50歳で早期退職し、セミリタイア!

私セイルは50歳で早期退職、セミリタイアしました!その思いを綴ります。

特定の会社に従属している「フリーランス」って、本当に自由なの?

 先日のNHKクローズアップ現代」で「フリーランス」がテーマになりました。

www.nhk.or.jp

 「自由な働き方ができる」と、もてはやされている「フリーランス」ですが、ここで登場するフリーランスは、そのイメージとは違った所にいる人々です。

 
 《埼玉県入間郡毛呂山町 JR八高線毛呂駅

「いわゆるフリーランス

 詳しくは先のリンクをご覧いただければと思いますが、番組内では大きく3つのパターンが扱われています。

  1. 事実上の正社員。ちゃんとした企業が「多様な働き方の一環」として、社員の希望に応じフリーランスとして業務に関われる制度を導入したケース。登場人物は輝いています。
  2. 事実上のフリーター。「自由」に憧れて、会社を辞めてフリーランスになり、単純労働に就業するものの、契約先の会社に酷使されて疲弊している。
  3. コロナなどで業績が落ちた中小企業が、やむをえず社員をフリーランスにして生き残りを図るケース。

 これらのケースを見て感じたこと。

  • フリーランスを謳う割に、特定の会社との結びつきが強すぎる(全然フリーそうに見えない)。
  • 多種多様な個人事業主が、フリーランス」の美名のもとに括られている。

 正直なところ、私のイメージするフリーランスとはかけ離れているので、「いわゆるフリーランス」と呼びたくなってしまいます。まぁ、いちいちそう書くのは面倒なので、以下も「フリーランス」と書くことにはしますが。

特定の会社との結びつきが強すぎる

 実際、番組では、専門家みたいな方が、次のようにおっしゃっています。

・・・高度な専門性をもって、自由に自分の能力をいろいろな発注者に対して発揮するのだったら、フリーランスという働き方はものすごくいいと思うんですけれど、必ずしもみんながそういう働き方をしているわけではない。むしろそうじゃない人の割合が相当多い。

 フリーランスは「自由な働き方」みたいに宣伝されるのをよく見かけますが、それはこの「自由に自分の能力をいろいろな発注者に対して発揮する」というイメージに基づいてのことだと思います。

 しかし、番組内のケースはそうではなく、フリーと謳っている割には、特定の会社との結びつきが強すぎるように思います。

 まず、1と3のケースは元々、元々社員だった人との契約形態を、「フリーランス仕様」に変更しただけで、元の会社に帰属して働いている点では、社員とそれほど変わるわけではありません

 2のケースは、めちゃくちゃ酷使され、会社側のやりたい放題であるにも関わらず、生活のためにその会社と縁を切ることが出来ず、実質的な隷属状態になっています。

多種多様な個人事業主が、「フリーランス」の美名のもとに括られている

 しかし、特定の会社との結びつきが強い一方、契約上は個人事業主ですから、保障面では非常に弱く会社側にキン〇マを握られてしまっている状態です。それは「事実上のフリーター」である2のケースだけでなく、「事実上の正社員」である1・3のケースも同じです。

 本当に「フリー」というに相応しいような技量を持った人が「フリーランス」になるなら良いのですが、特定の会社に従属している、実質、社員やバイトと変わらない就業形態なのに、「フリーランス」の美名のもとに括ってしまうのはどうなんだろう?と思いますね。

 特に2の「実質フリーター」のケース。

 彼は、「『フリーランス』って光って見えました。『フリー』なので。もっと時間がとれるんじゃないかと」いうことで、自ら進んで宅配ドライバーになった結果、かえって仕事がキツくなり、子供と会う時間さえなくなってしまった。

 気の毒ではあるけれど、宅配ドライバーみたいな単純労働によって、輝いているフリーランスと同等の「自由な働き方」が実現できる、みたいに考えるのが、そもそもおかしい

 雇用関係があろうがなかろうが、過酷な仕事はやっぱり過酷。会社を辞めてフリーになりさえすれば自由が得られる、というものではないはずです。

 

 一方で、先のNHKの番組では、フードデリバリーの配達員が映っていたりもしたから、たとえ単純労働であっても、雇用関係がなければフリーランスとして扱う実態があるのかもしれません。

 かたや「単純労働であっても、雇用関係がなければフリーランスとして扱う」、かたや「フリーランスは自由な働き方ができる新しい生き方!」みたいに宣伝される。

 こうして、リテラシーの無い人が、自由な働き方を得るために会社を辞めて、かえって過酷な単純労働に身を落としてしまう」みたいなケースが一定程度現れてしまうわけです。

無職の言い換えの「フリーランス

 最後に雑談。

 無職の私は、ネットのID登録時などで職業欄があったとき、「フリーランス」の項目があったら、優先的にそれを選択します。つまり、「無職の言い換えの『フリーランス』」というのも存在しています。

 

★初めてお越しの方へ。以下にて私のセミリタイアの概要をまとめてあります。
 ⇒50歳でセミリタイア達成!その概要を書きます