50歳で早期退職し、セミリタイア!

私セイルは50歳で早期退職、セミリタイアしました!その思いを綴ります。

「貯金バカ」は投資で幸せになる夢を見るか?

 今日のネタは次の記事。

1億円を貯めた男の末路とは?「貯金バカ」は最終的に損をする!(ダイヤモンド・オンライン) - Yahoo!ニュース

   「貯金バカ」である日本人は、本当に幸せなのでしょうか?貯金がそれなりにあれば、豊かといえるのでしょうか?もちろん、幸せや豊かさの定義は人それぞれ。(後略)

 

 「貯金バカ」という刺激的な言葉で煽っていますね~。

 

目次

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 《東京都青梅市》

記事の概要とコメント

 まず、記事の内容を私の方でざっくりまとめると、

貯金が趣味のAさん。質素な生活で50代後半までに1億円貯めた。

或る日、記事の著者が主催する投資セミナーにやって来たが、結局、元本割れを恐れて投資には手を出さなかった。

数年後、大金を残してAさんは亡くなり、その相続をめぐって、いまだに争いが続いている。

果たしてAさんは幸せだったのだろうか?

といった感じ。

 一方、この記事に対するコメントには否定的なものが目立ちます。例えば、

使い切らない・投資しないなんてもったいないと思うのはこのFPの主観でしかない。人の幸せは人それぞれ。


この文章を読む限り、貯金1億の人が投資をしても同じように無くなったら相続争いが勃発しますね。


コツコツ貯めた堅実な人に投資を薦めたけど受けてもらえずに手数料取り損ねた筆者の恨み言?


一般的に、60歳位で1億円もお持ちであれば、それ以上無理にリスクをとって資産を増やす必要はないはず。
この方に教えるべきは、無理にリスクを冒してまで投資をすることではなく、資産をどのようい有意義に使うことではなかったかと思います。

射倖心を利用した投資話

 記事を書かれた方は、著書も多く出されており、その最新刊の紹介ページによると、次のような経歴をお持ちのようです。

 34歳のときにお金に不自由しない状態「お金のストレスフリー」を実現し、2007年に株式会社ファイナンシャルインディペンデンスを設立する。

「金融機関の代理人ではなく、お客様の代理人」を基本理念に特定の金融機関に属さないからこそできる、公正で中立な「お金」の「セカンドオピニオンサービス」を行う。

 また、別の著書の紹介記事では、セミリタイアを標榜していたりします。とはいうものの、資産運用に関する出版やセミナー等を多く手掛けておられ、そちらが実質的な生業なのかと。

 この手の方が、書籍を購入してもらったり、セミナーに参加してもらうためにどうするのかというと、「貯蓄だけでなく、投資を適宜取り入れましょう」というお話を人々にするわけです。

 もちろん投資自体は上手く活用すれば有効だし、それを勧めることも決して悪いことではありません。

 

 でも、先の1億円貯めましたという方については、その額の大きさと生活の質素さから、リスクをとって投資すべき必要性は相当に低そうです。

 でもそれでは、本を売ったりセミナーを主催する側にとっては旨味が無いし、逆にそういう人を投資の世界に取り込めれば、ものすごくおいしいわけです。

 だからなのか、世の中には、「貯金は持っているだけではダメなんだ、もっとお金を使わなくては幸せではない。そのために、もっとお金が増やせる方法があるんだ」といった、射倖心をかきたてるような文言で投資を勧める手合いが多いですよね。

 例えば、次のサイトもその一つ。

田口智隆「お金持ちになるための黄金の方程式」~経済的自由人が教える!これからの時代の稼ぎ方~

お金のために働き続ける生活から
脱出したくはありませんか!?

たった一度の人生です。
もっと自分の好きなことをして、夢や目標のために生きませんか?
しかし、「ラットレース」から抜け出すためには
それなりのお金が必要になってきます。

では、自分の理想の人生を歩んでいくために

「ラットレース」から抜け出すために必要な資産を
あなたはどんな方法で形成させていきますか?

  働かなくてもお金がほしい・・・と思う人は少なからずいて、そういう人達の心に、このようなフレーズは深く突き刺さってくる。リタイアブログの記事にも、このようなフレーズが散見されていたりもする(当ブログも?)

 しかし忘れてはなりません。相手は「資産運用のプロ」と称してはいるものの、その実「人々に資産運用を勧めるプロ」でもあるということを。

「貯金バカ」は投資を勧める人達からは商売敵 

 考えてみれば、「貯蓄だけで1億円貯めました」という人は、「人々に資産運用を勧めるプロ」からしたら商売敵でもあります。だって、とりたてて高い給料をもらっているわけでもないのに、投資をしていなくても1億円を作れてしまったという実例になってしまうわけですから。

 その方法も至って明瞭。

給料はそれほど高くはなかったものの、両親の家でずっと同居していたので、給与の3分の2以上は貯金にまわすことができました。もともと交友関係が狭く、友人や会社の同僚と飲みに行く機会もほとんどなく、(略)

そんな彼が54歳のとき、ついに貯金が1億円を突破しました。家や車など大きな買い物や贅沢もすることなく、給料が出るたびにせっせと貯めてきた結果です。

  要するに「節制すれば貯まる」というだけの話。これが可能なら、わざわざお金をかけて、本を買ったり、セミナーを受講するまでもないのです。こういう方向性が広まってしまうと、投資を勧める側からしたら脅威でしょう。

 そこで、冒頭の記事です。あの記事は、この「商売敵」に対してモノ申したものだと捉えることができます。節制して1億貯めたとて、それで一体どうするんだ?自分の幸せのためにお金を使えなければ、それは「貯金バカ」ではないのか?

 これに対して、私は「バカ」とは思わないが一理あると思っています。適切にお金を使うことにも目を向けた方がいい。

 ただ、この理屈は、往々にして、投資を勧めて利益を得る者がその方便として使ったりもするもんだから危ない側面がある。

 投資には、向き不向きは絶対にあるし、人によって必要性も大きく異なります。貯金は悪だから投資をしろといった話には、やはり眉に唾をつけて聞く必要があるでしょう。

 それは、本当にあなたのためを思って言っているのか、商売だからそう言っているのか?

参考

 以前、私は次の投稿をしました。

50retire.hateblo.jp

 ここにもやはり、投資の必要性が薄い人を引き合いに出して、景気のよいことを言っているサイトが登場しています。

 本稿で取り上げた記事と同じ手合いです。

 

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