スマホ決済(Pay系)に未来はあるか?コロナでインバウンド壊滅なのに・・
キャッシュレスを煽る論調がちょっとウザい。特になんちゃらペイというネーミングのスマホ決済群。
更には、この波に乗らない者は情弱!と現金派を異常に敵視し、スマホ決済を持ち上げまくる信者みたいな人がいるのが、そのウザさに拍車をかけています。例えば次の記事。
でも、そんなスマホ決済も、壁にぶち当たっているのかも?
目次
《東京都青梅市・・道端に咲いていた小さな花》
そもそも、そこまでスマホ決済は浸透していない
スマホ決済が最先端であるかのような取り上げ方を方々(ほうぼう)でなされているので、猫も杓子もスマホ決済のように見えてしまいます。
でも、その鼻息の荒さの割に、そこまで広く浸透している訳ではなさそうなんですよね。
普段の支払いに「スマホ決済」が増加。最も利用しているのはPayPayで、2位は楽天ペイ | ネットショップ担当者フォーラム
普段の支払い方法
スマホ決済 2020年1月 28.6% 2019年8月 16.4%
これは官民挙げての大キャンペーンの甲斐あって数値は伸びているという記事ですが、それでも3割弱。
そしてコロナ後はどうなったかが、次の記事。
スマホ決済低調、巣ごもりで「かざせず」 クレカ最多 :日本経済新聞
5月の日用品の支払額データを分析したところ、クレジットカードの利用が36%と最多だった。店頭でかざして使うことが多いスマホ決済は7%にとどまった。対面決済での利用機会が減っているためだ。
コロナで現金決済が減ったのだから、その分、スマホ決済がもっと増えてもいいはずなのに、多くはクレジットや電子マネーに流れてしまっている。支払額ベースだとマイナスにさえなっています。
スマホ決済を終了する店が現れた
スマホ決済の取扱いを取りやめる店が現れたという話もあります。
利用者も加盟店も?じわじわと広がる「スマホ決済離れ」の予兆 - M&A Online
これまで増え続けてきた加盟店に、脱退の動きが広がっているのだ。巨額のキャンペーンコストをかけて市場を育ててきたスマホ決済サービスだが、刈り取り直前の失速も懸念される。
一方で、スマホ決済が盛況だ、という調査もあったりするのです。
スマホ決済が幾分か伸びたのは事実なんでしょうが、もとからシェアの小さいスマホ決済。キャッシュレス全体で見れば、小幅な伸びにとどまったということでしょう。
だとすれば、政府のキャンペーンが6月に終了すること、後述するインバウンドの壊滅など、総合的に勘案して「撤退する」という判断をする企業があっても不思議ではないかと。
スマホ決済の欠点
なんちゃらペイ系のスマホ決済って、店側の導入コストが小さくて済むのはいいですが、実際の決済の場では簡便性に欠けるきらいがあります。
使える決済サービスを確認して、そのアプリを立ち上げて、コードを読み込んで、金額を手入力して・・など、必要なステップが、電子マネーやクレジットよりも明らかに多い。
これって一見小さなことのようでいて、毎度毎度繰り返される作業のユーザー・インターフェースの話ですから、実は本質的な欠点なのではないかと。この欠点は、多くの国民への普及させるにあたり致命的ではないかと。
にも関わらず、昨年度は、キャッシュレス元年だの、五輪に伴うインバウンド需要だので、ただでさえ乱立気味のスマホ決済が、更にカオスになりました。セブンイレブンが盛大にコケたのも記憶に新しいところ。
そのためか、規格の統一さえ出来ておらず、インフラたりえているとはいえない現状です。規格を統一しようとしても、各社の思惑があって上手くいかない。
まぁ、企業がユーザーを囲い込むことばかりを考えている限りは、ダメでしょう。
そもそも、なぜスマホ決済?
そもそも、クレジットや電子マネーなど、従来型の簡素なキャッシュレス手段が既にあるのに、なぜ、煩雑なスマホ決済を追加しなくてはならないのか? 屋上に屋を重ねるようなものではないか。
色々理由はあるんでしょうが、私が思うに、インバウンド需要が根底にあったのではないかと思います。
特に、今年はオリンピックで大量の外国人が来日することになっていました。中国をはじめとするアジア人の決済手段としてスマホ決済を普及させるんだ!みたいなのは、結構報道されていましたよね。
お店としても、中国人がスマホ決済で爆買いしてくれればメリットは大きいので、乗り気だった部分もあったと思います。
コロナでインバウンド壊滅。未来は?
でも、ここにきてまさかの新型コロナ。外国人観光客なんて壊滅状態で、当分復活することはなさそうです。来年か再来年、仮にオリンピックが開催できたとしても、平常時と同じような外国人観客数は見込めないでしょう。
すると、そこまでしてスマホ決済、特になんちゃらペイにこだわらなきゃならん意味が薄れてくるわけです。最大のユーザー層となるはずだった外国人がそもそも日本に来ない。一方で日本人におけるシェアも高くない。規格の統一でさえ、小さなパイの覇権争いで内輪揉めしている。
思うに、今後、スマホ決済が消滅することはないでしょう。例えば以下のような方には確かに需要がありますから。
- 初めてのキャッシュレスがスマホなどで、従来型キャッシュレスよりも馴染んでいる人
- 各社の機能やキャンペーンに即反応し、還元やサービスを受けようとする人
- 決済をキャッシュレシュに完全統一することに飽くなき努力を惜しまない人
でも、上記2、3のような方の存在が、むしろライト層の障壁になって、それ以上の普及を妨げているような気がしなくもないんですけどね。
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