リタイア年齢や目標金額の設定には悩ましい点がある
以前の投稿で、
48歳4ヶ月ならギリギリ完全リタイア可能という結論を得ていました。この段階でリタイアする選択もあったでしょう。
ただこの条件だと、趣味や楽しみのために使えるお金が少ない。結局、48歳5ヶ月め以降、50歳まで、ボーナスステージだと思って働くことにしたのですけどね。
ということを書きました。
これは、48歳4ヶ月なら然るべき金額が準備できるだろう、ということなのですが、改めて振り返ってみると、48歳4ヶ月が唯一の解というわけでもなく、悩ましい点がありますね。
目次
《東京都青梅市:多摩川・御岳渓谷》
もっと少ない金額・早い年齢のリタイアも実は可能
「48歳4ヶ月ならギリギリ完全リタイア可能」というのは、かなりリスクを考慮して必要額を多くしています。言わば、盛った数字です。
- 年間支出額は、過去の実績値の150万よりも更に数十万円を+α
- 年金受給開始年齢は68歳
- 年金受給額は、ねんきんネット上の値より2割減
- 万一の際の予備費用を多く見積もる
といった塩梅。
ここまで数字を盛って、48歳以降も50歳まで働いて、割増退職金までせしめて退職したのだから、金銭的には相当な余裕をもってリタイアしたことになります。
【当ブログ内参考記事】
しかし、そこまで数字を盛らずに、もっと少ない金額・早い年齢でのリタイアも実は可能です。
条件を変えて資産の計算
例えば、リスクを思いっきり小さく想定して、次のような条件にするとどうなるでしょうか。
- 年間支出額は、過去の実績値の150万を採用
- 年金受給開始年齢は65歳
- 年金受給額は、ねんきんネット上の値をそのまま採用
- 万一の際の予備費用は少なく
例えば、リタイア年齢を45歳(私のリタイア検討開始から間もない頃)とし、11~13の条件を採用すると、90歳時点でも1000万弱のお金が残る計算です。14の「万一の際の予備費用」は、この1000万弱を充てれば充分じゃないか。そういう風に考えられれば、45歳でリタイアしてしまうことも充分可能となります。
一方、前述の
- 年間支出額は、過去の実績値の150万よりも更に数十万円を+α
- 年金受給開始年齢は68歳
- 年金受給額は、ねんきんネット上の値より2割減
の条件で45歳リタイアすると、70前には赤字になり、「万一の際の予備費用」もへったくれもなくなるわけです。
最速のリタイア年齢・最低のリタイア金額を知っておくのは有効
前項の45歳リタイア案は、かなり甘い試算に基づいていますが、だから意味が無いのかというと、それは違うのではないでしょうか。
既にお金を沢山持っている人なら別ですが、まだあまりお金を持っていない、でもリタイアしたい、という方が、最初から「あれも必要」「これも必要」とてんこ盛りにした金額を算出して、その額の大きさに絶望感に浸るのもどうかと思うからです。
それよりは、まず前項のような甘々の試算を行って、最速のリタイア年齢・最低のリタイア金額を算出して、「これならどうにかなりそうだ」と思えるようになるのが先決。この甘々の試算に基づいた金額を最初の目標に設定し、その目標が見えてきた段階で、リスクや贅沢のことを考え始めても遅くありません。
甘々試算で算出された額に上積みを図る
私の場合、甘々の試算なら45歳でもリタイアできることは前々項に書きましたが、リスクや贅沢を考慮すると、もう少し長く働いて、資金の上積みを図るのが安全です。
例えば、
- 年間支出額は、やや色をつけて160万円
- 年金受給開始年齢は68歳
- 年金受給額は、ねんきんネット上の値より1割減
の条件で47歳リタイアすると、90歳の時点で1000万円強と、前項の45歳リタイアより若干多く残ります。この1000万強を「万一の際の予備費用」に充てるわけです。
このように「最速のリタイア年齢・最低のリタイア金額」を知った上で、どこまで安全を見るのか・贅沢したいか、折り合いをつけて「実際のリタイア年齢・金額」を決めていくわけでです。
どこで折り合うか悩ましい
ただ、どのように折り合いをつけるのか、やはり色々な考え方があります。リタイア年齢を重視するのか、安全・贅沢を重視するのかで千差万別の結果が出て来るのです。
冒頭、私が悩ましいと書いたのも、そこです。
甘々の試算なら45歳(あるいはそれ以前)でもリタイア可能(もし金銭面での不安が残るなら、リタイア後も最低限の労働をして補えばよい
でも、私は「安心・贅沢」の方を重視して、リタイアは50歳になった。最速45歳と、その差5年です。残りの人生(特に健康寿命)のことを考えると、この5年というのは決して短くはない歳月です。
もう少し早くリタイアしてもよかったかな?と思わなくはない。でも今は充分幸せだし、何より安心なので、間違った選択をしたとも思っていない。
正解はありません。 誰も教えてくれません。むしろ、他人の意見によりコロコロ計画を変えるような方は、早期・セミリタイアに向いていないかもしれません。
ただ、先に述べた「最速のリタイア年齢・最低のリタイア金額」を計算して、そこから上積みを図る、という考え方自体は多くの人に有効だと思うのです。
【当ブログ内参考記事】30代でセミリタイアしていたら?と時折考える
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