50歳で早期退職し、セミリタイア!

私セイルは50歳で早期退職、セミリタイアしました!その思いを綴ります。

貧乏リタイアにはトカイナカが手っ取り早い?

 リタイア後どこに住むかは人それぞれですが、金を使わずに貧乏リタイアしたいなら、都会と田舎の中間に位置する「トカイナカ」あたりが手っ取り早いのではないか、という話。

 今更な気もしますが、一応書いてみます。

目次

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 《山梨県上野原市:中央本線四方津駅、コモアしおつの最寄駅》

トカイナカを「理想郷」だと言う森永卓郎氏

 低年収で暮らすならやっぱりトカイナカだろ!と、トカイナカ押しなのが、経済がご専門の森永卓郎氏。自身も所沢のトカイナカで暮らしている、ということで、その経験に基づいた記事が時折ネットにあがります。

年収200万円代でも豊かに暮らせる理想郷「トカイナカ」の魅力

じつは、私は30年以上前から都心から1時間半もかかる都会と田舎の中間に存在する「トカイナカ」で生活しており、そこから都心に出稼ぎに出ています。

東京と比べれば、自然も豊かで、人の密集もはるかに少ない。近隣の農家が作った農産物を直接買うこともできます。私自身、畑を借りて、野菜作りもしています。こうしたトカイナカこそ、年収200万円時代でも豊かに暮らすのにふさわしい「理想郷」なのです。

 ただ、この手の記事がヤフーなどに上がると、大抵は評判がよろしくない。森永氏は200万よりもっと沢山もらっているだろ、とか、所沢は充分都会だろ、とか、あまり森永氏の真意を汲もうとしていない批判が多い。

 まぁ、それはそれとして、森永氏がトカイナカ推しなのは、私も理解するところです。

トカイナカとは・・

 私が思うに、トカイナカといっても、2種類あります。

  1. 大都会(東京、大阪、名古屋等)の郊外で自然のあるところ
  2. 地方都市の中心部以外で、中心部からそれほど離れていないところ

 私が経験しているのは1なので、以下、1を念頭に置いて書きますが、2についても当てはまることは多いと思います。

住宅費は安く、車無しでもいける

 リタイア生活の大きな敵は、やはり固定費です。固定費の中でも更に目の敵にされがちなのが、住宅費。そして、トカイナカだと、どちらも抑えることが出来るのが大きいのです。

 東京で立地のいいところだと、6000万や7000万ほど出しても猫の額ほどの広さの家(マンション)しか買えませんが、トカイナカなら新築でも2000万ほどから充分な広さの戸建を売っています。中古を視野に入れれば、数百万円でも可能。

  【過去の当ブログ参考記事】 コロナで注目?郊外の中古住宅、リタイア住居としてはどうなのか?

 ちなみに10年ほど前、埼玉県の某トカイナカ地域で、値下げの末に1180万という驚愕の価格となった新築建売を見たことがあります。最近は、コロナで若干値上がり傾向ですが、程なく頭打ちになるでしょう。

 このように住宅費を抑えることで数千万が浮くことになりますが、この数千万が、リタイア生活にとっては非常にデカイのです。

 そして、自宅の庭に車を止めてしまえば、駐車場代などいらない。

 何なら、車など持つこと無く、自転車で生活してもいい。ガチの田舎なら無理でしょうが、トカイナカなら可能。

 私が住んでいるのは、青梅の中でも、トカイナカというよりは田舎というべき地域ですが、車が多数派とはいえ、自転車もそれなりに見かけます。

 「トカイナカ」地域まで下りると、更に自転車は増えます。近隣の飯能高尾あきる野日の出なども同様であることを考えると、トカイナカでの自転車生活に、それほどの高いハードルは無いのだと思います。

  【過去の参考記事】 郊外リタイア生活の移動手段。車は必要か?

 都会から離れるなら車必須・・・的な固定概念みたいなものを感じるのですが、少なくとも、トカイナカに関してはそれは思い込みではないでしょうか。

限界集落はともかく、トカイナカの物価は高くない

 田舎に行くと物価が安い・・・・のアンチとして、田舎は実は物価が高いのだ、という議論が盛ん。 

【定年後の落とし穴】田舎暮らしは生活費安上がり…はウソ! - 経済・マネー - ZAKZAK

  「安いのは家賃ぐらいだっぺな。東京と同じ生活をしようと思ったら東京以上にかかるよ。物価は全然変わんないね。電化製品とか日用品なんかは、東京に比べたらこっちの方が高いぐらいだよ。秋葉原の家電街とか、ディスカウントの多慶屋(たけや=東京・御徒町の有名格安店)なんかねーしさ。スーパーの食料品だって東京と変わらん。いや、ものによっては東京の方が安い。下町の商店街なんかへ行くとすげー安いんでびっくりするよ」

  限界集落みたいなところはともかく、トカイナカに関していえば、物価が高いなんてことは無いと思います。

 「田舎の方が物価が高い」の理由として、「都会と違って競争が無いから」ということが挙げられますが、トカイナカについてそれが本当とは思えない。

 確かに、店舗はそれほど密集していませんから、都会の常識だとあまり競争が無さそうに一見見える。

 ただ、車での移動が盛んであるため、一つの店の商圏が広くて、離れた店舗の商圏とバッティングしています。ある店が割高ならば、離れた別の店へも車で行けるから、競争はあるのです。スーパーが1つしかない駅前なんかよりは、競争は熾烈ではないでしょうか。

 更にいえば、家賃単価が低いですから、店舗は大型になって、これが品揃えの豊富さスケールメリットに繋がっていきます。

 ただ、これらのメリットを享受するには、数万規模の人口が必要なので、ガチの田舎では難しく、トカイナカということになるのです。

 

 まぁ、限界集落のように、さびれた雑貨屋が一つだけ、というところなら物価が高くなるのは当然です。

 でもそういう地域の方々の多くは、自給自足や地域の助け合いで、あまりモノを購入することなく質素に生活されているわけで、半ば資本主義の枠外におられる人達なのです。

 さびれた雑貨屋だって、割高とはいえ、競争が無いのに乗じてぼろ儲けしているわけが無く、ほとんどボランティアみたいなものでしょう。都会の映画館やテーマパークの中の売店よりは余程良心的ではないでしょうか。

 そういう所に考えなく飛び込んでいった、元・都会人の失敗談をネタにして、都会の価値観ムキ出しに、「田舎は生活費が高い、だから田舎はダメなんだ」と言わんばかりの記事を書く。

 これは、彼らの生活圏に土足で踏み込むようなものであり、限界集落をいちいち引き合いに出さないと、都会の優位性を確認できないのか?などと、私の目には映るのですが、いかがでしょうか。

いざというときは都会にアクセスできる

 それはともかくとして、トカイナカだと、いざというとき、都会に容易にアクセスできるというのも大きい。当ブログでは都会を否定的に扱うことが多いですが、それでも都会と全く無縁でいるわけではありません。

 私が今住んでいる青梅の場合も、やや遠いとはいえ、最寄の繁華街である立川・八王子や、山手線内へ普通・快速列車だけで行けるというのは、結構、安心感があります(もっともリタイア後は、立川を超えて都心側に行ったことは全く無いのですが)。

 23区外である立川や八王子レベルでも充分発展しているし、頑張れば、都心部へも通えなくはない距離なので、ガチの田舎のように仕事(賃金労働)が無い、ということもありません。東京都扱いなので最低賃金も高く、リタイア後のバイトにオススメ

 何なら、早々に自宅をトカイナカに移してしまって、そこから数年間、都会へ頑張って通勤した後、リタイア生活にそのまま移行する、という作戦も可能です。例えば、次の過去記事のように。

 【過去の参考記事】 リタイア前に二拠点生活していた私、そのリアルを語る

「手っ取り早い」が最適とは 限らない

 以上、トカイナカでセミリタイア生活を送ることの利点を述べてきましたが、あくまで「少ないお金で手っ取り早くリタイアする」という観点で書いており、全ての人に最適、ということではない、ということは言っておきます。

 都会の様々な施設や店で楽しみたい、あるいは、農業を本格的にやりたい、という場合は、トカイナカはあまり向いていないのではないか、と思います。

 

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