次の記事を見つけました。
細かいところにツッコミたい人はいるでしょうが、全体的にはよくまった記事だと思うので、リタイアを検討しはじめた方は読まれるとよいのではないでしょうか?
ところで上記記事の標題にある「年収400万」で、リタイアは可能でしょうか? もちろん上記記事では「可能」だと結論づけていますが、何十年も「利回りが7%」が続くものなのか?というのが気になるところ。
そこで私流に、超ざっくりと再計算したところ、やはり、「前提条件によってはセミリタイアは可能」だという結論になりました。
《東京都奥多摩町[奥多摩湖遠景]》
前提
例えば、次のような前提を立てます。簡単な試算ですから、インフレ率や利回り、各変数の変動等、細かい点は色々と無視しています。
- 現在30歳の独身者が、50歳でセミリタイアする。
- 30歳時点で貯蓄500万円
- 30~50歳の間、年収400万円(手取りは320万円)とする。
- 50歳で退職金が600万円
- 50~60歳は、アルバイト等で稼ぐ。バイト料から税や保険料を差し引き年間70万円。
- 60~65歳は、収入無し。
- 65歳から年金を、手取りで年間120万円受け取る。
- 支出は年間170万円(税や住宅費用等含む)
試算
30歳から50歳の間
年間の貯蓄額は、320-170=150万円です。
このまま50歳までフルタイムで働いたとすると、この間で受け取る給料総額、初期値500万円、退職金600万円を併せ、50歳時点の残高は、次の通りとなります。
150×20+500+600=4100万円
すなわち、4100万円を持ってセミリタイア生活に突入、という訳です。
50歳から60歳の間
年間の取崩額は、170-70=100万円です。60歳時点の残高は、
4100-100×10=3100万円
となります。
60歳から65歳の間
無収入のため、年間の取崩し額は、170万円です。65歳時点の残高は、
3100-170×5=2250万円
となります。
65歳以降
年金が出るので、取り崩し額は、年間170-120=50万円で済みます。100歳時点の残高は、
2250-50×35=500万円
となります。
残った500万円は、緊急時の出費や、自らの葬儀代に充てればよいでしょう。
各自で試算のアレンジ・肉付けを自分で行うことが大事
以上、超ざっくりな試算でした。
今回に限らず、このような試算を行った記事はよくありますが、その試算が自分の条件と同じでなかったり、試算が一部行き届いていないことなどを理由に、「こんな試算は、無意味・無価値・絵空事・作り話」みたいなコメントがついているのを、たまに見かけます。
でも、私の場合は、自分の条件とはかけ離れた記事も含めて色々な記事を読み、そこで示された試算を、自分の条件に合うよう、アレンジしたり肉付けしたり、時には反面教師にしたり、ということをしていました。
それは、人生設計というテーマを扱う以上、100%誰にでも通用するモデルなんていうのはありえず、自分の人生については必ず自分の頭で考えなくてはいけないものだからです。ついつい「どこかに回答が載っているのではないか?」と期待しがちですが、長年雇われることで図らずも身についてしまった「依存的な姿勢」を改めることも、時には必要かもしれません。
ま、それはともかく、「生活費をもっと増やしたい」「年金が不安だ」「もっと早くリタイアしたい」「運用で収入を増やせないか」「持ち家にして支出を減らせないか」等、色々と考えるべきテーマは多いので、それらはの他サイト等も参照にしつつ、自分で作り上げていけばよいと思います。
あと、試算するのに、逃げ切り計算機や、表計算ソフトを使うのもよいと思います。本項では、 考え方の概要を説明するため、敢えて、言葉と数式で述べています。
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