50歳で早期退職し、セミリタイア!

私セイルは50歳で早期退職、セミリタイアしました!その思いを綴ります。

中年の危機 ~40代の悲哀を考える~

  私がリタイアを決意したのは50歳の誕生日その日ではありません。ついこの間まで、私は40代の会社員であり、その頃からの計画に基づいてリタイアしたのです。

 つまり、私がリタイアに至る体験の実質は40代のときにありました。しかし、これは私に限りません。多くの人にとって、40代は生きづらい年代なのだ、ということは、以前、当ブログで触れました。

 

  本稿では再び40代について考えてみようと思います。

目次

 

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 《埼玉県ときがわ町[明覚駅]》

人生の折返点で意識する「時間の有限性」

 男性の平均寿命は大体80歳ですから、その折返点は40歳です。実際に何歳まで生きるのかは不明であるにせよ、この頃を境に人生の後半戦に突入する、という意識を多くの人は持ち始めるのではないでしょうか。

 例えば45歳の人は、それまで45年生きてきたわけですが、今後同じだけ、すなわちあと45年間生きられるのかというと、その確率はあまり高くありません。たとえあと45年生きられたとしても、その最後の10年くらいは、寝たきりで満足に体も動かせない状態かもしれません。

  「自分の人生に対して与えられた時間は有限である」

 この「当たり前で誰もが知っていること」を、自らのこととして真剣に意識し始めるのが40代なのでしょう。

 不思議です。私は35歳の頃、私はあんなにも能天気だったのに。

「可能性の有限性」にも気づく

 また、時間が有限であることに加え、40代は「自分の可能性」が有限であったことにも気づきます。
 というのも、人生における重要なイベントは、概ね、40代までに決着がつくからです。以下に例を挙げます。

社内の出世競争

 40代までには社内の出世競争にも一区切りがつき、一部のスーパーマンはまだまだ上があっても、それ以外の者は、ある地位で頭打ちになるはずです。俗にいう「先が見えてくる」ってやつです。

 すると、いやがおうでも自己の可能性の限界を自覚せざるを得ないし、勝者に対して複雑な感情を抱くこともあるでしょう。

結婚

 例えば、50歳の段階で結婚したことのない人は、「生涯未婚率」のカウント対象です。これは「40代までに結婚しなかった人は、もう一生結婚しないだろ」とみなされているからでしょう(もっとも、これは暴論過ぎるということで「50歳時未婚率」に名前を改めたそうですが)。

生涯未婚率 - Wikipedia

2017年頃から、日本政府の刊行物では50歳時未婚率の語を代わりに用いることが多い。

 また、結婚したとして、子供を持つか持たないか、ということについても、どんなに遅くとも40代がリミットでしょう。

住宅購入

 住宅ローンは、「定年時には完済しておくのが望ましい」という観点から、借りる年齢があまり遅すぎるのはよくありません。

 一般には、「35年ローンを借りられる年齢」として「45歳まで」というのが一つの目安になっています。月あたりの返済額が少なくなる35年ローンを選択しておき、繰り上げ返済により、60歳とか65歳の定年時までに完済していくのが王道なわけです。

 もっとも、リタイア時などに一括購入や一括返済できるだけの資産があれば、住宅ローンを借りられる年齢など関係ありませんが、それが出来る世帯はあまり多くないでしょう。

 

 このように、様々な事柄に対する決着をいやがおうにも経験し、自らの能力・可能性が有限であることを、多くの40代は実感するのです。

 「中年の危機」とは

 このように、40代は人生について悩み多き年代ですが、これに関連して、「中年の危機(中年クライシス)」という言葉があります。

中年の危機 - Wikipedia

中年の危機とは、中年期特有の心理的危機、また中高年が陥る鬱病や不安障害のことをいう。

  • 自己の限界の自覚
  • 達成する事の出来なかった物事への深い失望や後悔
  • より成功した同輩・同僚に対する屈辱感・劣等感
  • 自分はまだ若いと感じたい、また若さを取り戻したいという思い
  • 一人になりたい、もしくは気心の知れた者以外とは付き合いたくないという欲求
  • 性的に活発になろうとする、もしくは逆に全く不活発になる
  • 自身の経済的状況や社会的ステータス、健康状態に対する憂鬱、不満や怒り
  • 人生の前段階で犯した過ちを正す、または取り戻そうとする

  wikipediaの記載は非常にアッサリしていますが、自らの時間や可能性の限界を自覚し始めた当人たちにとっては、もがくような思いを持ち、また行動をしているのです。それは私も例外ではありませんでした。

 次のようなサイトもあります。

こんなはずでは…40代「心の危機」への正しい対処法|WOMAN SMART|NIKKEI STYLE

「(前略)そうした喪失体験をすると、若い頃は無限に思えた自分の人生が、実は有限であるということに気付きます。

残り時間を意識したり、場合によっては、それまでの人生設計を変更せざるを得なくなる人もいるでしょう。また、体力の低下など、身体的な衰えを実感しやすいのもこの時期です。

仕事の仕方やライフスタイルを変えざるを得なくなるケースも出てきます。そうした危機に直面した時には、それまでの考え方や価値観、自分らしさでは対応しきれないのです」

 読んでいて気が滅入ってきますが、確かにこの通りなのでしょう。

私は「セミリタイア」で克服

 この危機は、単純に、気の持ち方や社内異動のような小さなことで乗り越えられることもあるでしょう。

 しかし、これまでの延長線上とは別のところでやり直す、というのも一つの手なのかもしれません。上記サイトの「仕事の仕方やライフスタイル」というのが一つのキーになっているでしょう。

 私にとっては、それがセミリタイアでした。

 会社では立場が敗者という形で確定してしまいましたが、退職して一個の自分に戻ったら、まだまだやりたいこと・やれることが色々あることに気づきました。

 極端な方法なので、全ての人にオススメする訳ではありませんが、一つの選択肢として読んで頂けたら、という思いでこのブログを書いています。

 

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