50歳で早期退職し、セミリタイア!

私セイルは50歳で早期退職、セミリタイアしました!その思いを綴ります。

ジャパンライフ詐欺。小金持ちの労せず得したい心理に付け込んだか?

 ジャパンライフ元会長が逮捕されたそうですが、驚くべきはその被害額。

ジャパンライフ元会長ら詐欺容疑で逮捕へ 被害総額2000億円か

高いもので数百万円する磁気治療器のオーナーになれば、そのレンタル収入によって年に6%の高い配当金を得られるとうたい、高齢者を中心に出資を募っていました。

また、被害者は高齢者を中心に全国でおよそ7000人に上り、1人あたりの被害額は平均で2800万円となっています。

  2800万円って平均値ですよ? 中にはこういう人もいた、というのではなく。1000万2000万円は当たり前、中には1億円を出資した方もおられたそうで、そういう方が総勢7000人。

 私は、加害者側よりも、むしろ、何でこんなに多くの人が、こんなに多くの額を、こんなに怪しげな商法に出資してしまったのか? その心理の方に興味あります。

目次

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 《東京都福生市:JR五日市線・熊川駅

1億円出資した方のエピソード

 先の記事から。

 埼玉県川越市に住む○○さん(75)は10年ほど前、知人に紹介されてジャパンライフへの出資を始めました。

 元本が保証される上、毎月配当が支払われるといううたい文句に当初は疑問を感じたということですが、セミナーなどで山口元会長から出資を強く勧められたほか、実際に配当が振り込まれたことなどから信用してしまったということです。

 ○○さんの出資額はしだいに膨らみ、10代から貯めていた定期預金などを含む全財産、およそ1億円に上りました。

 疑問を感じているのなら、そもそも何故そんなセミナーに参加したのだ?

 好意的に解釈するのなら、勧誘してきた知人の顔を立てて、ということなのでしょう。ただ、本当に、純粋な気持ちで参加したのか?そこに下心は全く無かったのか?というと、そうじゃないような気がしてなりません。

 そしてセミナーで勧められて少額の出資をしたところ、思ったより配当金が多く出ため、射倖心がどんどん湧いてきて、全財産の1億円をつぎ込むまでに至った、といったところなのでしょうか。

労せずして金が入る、という快感

 記事から類推する限り、この方は65歳の時点で1億円持っているのだから、普通に生活する分には問題無いはずです。仮に付き合いのために出資するにしても、少額で済ませておけばよく、何も全額を突っ込む必要は無い。

 しかし、配当金が出たというのは、この方にとって、恐らく人生初めての経験であり、そのようなことに免疫も無ければ「投資の類は余裕資金でやるものだ」という大原則を誰からも教わっていない。

 すると、自らの射倖心を阻むものは何もなくなります。

 儲けようとしているお金、儲かったお金が自分にとって本当に必要なのかには思いを致さず、労せずして金が入る、というその快感にとりこになってしまったのでしょう。

 

 

 「安倍首相らが広告塔なので」ということですが、常識的に考えればおかしいことはわかりそうに思えます。でも、そのような射倖心があると目を曇らされてしまうのだということなのでしょうか。

 もちろん、だます方が悪い。確かに気の毒。なんだけれども、う〜ん。。。

 あとは、合流新党がこの件で加藤官房長官あたりを徹底追及ですかね、合流前と全く変わるところ無く。この点も、う〜ん。。。

 

 ちなみに、「射倖心」という語は、戦後の文字改革で「射幸心」と書き換えられてしまっていますが、本来は「射倖心」と書きます。

 「倖」という字の古い用例として、紀元前の中国で書かれた『韓非子』という書物に、「姦軌以倖偷世者」という語句があります。「悪事を働くことよって、世間で倖偷(もっけの幸い)を得る者」という意味です。

 今回の被害者が悪事を働いたというわけでは決してありませんが、もっけの幸いを求める者が、大昔から後を絶たなかったということは、「倖」という字の用例からも分かるというものです。

 また、「幸」と「倖」、字形も意味も類似していながら、敢えて使い分けているところに漢字の奥深さを感じます。「倖(=もっけの幸い)」は、本当の「幸」とは区別されるべきもの、というのが、古代中国の発想だったのでしょう。

 「倖」という字を命名に使用する向きがありますが、このような漢字の使い分けに通じていたら、到底、使用しようとは思わないであろう文字ではあります。

小金持ちが狙われる

 余談が過ぎました。

 あと一つ注目しているのが、被害額の平均が2800万円というところ。

 50万や100万ではなく、10億や20億でもなく、2800万

 大体、マス層上位からアッパーマス層、準富裕層といったところが、主要なターゲットでしょう。つまり小金持ち。これらの層は、野村のレポートから推測するに、恐らく全世帯の2割以上

  【過去の参考記事】 資産保有額の階層図について新たな提案(アッパーマス層とか準富裕層とか)

 多分その大半は高齢者。老後不安だなんだと言っても、退職金が沢山出てこのくらいの老後資金を持っている人々はそれなりにいるということ。

 資金を集める方の観点で見れば、この辺りの層をターゲットにしたシステムを上手く回転させることで、まことに効率がよく集金できる。対象者は多く、一件当たりのお金は多額なのだから。

 貧乏な方だと、このような手合いが忍び寄ってくることも無いだろうし、手持ちの資産を守りきることだけで精一杯だと思うので、引っかかることもあまり無いのでは?と思います。

一応、私も気をつけることにする

 セミリタイア者のリタイア資金も大体このくらいが多いと思われます。

 まぁ、セミリタイア者は堅実で賢明な方ばかりですので、まさかこのような手合いにひっかかることは無いと思いますが、小金を持っている、暇があるという共通点もあるので、気をつけた方がいいのかも。

 もちろん、私も気をつけます。

 

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