セミリタイアはブルーオーシャン、サラリーマンはレッドオーシャン
ビジネス界ではよく、ブルーオーシャン(青い海)、レッドオーシャン(血の海)などと言ったりします。
競争の激しい既存市場を「レッド・オーシャン(赤い海、血で血を洗う競争の激しい領域)」とし、競争のない未開拓市場である「ブルー・オーシャン(青い海、競合相手のいない領域)」を切り開くべきだと説いている。
ブルー・オーシャン!なんとも麗しい響きです。
これをリタイア論に当てはめると、早期リタイア・セミリタイアはブルーオーシャン、サラリーマンはレッドオーシャンということになるでしょう。
目次
《山梨県大月市:海の画像はないので、全然別の画像です》
みんな、なんだかんだいってサラリーマンから抜け出すつもりはない
以前、ノジマで80歳まで働く制度が採用されるというニュースがあって、「80歳まで働かなくてはいけないのか!」とボロクソに言うコメントで溢れていました。
一方で、例のダイヤモンド・ZAiの特集の一部がネット記事にもなっていて、ヤフコメにも、早期リタイアについて疑問視するコメントが載っていました。
時間は持て余すほどあるのでしょうが、趣味がなければ、「つまらない」って感じてしまいそうな生活ですね。
自分には無理そうです。
夫婦2人で20万あれば、なんて信用してはいけない。
毎日、お粥でもすすっていれば可能だが、正直惨めだよ。
夫婦2人年間350万円がボーダーライン。目標金額を超えてしまい復職した夫婦が周りに多いです。
80歳で働く制度について「80歳まで働きたくない!」とボロクソ言われる一方、早めにサラリーマン社会に見切りをつけた人に対しては、「そんなのはつまらない、惨め」などとコメントがつく(もっともこの記事はリタイア記事なので、好意的なコメントも多くありましたが)。
世の中には、一見、色々な考えの方がいるように見えますが、コメントを沢山読んで思うのは、「みんな、なんだかんだ言って、サラリーマンから抜け出すつもりはないんだ。サラリーマンでいるのが安心なんだ」ということ。
そのことは、「セミリタイアなんてつまらない」という声より、むしろ、「80歳まで働きたくない!」という声について、一層強く感じます。
日本では某国のように強制労働が定められているわけではありません。
東欧ベラルーシのルカシェンコ大統領が18日までに、少なくとも半年間職に就かず、納税していない国民に罰金を科す新たな法令に署名したことがわかった。
だから、日本では、80歳まで働きたくなければ、早期リタイアとは言わぬにせよ、定年で辞められるように計画を立てればよいのに、強制労働であるかの如く「80歳まで働きたくない!」と訴える。
今から80歳まで働く気満々じゃないですか。だからこそ「働きたくない!」という悲痛な叫びが出てくるわけで。私なぞは、最初から80まで働くつもりは無いから「ふ~ん」という感じ。
「80歳まで働かなくてはいけないという国の制度自体に問題が・・・」
もちろん国の社会保障制度に問題は多々あります。でも、世の中は進歩しており、適切にリソース配分を行うことで、少ない額でほどほどに快適な生活は営めるようになっている、ということは以前書きました。
世に出ている安価なサービスや商品を適宜組み合わせるだけで、当時の金持ちに近い暮らしができてしまうんです。
完全リタイアとまではいかないにせよ、人生のほとんどを捧げてまで会社に尽くす意味など無いのではないか?
でも、こういう方向に舵を切る人はあまりないわけです。みんな「国の社会保障は信用ならない!」と文句を言うは言うものの、世の中の集金システムに抗うつもりもなく、結局、長く働くということを、消極的にではあるものの、自ら選択しているのです。
セミリタイアはブルーオーシャン、サラリーマンはレッドオーシャン
サラリーマンはレッドオーシャンです。
サラリーマン社会でやっていくのは本当に大変(中には楽な仕事もあるでしょうが)。私も27年近くサラリーマンをやってきたから分かる。
私の場合、次から次へと訳の分からぬ仕事が降ってきて、社内・社外の調整に奔走、仕事を仕上げるために必死で業務上の工夫をする。ここまで頑張っても、評価はあまり芳しくありませんでした。
それでも、私の会社は慢性的に人手不足であったため、辞めろとは言われませんでした。でも世間では、45歳になったらさっさと辞めろという会社が増えつつあるとのこと。もちろん全体から言えば極一部でしょうが、マスコミや世の識者達は(そして私も?)そう煽っていますね。
これに対し、セミリタイアはブルーオーシャン。少数派だからこそ得られるメリットというのは絶対にあります。
それでも、レッドオーシャンから抜け出そうなんて考えてもいない方が大半なのです。だからこそブルーオーシャンはブルーオーシャンたりえるのです。
企業を見たってそうじゃないですか。みんな、レッドオーシャンの分野(家電など)において、二番/三番煎じの商品・サービスで競争して消耗していますよね。
ブルーオーシャンを目指す商品・サービスは、リスクが高い、そんな商品売れるはずがないなどと言われて、反対されるのが世の常なのでしょう。
ブルーオーシャンの「コツ」
ブルーオーシャンを取り入れるコツとしては、次のようなことが提案されています。
自分の業界における一般的な機能のうち、何かを「減らす」「取り除く」、その上で特定の機能を「増やす」、あるいは新たに「付け加える」ことにより、それまでなかった企業と顧客の両方に対する価値を向上させる「バリューイノベーション」が必要だと主張している。
そもそもセミリタイアする人は、自分の人生に重要なものは何か、ということを分析した結果、労働収入を「減らす」「取り除く」、かつ、自分の時間を「増やす」「付け加える」ことを選択した人達です。
誰もがブルーオーシャンで成功するわけではない
ここまで景気のよい話をしてきましたが、誰もがブルーオーシャンで成功するわけではありません。鳴り物入りで発表した革新的な新商品が見事玉砕、ということも珍しくない世の中です。
青い海に漕ぎ出すにも波あり風あり。小さなボートではよほどうまく操縦しないと、沈んでしまいます。進む方向は全部自分で決めますが、地図とコンパスで方角を見定めないと、海上で迷ってしまいます。仲間は基本いないので、全部一人で責任を持ってやらなくてはいけません。
そう考えると、結構険しい道、いや海路かもしれません。
サラリーマンはレッドオーシャンなのに、ほとんどの人がそこに踏みとどまるのは当然なのかもしれません。
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