50歳で早期退職し、セミリタイア!

私セイルは50歳で早期退職、セミリタイアしました!その思いを綴ります。

参議院選挙 ~ 立憲民主党を中心とした今後の政局

 参議院選挙が公示されましたが、与党勝利はほぼ規定路線として、選挙後に政局となる可能性があるのが野党。特に最大野党である立憲民主党は、その結果によっては大きな政局になるかもしれません。

 当記事では立憲民主党を中心とした選挙後の政局予想を書いてみます。特定の政党の支持不支持を述べるということではなく、あくまで政局ウォッチャーとしての記事です。

目次


《東京都青梅市:川の上流端の標識》

想定される選挙結果

 選挙に絶対は無いにしろ、よほどのスキャンダルとか、大事件が無い限り、主要政党については以下のようになると思われます。

  • 自民・・・勝利(場合により、改選過半数63議席もあり得る)
  • 公明・・・勝利(選挙区全員当選)
  • 立憲・・・??(改選23議席の維持は難しそう)
  • 維新・・・躍進(改選6議席の倍程度をうかがう)
  • 国民・・・よくて現状維持(減少もあり得る)
  • 共産・・・よくて現状維持
  • 社民・・・よくて1議席、下手すると政党要件を失う

 与党については、選挙後、現政権が信任されたとして岸田首相をはじめとする現体制が続投となるのはほぼ間違い無いと思いますが、問題は(共産以外の)野党。

 まず、維新は、選挙結果に関わらず、松井代表が辞任される意向ですので、代表選が行われます。まぁ、これについては勝利の中での代表選ですので、淡々と次期代表が決まると思います(何かあるとすれば、次期体制が固まってしばらくしてからでしょう)。

 国民民主も、予算案に賛成したあたりから混迷気味で、第三極指向の票は維新に相当奪われますから、情勢は相当厳しい。選挙結果によっては、玉木代表が辞任する可能性があるだけでなく、維新に近い前原氏の動向によっては分裂含みの展開もあり得ます

 社民は、政党要件(比例得票率2パーセント)もそうですが、何といっても福島代表の1議席を守れるかが大きい。もし守れれば、仮に法律上の政党要件を失っても、政治団体諸派というやつです)として存続するでしょうが、そうでなかった場合、党の存亡に関わる話となってきます(まぁ、あまりに規模が小さすぎて、全体から見たインパクトは非常に小さいのですが)。

立憲民主党の選挙の流れ

 さて、立憲民主党ですが、泉代表は「野党で改選過半数という目標を掲げています。維新や国民は、野党とはいえ立憲とはもう別物なのに、こういう時だけ同じ枠組み扱いにするのはどうなんですかね?

 ということで、立憲自身の勝敗ラインはあまりハッキリしないので、前項では「??」と書いたのですが、まずは(立憲民主党系の無所属を含め)改選の23議席を目指すのが順当です。野党第一党としてはかなり控えめな数字ですが、これでさえ以下のように様々なハードルがあります。

  • 今回は共産との選挙協力が限定的なので、1人区で非常に厳しい戦いとなる。
    ⇒これまでは無所属含め10勝以上してきたが今回は無理。例えば、4勝くらいとする。
  • 複数区では、維新やれいわなどの新興政党に奪われる可能性あり。
    ⇒大阪以外の複数区で各1議席として12議席(東京・神奈川での2人目は無理)
  • 比例では、「非自民票」の相当数が維新やその他の新興政党に移る。
    ⇒比例は前回8議席。その後、旧国民民主からの合流があったが効果は限定的なだけでなく、維新への流出が見込まれる、議席取れれば御の字ではないか?

 以上のような皮算用で丁度23議席となります。

 しかし、このように行くとは限らず、神奈川で共倒れ、京都で維新に敗北、想定以上の比例票の流出など、不安要素は大きいのです。

選挙後の政局予想

 上記の通り、立憲の勝敗ラインはよく分かりません。普通なら、改選議席が維持できれば「可」の評価は付くでしょうが、23議席というのは野党第一党としてはあまりに寂しい数字であり、また枝野前代表への郷愁から、この程度の数字でも政局にしようとする向きはあるかもしれません。まして、20議席を下回るような場合、改選野党第一党を維新に奪われてしまった場合などは、相当に動きます。

 この場合、泉代表の辞任は当然として、「やっぱり枝野さんじゃないとダメだ!」的な勢力が息を吹き返します。旧・枝野勢力がナリを潜めていたのは、まさにこの時のためなのでしょう。

 しかし、個人的な予想ですが、枝野氏ご本人が再び代表につくことはしないのではないでしょうか。枝野氏的なやり方を体現される方を代表に据えて、枝野氏ご本人は裏で支える的なフォーメーションになると見ます。

 そして次期代表の最右翼は何といっても辻元清美です(彼女自身は左翼なんですがね・・・)。

 辻元氏には、もはや選挙区で当選する力はありませんが、全国に広く薄くファンがいますし、私鉄総連から支援を受けているそうですから、今回、比例で、かなり景気よく当選することが想定されます。

 その勢いをもって、党内で辻元期待論が高まることでしょう。これまでついてきた役職はそれ程目立つものではなく、また社民からの合流者ということで、多少は新しさをアピールできる。参議院からの代表となってしまいますが、民進党時代に蓮舫氏が代表を務めておられるので、そんなに問題視はされないでしょう。

 また、彼女は典型的なスキャンダル追及型ですので、スキャンダル追及しかできない議員先生達から、圧倒的な歓迎の声があがることでしょう。

 こうして辻元氏が新代表になった場合、

  • 枝野氏は、新代表を裏でしっかり支える
  • 枝野氏以外の旧・枝野勢力を何人か登用
  • 現勢力からも泉代表とは関係の遠い幹部を何人か登用

みたいな感じの布陣とし、その上で、党運営方式を昨年の総選挙以前に戻し、共産党との協力も復活させれば、多くの方々が水を得た魚のようになることでしょう。それが党勢拡大につながるかは別にして。

 彼女は元社民党ではありますが、多くの立憲議員と行動原理が似ているので、外様扱いは限定的。むしろ、泉代表の方が、元々同じ党であったはずなのに、外様的な風味を醸し出してしまっているのは、もはや政策提案を失ってしまって共産党の票がノドから手が出るほど欲しい人達に対し、「政策提案型」などと言い出すのが煙たがられているからなのだと思います。

 こうして、先祖返りした立憲民主党は、諸派になってしまった社民党を吸収するかもしれません。また今後数年間、冷や飯を食わされることになる旧・国民議員が何人か脱党し、現・国民民主と合流するとか、維新と協力するとか、小規模な離合集散があるかもしれません小沢氏の動きにも注目

 とにかく、政局ウォッチャーとしては、当たり障りの無い結果よりは、このような動きがあった方が興味深く見られるのですが、どうなるでしょうか。

 

★初めてお越しの方へ。以下にて私のセミリタイアの概要をまとめてあります。
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