リタイアするのに退職金以外にも考えておくべきこと
50歳リタイアを試みる際には、自社の「退職金」制度を確認しておくよう、私はオススメしています。私のリタイア資金についても、退職金に由来するものが、現有資産の何割かを占めているほど重要な位置づけです。
ただ、だからといって、退職金が多く出ていればそれでよいという訳ではありません。これまで、退職金のことを沢山強調してきたので、その限界についても書いておこうかと思います。
目次
《山梨県大月市:猿橋付近の桂川(相模川)》
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本題に入る前に。
以下の投稿にて、私のセミリタイアの概要をまとめてありますので、必要に応じて参照して下さい。
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それでは本題へ。
退職金が3000万円あっても足りないケース
要は退職金を過信するな、ということですが、そのようなことを言うのは、次の記事を読んだからです。
退職金3000万円なのに老後破綻まっしぐら…生活レベルを落とせなかった老夫婦の末路
(略)また、総務部に問い合わせてもらったところ、退職金は確定給付企業年金で3,000万円程度出るとのこと。贅沢さえしなければ老後はさほど心配する必要はないと思われました。
しかし、あと4年で定年を迎えるにもかかわらず、貯金が200万円しかないのが気になります。
(略)
60歳以降再雇用制度を利用すると言っていますが、働くとしても給料・ボーナスは大幅に下がります。今のままの生活水準を続ければ60歳以降は年間300万円以上の赤字なので、いくら退職金が3,000万円出ても10年でなくなる計算です。
記事に登場する部長さん、退職を前に、FPに相談し、退職金の額を問い合わせたというところは素晴らしい。しかも、3000万円というのはかなりの額です。
にも関わらず全然足りないとは!
私などは、早期退職で退職金の割増を乗っけてもらったとて、3000万円には遥かに及びませんが、 かなり先まで資金は持つ計算です。
リタイア資金で大事なのは家計の収支バランス
何故、こうなってしまうのか。先の記事によると、
(略)生活水準を下げるべくいろいろとご提案しましたが、夫婦ともに難色を示されました。(略)問題は夫婦ともに贅沢な生活をしているという自覚がなく、節約できるところはほとんどないと考えているところです。このままでは老後破綻まっしぐらですが、まだ現実を受け入れられないのです。
つまり、どんなに退職金が多かろうと、それ以上に使っていれば、何れは無くなる、という至極当たり前の話。
私は先の部長さんより退職金の額が少ないのに、部長さんよりも資金が長持ちするのは、私の方が圧倒的に支出が少ないからです。
つまり、退職金の絶対額も大事なのですが、家計の収支バランスがとれていなければ、早々に破綻するのもやむなし。逆にいえば、退職金の額が少なくとも、家計の収支バランスさえとれていれば、どうにかなるものですよ。
いつかの早期退職に向けて
このブログは若い方も結構お読み頂いているので、退職金なんてピンと来ない方も多いと思います。
若いうちは、退職金なんて微々たる額だし、人によっては「もらえないんじゃないか」と疑いの眼差しで見ている方さえいます。
でも、退職金の金額は、アラフィフになってやっと上昇するところが多い(一つの会社に長く勤めていた場合)。また、「退職金を割増にするから早く辞めてくれ」という勧奨がやってくるのもその頃。リストラの手段としての退職金はまだまだ有効でしょう。
このとき、初めて退職金の額を知って「思っていたよりもらえるものだなぁ」と感じてしまうことはあり得る。ただ、その額につられて退職を選択してしまうようでは危険。先の部長さん夫妻のようになりかねません。
じゃぁどうするか。
先に述べたように、家計を良好なものにしておくこと。そして退職金の額をあらかじめ把握しておくこと(「○歳で辞めたら○万円」といった風に)。
私が退職金の計算を行ったときのことについては、以下の過去記事参照。
そのような準備があった上で、早期退職勧奨を受けたなら、その時点で会社を辞めてもいいものかどうか、正しい判断が出来ると思いますよ。
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