50歳で早期退職し、セミリタイア!

私セイルは50歳で早期退職、セミリタイアしました!その思いを綴ります。

年賀状 ~ 出世や収入に影響があるから出すべき!だそうです・・・

 そろそろ、年賀状を○日までに投函しろ、とウザイCMが流れてくる季節。

 私は、そんなもん何十年も前から一通も出していませんが、同様の人が多くなってきたのか、年賀葉書の枚数が右肩下がりに減ってきています。

年賀葉書の発行枚数などをさぐる(2020年8月発表版)(不破雷蔵)

  • 2015年 320167
  • 2016年 314208
  • 2017年 297857
  • 2018年 255930
  • 2019年 244090
  • 2020年 194198 

 でも年賀状で食っている人はそれだと困りますから、「人の心が、年の初めに届く国」などの、むずがゆいキャッチコピーをわざわざ考え出すなどして大々的に宣伝し、年賀状を送ってもらおうと必死です。

 そのような年賀状ageな記事の中で、「出世や収入に影響があるから出すべき!」というものを見つけました。ある意味、日本社会の特徴をよく表している記事だと思うので、少し書いてみます。

目次

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 《東京都青梅市:JR青梅線・沢井駅 折返し設備が廃止になって約1年》

年賀状を出し続けてもらうには不安感を煽る

  その記事は、平成29年頃に「おたより本舗」というサイトに投稿されたもの。年賀状をはじめとした挨拶状の印刷などを請け負っているサイトのようです。

出世や収入に影響が!?ネット時代に年賀状がもたらす驚きの効果 – おたより本舗の 教えて!年賀状

【本当に大丈夫?】面倒だからといって年賀状を出さない問題

(略)

 そんな大切な年賀状を、出さなくなってしまったり、メールやSNSで軽く済ませてしまっても大丈夫でしょうか?

 人々の不安に付け込んで受注を増やそうという試み。老後不安に付け込む、(怪しげな)投資記事なんかと同じ手法ですね。年賀状をやめたくてもやめられない人は少なくなさそうですが、こういう不安感が手伝っている部分もあるのでしょう。

年賀状も出さない者は、到底、デキる大人とは言えない

 さて、「年賀状は出世や収入に影響がある」というのは、次の部分。

2014年に、20 代から 50 代までの会社員・男女500人を対象にトレンド総研が行った調査によると、驚くべき事に年賀状を送っている人の方が、送っていない人の平均年収より140万円も多いという結果に。
その中で、年賀状を送っている人の約65%の会社員が、「自分は昇進・昇格のスピードが早い」と感じているのだと答えました。

「ただ年賀状を送るだけで?」という疑問の声が聞こえてきそうですが、この調査データだけを考えれば、年賀状を送る人と送らない人では、明らかに年収・出世に格差が出ていると推測する事が出来ます。

 「年賀状を送ったから出世した」というより、「出世するような人ほど年賀状を送る傾向にある」と解釈する方が近い気がしますが、そのことは置いておくとして、なぜ年賀状を出す出さないが、出世や収入に影響があるのか。

人との繋がりを大切にする”デキる大人”をアピール!

年賀状を毎年マメに送っている人というのは、人とのコミュニケーションを軽視しない人間であると印象付ける事が出来ます。

年賀状を出す事で伝えられるあなたの”社会人スキル”とは?

年賀状を送るという行為の裏側には、あなたの社会人スキルの高さが隠されているのです。たった一枚の年賀状と侮らず、評価と信頼を得るツールとしてぜひとも活用してみて下さい。

 これは上記記事独自の考え方ではなく、日本郵便の公式キャッチコピーでも同様の趣旨のものが採用されていました

「オレ、これからちゃんとする」「年賀状も書くっ!」 澤部さんが波瑠さんに約束

キャッチコピーは「ちゃんと、年賀状。ちゃんと、大人。」

 つまり、年賀状を送るという行為は「デキる大人」「デキる社会人」アピールに有効、裏を返せば、年賀状ごときも送らない人間というのは、到底、「デキる大人」「デキる社会人」とは言えない、ということですね。

  更には、上司への年賀状に「賀正」はNG、という謎マナーまで生み出されているようです。

 「~~すべき」みたいな話は、どんどんインフレしていくというのが日本社会。だから、年賀状の枚数も増えてきたし、謎マナーもどんどん広がっていく。

年賀状をやめたい人が増えるのは当たり前

 このような状況を見るに、一体、何のための年賀状なんだか・・・と思います。

 組織で働いている人が、関係者に対して、まじめに年賀状を送ろうとしたら、その手間暇は相当なものになります。

 まず、誰に出すか?のチョイスが非常に面倒。本当に親しい人にだけ出す!と決めているならともかく、大抵の場合、親しさの度合いが微妙である、多数の人に対して出すべきか出さざるべきか、頭を悩ましているはずです。

 そして、デザイン、印刷、宛名書き。出世を気にするのであれば、当然、気の利いた一言コメントも手書きで添える必要があります

 これらを終えて投函するだけでは終わらない。年明け後も、自分が出していなかった人から来ていないかをチェックして、該当者には、当然、返事を書かなくてはいけない。そのすれ違いもわびしい

 結果、年賀状のために、毎年毎年、多くの人が、相当の労力を使い、神経をすり減らしているのです。

 だから、そういうのが好きな人はともかく、そうでない人は億劫・憂鬱になって「やめたい」と思う人が続出するのは、至極当たり前だと思う。ネットが発達して、やっとそういうことを堂々と言える世の中になった。

私は、大昔にやめてしまった

 でも、年賀状って、相手がいることだから、やめるにしても、なかなか踏ん切りがつかない。

 出すのが慣例化している職場の場合、次のようなことを思われるかもしれない。

職場の後輩から年賀状が来ませんでした。とても気持ちが悪いので、... 

職場の先輩から年賀状が来たら、後輩ならすぐ返事を書くのが普通?礼儀?ですよね?

 先の記事のような「出世に影響がある」「出すのが大人としての礼儀」みたいに言われると、それに抗う(あらがう)ことに躊躇してしまう。

 一方、私は冒頭にも書いたように、何十年も前から一通も出していません。

 年賀状なんて、どれも似たような文面で、読んでいても何が面白いんだかサッパリ分からず、もらっても全く嬉しくない(このように感じている人も実は少なくないのでは?と密かに思っています)。

 もらっても嬉しくないものを、自分から出したいなんて、到底思えるはずもなく

 だから、ある年以降、予告なく、キッパリと年賀状をやめた。

 年賀状が来ても目さえ通さずに処分してたら、いつの間にか、ほとんど誰からも来なくなりました。

 年賀状の無い生活。快適ですよ。

 その後、時代が私に追い付いて、個人情報保護や虚礼廃止などにより、年賀状が出しにくい世の中になり、売上枚数もどんどん減っていったのでした。

「年賀状保存会」を作ればいい

 年賀状は日本の文化だの、もらうと嬉しいだのと、言っている人がいますが、そんなことを言って、同調圧力みたいな形で全員参加させようとするから、ある人達からは年賀状が忌み嫌われる存在になるのです。

 そこで、一つ提案。

 古き良き日本の伝統芸能を残すのに「○○保存会」みたいなのが全国各地にありますが、年賀状についても、「年賀状保存会」なるものを作って、会員相互間でだけやりとりする。それが、一番、幸せになれる人が多いと思います。

 

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