FIREに必要と思う額は平均1億900万、に対し思うこと
2023年4月、【FIREに関する意識調査】というのをやっていて、「FIREするのに必要だと思う資産は平均1億900万円」という結果が出たそうです。
これについて思うことを述べていきます。
まず、これは「意識調査」と銘打っていますが、統計論に基づく正式な世論調査ではなく、ネットアンケートの域を出ない、ということは言っておきます。それは調査方法が「インターネットによる任意回答」となっており、無作為抽出(ランダムサンプリング)になっていないからです。
FIREについてネットで任意回答させれば、FIREに興味のある人々が集まってきて「FIREしたいととても思う」が半数を超えるのは至極当然。大阪駅前で「ひいきの球団は?」と問うて、阪神が2割しかいなかったら、それこそビックリです。
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それはそれとして、「FIREするのに必要だと思う資産」の回答結果はちょっと興味深くは思いましたね。無作為抽出でないからこそ、FIREのことを知らない人々の知識不足からくる回答は除外されているからです。
- ~1000万円 3.0%
- 1000万~3000万円 4.6%
- 3000万~5000万円 19.6%
- 5000万~1億円 54.2%
- 1億~2億円 11.4%
- 2億円~ 0.8%
平均すると1億900万円なので、ボリュームゾーンの5000万~1億円より上にぶれています。おそらく、2億とか3億とか答える少数派が、平均値を釣り上げているのでしょう。
一方、3000万円以下も7.6%、5000万以下まで広げても27.2%に過ぎません。そこで次の別の調査結果を見てみましょう。
FIREするために必要な金額はいくら?調査から分かった資産額と資産運用方法
FIREを実現した時点(早期リタイアした時点)で築いた資産額は、「3,000万円未満(30.4%)」が最も多く、次いで「3,000万円以上4,000万円未満(16.8%)」、「4,000万円以上5,000万円未満(13.3%)」
「3,000万円未満」という回答が最も多く、5,000万円未満までを見ると60.5%にのぼります
この調査は2022年11月(FIRE卒業トレンド前)に行われ、実際のFIRE達成時の資産額について述べています。先の記事の調査(2023年4月)「FIREするのに必要だと思う資産」と大幅なズレが生じているのが分かります。
これは、FIRE志望者・興味ある者の多くが、既にFIREを達成している者の資産額を支持していない、その程度の資産額でFIREするのは時期尚早と感じていると見なせます。
低資産FIRE者がブログや動画などで発信していますが、あれは無理があると感じたり、FIRE卒業トレンド、インフレなどもあって、志望者が慎重になったのでしょうか。あるいは、FIREに踏み出すのに慎重な人が、志望者・未達成者として残っているのでしょうか。
とにかく、先行者が比較的低資産でFIREして抜けた結果、FIRE志望者等が考える必要額の設定が上方修正されているのは間違いないでしょう。それは低資産FIREの計画や生活が、FIRE志望者等からは、あまり支持されていないことの表れだとみます。
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年齢や生活水準、持ち家の有無、運用能力、副業収入など、様々なパラメータがあるので、FIREにいくら必要か、というのは一概には言えません、
ただ、もしリタイア年齢を30台半ばに設定するならば、平均1億900万円という額は、まぁそんなところかもしれない、と感じています。
それは、一般には4%ルールにより年400万で暮らせるからという理由で説明されるでしょう。ただ私自身は4%ルールを疑問視しているので、別の話をします。
30台半ばでリタイアしたとして、平均年齢まで40年以上あります。年250万使ってしまったら、1億円あっても足りません。インフレなどもあります。それでも、1億あれば運用で充分カバーできるなと思えはするので、そのような額が出てきても不思議ではないかな、と。
ただ、ただ30台で1億を準備しようとすると、ハードルは非常に高い。
リタイア年齢を遅く設定すれば、もっと少ない資産額で済みます。例えば50歳で5000万準備するのも楽ではありませんが、35歳で1億準備するよりは遥かにハードルは下がるでしょう。当然過ぎる話なのですが、FIREを語る際、どうしてもRE優先の声にかき消されがちな話でもあるので、頭の片隅に置いておくとよいでしょう。
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リタイアするならFIRE解説記事より徒然草を読め
ネットにはFIRE解説記事が溢れ、書店では資産運用本が山積みとなる。曰く、カネがどれだけあれば自由になれる、いやリタイアしても趣味や目的が無ければ、人は退屈に耐えられない・・・等々。
今、現にセミリタイア生活をしている私からすると、間違ってはいないが表層的な話ばかりだなぁと思います。リタイアしたことのないセルサイドのポジショントークだったり、最近はリタイア失敗者の一方的な体験談も増えてきました。
しかし、あなたがセミリタイアを志すなら、そのような記事や書籍を大量に読み漁るよりも、まずは、セミリタイア文学?の祖ともいえる『徒然草』に触れ、自分でよくよく考えてみることがオススメです。
徒然草は、鎌倉時代滅亡の前後に兼好法師により書かれました。彼は出家者ではありますが、多少は人々との関わりがあったので、当時のセミリタイア実践者といってよいでしょう。
ここでは、セミリタイア心得とも言うべき事柄を直接的に記した第123段を紹介していきましょう。古文が難しければ、現代語訳のみ辿っていくのでもOKです。
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無益のことをなして時を移すを、愚かなる人とも、僻事する人とも言ふべし。国のため、君のために、やむことを得ずしてなすべき事多し。その余りの暇、幾ばくならず。
【訳】無益なことをして時を過ごす人を、愚かな人とも間違ったことをする人とも言わなくてはならない。国のため、主君のため、やむを得ずやらなくてはならないことが多い。そうして残った余暇の時間は、いくらもない。
無益なこと、間違ったこと、組織のためにやっていること。そういうことにかまけている間に、自分のための時間がどんどん削られていく。そのことを嘆いた記録が、14世紀の日本に既に存在していたというのは、結構な驚きです。
しかし、そこまで時間を費やしてやっていることって実は大したものでもなく、人間にとって本当に大切なことって三つくらいしかないんだよ、というのが次に述べることです。
思ふべし、人の身にやむことを得ずして営む所、第一に食ふ物、第二に着る物、第三に居る所なり。人間の大事、この三つには過ぎず。飢ゑず、寒からず、風雨に侵されずして、閑かに過ごすを楽しびとす。
【訳】考えてもみよ、人の身にどうしても必要だから務めていることといえば、第一に食べ物、第二に着る物、第三に住むところだ。人間にとって大事なことは、この三つ以外にはない。飢えることなく、寒くて凍えることもなく、雨風を凌げるようにして、静かに過ごすのを楽しみとするのだ。
その三つって、自由とか思いやりとかの精神的なものではなく、食・衣・住という現実的な三つです。身も蓋もないように思えますが、人間が生きていくのに必要なことが明確に整理されており、現代日本に至るまで「衣食住」として重要な概念であり続けています。
更に進んで「その三つさえあれば、あとは静かに過ごしていけるわけだから、それで十分楽しいよ」と、いかにもセミリタイア者らしい、極端とも思える見解まで述べているのは微笑ましいですね。
ただし、人皆病あり。病に冒されぬれば、その愁へ忍び難し。医療を忘るべからず。
【訳】ただ、人には皆、病というものがある。病におかされてしまうと、その辛さは耐え難い。医療のことを忘れてはならない。
先の衣食住は、「生活を通常運転するのに必要なもの」でありましたが、トラブルも考慮しろ、ということ。それが当時だと「病気」だったのでしょう。「医療」という概念を持ち出したのも、なるほどと思わせます。リタイアブログを読むと、「健康の大切さ」を説いた記事も散見されますよね。
ちなみに、「医療」という言葉、西洋語を幕末・明治期に翻訳したものと思えば、さにあらず。8世紀に編まれた「続日本紀」に既に登場しており、息の長い漢語です。
薬を加へて、四つの事、求め得ざるを貧しとす。この四つ、欠けざるを富めりとす。この四つの外を求め営むを、おごりとす。四つの事倹約ならば、誰の人か足らずとせん。
【訳】(先の三つに)薬を加えて、四つのことを求めて得られないのが貧しいということだ。この四つに不足しないのが富んでいるということだ。この四つ以外のことを求めて行うのは贅沢というものだ。四つのことを無駄使いせずに暮らしていくならば、誰が不足を感じるというのか。
ということで、兼好は、人間にとって大事なものを、最終的に「衣・食・住・医(薬)」にまとめました。これらに不足しないなら、それはもう裕福と言ってよいし、それ以上を求めるのは贅沢である、というのは、セミリタイアの先駆者としては当然の見解でしょう。
が、一方で「これらに不足するなら貧しいよ」とも書いているのは注目です。当時の生活水準からして、「衣・食・住・医」に不足しない、というのは、それがたとえ「倹約」なものであったとしても、経済的なハードルは決して低くなかったはずです。
「静かに過ごすことを楽しみとする」ために、贅沢が必要ないのは当然として、修行僧のような禁欲を前提にしているのでもない。必要なもの・不要なものを取捨選択し、バランスのとれた経済力を確保せよ、それが「楽しく静かに過ごす」ことの秘訣だ、ということを兼好は言いたかったのでしょう。
***
この段はセミリタイアに直結するようなネタでしたが、徒然草は、この手のネタで盛り沢山、ということではありません。
ただ、題材のチョイス、エピソードへの評価、処世術などが、隠遁者的な感性とユーモア・皮肉に溢れ、かつ俗世と付かず離れずの現実主義も顔をのぞかせるのです。
「700年前のセミリタイア者は、こんなことを考えていたのか」と思いを馳せることで、セミリタイアのための見えざるベースが出来ていく。最近増えているFIRE失敗(卒業)者には、このようなベースが欠けていたんじゃないか。そんな気がしています。
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等身大のセミリタイアを書いてきた
当ブログのコメントにて「等身大のセミリタイア生活者」という風に評して頂きました。自分で「等身大であろう」と考えていたわけではないのですが、確かにそういえば、変にキラキラと飾ったり、逆に卑屈になったり、ということは、ブログに書かないようにしてきました。
それは、そもそも私のセミリタイアまでの経緯・方法論、またはセミリタイア生活に、特段キラキラした要素が無いからですね。
「投資をして、こんなに早くFIRE出来ました!」とか、「リタイア後も、自分の好きな仕事をするだけで、資産がどんどん増えています!」とか、書きようがないんですよね。
まぁ、今後、働かなくても逃げ切れるだけの資金は作ったつもりではあります。でも、それは以前も述べた通り、長年レールに乗っかり続けて、収入よりも支出が圧倒的に少ない生活を続けていただけのことであって、他のFIRE系記事を読み慣れていると、面白くとも何ともない話でしょう。
***
まぁ、働かなくともよい境遇というのは羨望の的なのだとは思います。そのことにより、優越感を持ってしまうのか、会社員生活はダメだ、みたいな発言をされるリタイア達成者の方もいらっいます(FIRE卒業トレンド以降は、減ったかも)。
でも、セミリタイア生活と会社員生活に、別に優劣なんて無いと思うんですよね。確かに、私はリタイア後、好き勝手やっていて自分なりに楽しんではいますが、本や画面に向かっていることが多くて、一般的には、つまらない生活のように映るでしょうよ。
自由というものが、人生を素晴らしくする魔法のように宣伝されていますが、私がそれを得てやっていることなんて、別に大したことでも無いんです。
***
ただ一方で、この生活はこの生活で良いものだとも思いますね(適正さえあれば)。それまで、少なくない税金を払いつつ資産を形成してきて、今、成果を享受しているわけですから、何ら卑屈になる必要もありません。
適正の無い方がFIREをした結果、当然のごとく「卒業」されて、「FIRE生活なんてしてたら人間がダメになる」的なことをおっしゃっていますが、気にかける必要などないでしょう。
***
結局、等身大というか、自分の持っているネタを書くしかないんですよね。自分の持っているネタというのは「こういう面白くもなんともない地味なリタイアを達成し、継続している」ということです。そして、このことを選択肢として人生設計に組み入れると、幸せになる方というのも、多少はいらっしゃると思うので、毎回似たような情報発信を続けている次第です。
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リタイアと介護保険、その制度について
ゲームは1日1時間!の高橋名人が、介護保険料の高さにご機嫌ナナメです。
高橋名人「介護保険払えって書類が来た」高額の保険料明かし「高過ぎ」「恐ろしい」「びっくり」と反響
名人は「65歳になったら、介護保険払えって書類が来たよ」と投稿。「11ヶ月分で18万弱。なんかさぁ…」と、高額の保険料に肩を落とした。
確かに、介護保険とか健康保険とか年金などの強制的に国に持っていかれるお金が面白くないのは分かります。
でも、私個人の経験からすると、これはやはり必要なお金だし、所得や居住地によって大幅に保険料が異なっているということも伝えないとフェアではありません。
そこで今回はリタイア(定年・早期問わず)と介護保険について考えることを述べていきます。介護保険の肩を持つようなことを述べるし、制度の説明が大半なので、それが嫌な方はブラウザバックして下さい。
高橋名人の保険料について
高橋名人は現在、東京都港区のゲーム会社に勤めておられ、ブログにも東京の天気の記述が多いので、おそらく23区内なのでしょう。11ヵ月で18万弱ということは、年間だと19万円強。
例えば、新宿区だと、この程度に該当する保険料があり、
本人の合計所得金額がXXX万円以上XXX万円未満
基準額×2.45 194,040円
といった具合です(所得金額範囲の具体的な値は自己規制)。もちろん他の区の可能性もありますが、とにかく、所得だけで数百万あるということです。
高橋名人に同情している方々のうち、これだけの所得を、しかも65歳にもなって得ている方というのは、一体どれだけおられるのでしょうか。
名人はそのくらいの所得があって、しかも男性の平均健康寿命まで10年を切っているのですから、保険料がその程度になるのもやむなしだと、私は思います。
一般の介護保険料について(65歳以降)
ちなみに、新宿区であっても、年金収入のみの世帯であれば、もっと保険料は安く、詳しくは述べませんが、大半が年額19,800~87,120円の範囲に収まるはずです。
やっかいなのは、介護保険料の仕組みが自治体ごとに全く異なることです。そもそも保険料の基準額となる数値(月額)が、自治体ごとに全然違う。
65歳以上の介護保険料はいくら?自治体ランキング : 読売新聞
- 大阪府大阪市 9249円
- 大阪府守口市 8970円
- 大阪府門真市 8749円
- 岩手県西和賀町 8100円
- 青森県七戸町 7900円
- 東京都檜原村 7900円
- 大阪府松原市 7900円
- 青森県東北町 7880円
- 青森県東通村 7800円
- 秋田県藤里町 7800円
~~- 京都府京都市 7160円
- 愛知県名古屋市 6950円
- 福岡県福岡市 6899円
- 神奈川県横浜市 6620円
- 神奈川県川崎市 6591円
- 福岡県北九州市 6590円
- 兵庫県神戸市 6580円
- 埼玉県さいたま市 6406円
- 広島県広島市 6400円
- 千葉県千葉市 6300円
- 宮城県仙台市 6079円
- 北海道札幌市 5773円
~~北海道音威子府村 3600円
群馬県草津町 3600円
東京都小笠原村 3374円
介護保険料の地域マップもあります。
65歳以上の介護保険料改定 大阪市なぜ高い?地域差調べると… 全国マップをNHK作成 介護サービス利用状況は | NHK | 厚生労働省
保険料の高さの理由として「介護対象者が多い」「介護サービスが充実している」の二通りあり、後者ならいいのですが、前者だとちょっと・・・という感じですね。
ちなみに東京23区は区毎に保険料が設定されています。
- 荒川区(6920)、台東区(6900)、葛飾区(6860)、足立区(6750)
- 練馬区(6670)、新宿区・墨田区・大田区(6600)
- 板橋区(6517)、品川区(6500)、港区・杉並区・中央区(6300)
- 北区(6290)、世田谷区(6280)、中野区(6274)、江東区・目黒区・豊島区(6200)
- 渋谷区(6170)、文京区(6108)、江戸川区(6100)、千代田区(5600)
***
やっかいなのは、基準額だけでなく、所得による保険料の段階の分け方も自治体により全然違うことです。例えば、
- 大阪府大阪市 1~15段階 最高段階:1000万円以上/年332,964円(R6分)
- 東京都荒川区 1~15段階 最高段階:3000万円以上/年290,640円(R6分)
- 東京都千代田区 1~18段階 最高段階:2000万円以上/年235,200円(R6分)
- 東京都武蔵野市 1~20段階 最高段階:1億円以上/年305,000円(R6分)
- 東京都青梅市 1~13段階 最高段階:1000万円以上/年149,400円(R5分)
- 北海道札幌市 1~13段階 最高段階: 810万円以上/年159,321円(R6分)
- 北海道網走市 1~12段階 最高段階: 500万円以上/年125,300円(R5分)
キリが無いので、この辺でやめておきますが、もう少し統一感があってもいいんじゃないか、と思わざるを得ません。
特に、働いたり投資したりなどで、年金以外の所得を狙っている方は注意が必要です。皆さんも、お住まいの自治体の介護保険料をネットで調べてみてはいかがでしょうか。
自己負担額と高額介護サービス費の制度
【2024年最新版】介護保険の負担割合(1~3割)はどのくらい?預貯金や所得ごとの計算方法
65歳以降の介護自己負担割合は1~3割です。所得が160万未満なら1割なのですが、160万以上だと2割になる危険性があります。年金の繰下げ受給をしようという方は、この点注意です。ただ、1割負担が永久に続く保証はありません。
あと、介護保険には1ヵ月単位で利用限度額があり、これを超えたサービスの利用は全額自己負担になることにも注意。
とはいえ、介護サービスの1ヵ月の支払い上限額というのも決められています。要は、高額医療制度の介護版ですので、介護費用が青天井になることはありません。
高額介護サービス費の支給など | 助成・相談など | 渋谷区ポータル
(抜粋)
住民税課税世帯
- 課税所得145万円以上380万円未満 世帯で44,400円
- 一般(その他) 世帯で44,400円
世帯全員の住民税が非課税
- 課税年金収入額と合計所得金額の合計が80万円超え 世帯で24,600円
介護保険の必要性
私には、実際に介護サービスを受けている知り合いがいました。その詳細は、ここには書きません。
ただ、次のことは言えると思います。
- 年を取ると、今は元気であっても、特段の病気ではなくとも、身体能力・認知能力の衰えから要介護状態になり得ること。
- 重い要介護の状態になった場合、それまで払った介護保険料など元がとれるほどのサービスが受けられること
親類の誰かが要介護状態になったとき、介護サービスが受けられなかったら大変です。介護サービスと同じことを、親類の誰かが行わなくてはならなくなります。親類の誰かが、遠隔地から通い詰めになったり、望まぬ退職に追い込まれる可能性さえあるのです。
あなたは大丈夫だったとしても、親類の誰かが要介護状態になったとき、その親類全体を守る機能が介護保険にはあるのです。
***
もし介護保険が無く、自費で介護のための蓄えを作ろうとする場合、どこまで想定をするかにもよりますが、おそらく数百万は下らないと思います。そんなお金、誰にでも作れるものではありません。当人に蓄えが無かった場合、親族で負担するということになってしまうのです。
結局、保険制度を採用し、被介護者となる可能性が高い高齢者が厚めに保険料を支払っていくのはしょうがないんじゃないかと。
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働き続けていたらいつの間にかセミリタイア可能になっていた
私がセミリタイアしたのは50歳のとき。
ネット界隈では、FIREのために、投資だ節約だとやっていますが、私の場合、運用で儲けたのは大した金額ではないし、極端な節約をしたわけでもない。家計簿など一回もつけたことはありません。
結局、セミリタイアを達成するために、自分はこれといったことはしていないなぁ、と感ずるのです。
強いていえば、
- もともと家賃にあまり金を使わなかったこと
- 30歳過ぎた頃に、それまでの無駄遣いを悔い改めて家計の見直しを行い、それをずっと続けていること
- 新卒カードで入った会社で働き続け(出世はしなかったが)、給与所得をゲットし続けたこと
ということくらいかな。
ただ、これらはセミリタイアを目的にした行動ではありません。働き続けていたら、いつの間にかセミリタイア可能になっていた、というのが偽らざる感想なのです。
***
上記のような生活を続けていると、嫌でも貯蓄が増えていくものです(年間数百万単位で)。そうして44歳のとき、仕事が辛かったタイミングで、たまたま次の本に出合いました。
さすがに年間100万円での生活は無理にしても、この書籍の著者よりは貯蓄があったので、それを取り崩すことにより「やりようによっては、そう遠くない時期にリタイア可能ではないのか?」と思い立ったのです。
その後、セミリタイアまでにやったことって、結局、
- 資産の計算と、退職金の制度、年金の制度を調べ、リタイア年齢を50歳に決めたこと
- リタイア後に住む用の安い戸建てを買ったこと
くらいで、他にリタイア資産の金策は行っておりません。
***
私は同年代の平均よりは良い給与だったとは思いますが、飛びぬけて良かったわけではありません。親からの資金援助があるのでもありません(大学を出してもらえたのは感謝しています)。
そんな自分が50歳でセミリタイアできてしまった。本当に、いつの間にかという感じなのです。ただ、社会や会社のレールに乗っていただけなのに。もちろん、レールにしがみつき続けるのも生半可ではなかったのですが。
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