50歳で早期退職し、セミリタイア!

私セイルは50歳で早期退職、セミリタイアしました!その思いを綴ります。

「お金持ちは○○する・しない」の記事は大抵アヤシイ気がする

 最近、やたらと「お金持ちは○○している」「お金持ちは○○しない」みたいな記事が多いです(特にネット)。何かもっともらしい体裁で書かれていますが、本当なのでしょうか? 大抵はアヤシイ気がするんですよね。

目次

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 《東京都青梅市》

「お金持ち」をダシにした怪しげな記事群

 例えば、次のような記事を読んで、「そうか、お金持ちはこうなのか」などと、納得している人って本当にいるんですかね?

 これらの記事は、いわゆる「お金持ち」の多くが「500円玉貯金」をしていたり、「ジム」に通ったり、「深酒」をしなかったり、みたいなことが前提になっています。

 でもこれって、何からの調査が行われて、「なるほど、非・お金持ちと比べて、『確かにお金持ちはこうだな』という傾向」有意に見てとれることを確認した上でのことなのでしょうか。

 それとも、単にライターの身近な若干のサンプルで、そうおっしゃっているだけのことなのでしょうか。

 私の知る限り、この手の「お金持ちは○○する・しない」系の記事に、その調査元が記されていることは皆無です。身近な若干のサンプルだと断っていることも多くなく、その根拠は不明。

 でも、何か調査結果が存在するなら、必ず引用元を記すでしょうから、まぁ後者なんでしょうね(全くの想像である、とは申しません。私は人がいいので(笑))。

 そういえば、先日、お金持ちご本人と思しき方のブログを拝見していまして、「お金持ちはコンビニに行かないと言う文章を読んだが、そんなのは大間違いだ」という趣旨の投稿を見かけました。まぁ、そうですよね。

 結局、この手の記事の信憑性はそんなところであり、お金持ちをダシに使って、ビューを伸ばそうとしているだけ、のような気がしてならないんですよね。500円玉貯金にハマっているお金持ちが一人でも存在すれば、「お金持ちがハマる」がウソではなくなりますから、記事には書けますよね。

 (数学好きな私からすると「あるお金持ちがハマる」と「全てのお金持ちがハマる」は厳密に区別すべき対象ではあるのですが・・・)

学問的な調査とは

 もし、「お金持ちは○○する・しない」のことをちゃんと主張するのであれば、「お金持ちとは何か」をちゃんと定義して(ここ大事)、

  • それに合致する人、しない人を最低でも数百人程度、無作為抽出してアンケートを取り、比較する
  • あるいは、それに合致する人のうち、典型例を中心に、数十人程度を密着調査・インタビューする

等の学問的な手続きが必要。でも、このような手続きを経て得られた見解って、かなり少ないんじゃないかと。

 そんな中、数少ない「学問的手続き」を経て得られた見解とされているのが、次の著書。

億万長者とは、実際どんな人々なのか?―アメリカ富裕層研究の第一人者であるスタンリー博士とダンコ博士は、1万人以上の億万長者にインタビューとアンケートをして、資産や年収、職業、消費行動のタイプを徹底的に調査。結果は驚くべきことに、彼らのほとんどはありふれた職業と家庭をもつ「普通の人々」だったのだ!では億万長者でない普通の人々や、所得は多くても資産の少ない人々と、彼らはいったいどこが違うのか?

 これは、アメリカでの調査ですが、日本でも(お金に興味がある人の中では)わりかし有名な本。私は読んでいないのですが、ネットなどを見れば、その内容については、概ね理解できます。

 すなわち、上の紹介文でもある通り、富裕層というのは、いかにもお金持ちお金持ちしているとは限らず、むしろ意外に質素で普通の人達なのですよ、というもので、確かにそうなんだと思います。

 ただ、それは単に傾向を記したものであり、お金持ちはこうだ!と決めつける意図は、著者には無いのではないでしょうか(まともな統計的観点を持った研究者であるならば)。

荒唐無稽な「お金持ち論」は何故こんなに多いのか?

 しかし、こういう調査結果というのは、えてして「お金持ちはこうだ!」みたいな短絡的な結論に拡大解釈されやすい。そういう話を好む人は多いし、そういう話を利用する側(お金持ちをダシにコンテンツを作る側)からも都合がいい。

 また、ほとんどの人はお金持ちではありませんし、あるいは、当のお金持ちだって、お金持ちについて知っているのは自分とその周辺だけだから、「テキトーなことを書いても、お金持ちからマジで反論される危険性」は少ない(ネットでぶつくさ言われるくらいのことはあるでしょうが)。

 その結果、純に学問的な調査結果だったものであっても、どんどん手垢がついていき、果ては、「お金持ちは長財布を好む」とか「お金持ちは500円玉貯金にハマっている」など、学問もへったくれもない、荒唐無稽な話に発展していく・・・というのが、私の推測です。

 最近は、「お金持ちは長財布を・・・」の話が有名になり過ぎて、荒唐無稽さが指摘されることが多くなったのか、方向転換を図る動きがあるようですね、笑えることに

 なんか、こういう話から分かるのは、「お金持ちは○○」ということではなくて、「お金持ちだって、人それぞれ」「この手の記事は全くアテにならない」というだけのことなんじゃないの?と思います。

 

★初めてお越しの方へ。以下にて私のセミリタイアの概要をまとめてあります。
 ⇒50歳でセミリタイア達成!その概要を書きます