50歳で早期退職し、セミリタイア!

私セイルは50歳で早期退職、セミリタイアしました!その思いを綴ります。

共産党を腫れ物扱いする、立憲民主党の代表選

 立憲民主党の代表選。候補者は、逢坂誠二氏、小川淳也氏、泉健太氏、西村智奈美氏の4名。共同記者会見や、テレビ出演などにより、各候補の主張が開始されましたが、それらを聞いて「前途多難だなー」という感が拭えませんでした。

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目次

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《東京都青梅市:2年前の台風で流された橋(御岳小橋)》

各候補の印象

 ネット上には、候補者の顔ぶれを見て「こんな人知らない。人材不足だ」とおっしゃる方もいますが、私はそれは違うと思っています。

 例えば、岸田総理は外務大臣まで勤めたにも関わらず、ついこの間まで空気でしたし、維新の松井代表とか吉村知事、国民民主党の玉木代表なども当初は無名でしたが、今では党の顔にちゃんとなっています。立場が人を作る、というのは確かにそうなんだろう、と思います。

 ただ、4候補中2名、具体的には小川氏と西村氏に代表はムリなんじゃないか、と、次の共同記者会見を見て、早くもそう思いました。

立憲民主党代表選、きょう告示 4氏が共同記者会見(スポーツ報知)

 立憲民主党の代表選挙(30日投開票)が19日、告示され、逢坂誠二氏、小川淳也氏、泉健太氏、西村智奈美氏の4氏が共同記者会見に出席した。

 

↓フルバージョン

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 小川氏の主張からは、「これまでの自民党政権は一方的に悪であり、それを我々がそれをたださなくてはいけないんだ」ということしか伝わって来ない。政策については、それっぽい単語を、ただ並べているだけで、それらについて通暁している感じが全然しない。ハッキリ言ってしまうと、言ってることの中身が全然無い。ついでに、発言や行動が挙動不審な印象を受ける。この人が代表になったら、ネタとしては面白いんだろうけどねぇ。

 西村氏は、落ち着いてはいますが、ジェンダー問題のワン・イシュー議員のように、私は受け取った。確かにジェンダー問題は大切なのかもしれないけど、野党第一党の代表として、幅広く政策について語るってことが全然出来なそう

 まぁ、小川氏は、映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」で若干の知名度はあるし、西村氏は唯一の女性ってことで、一定程度は票が入るのかもしれませんが、普通に考えれば、ニセコ町長の経歴がある実務型の逢坂氏か、政策提言型の泉氏の二択だと思います。

 逢坂氏だと党内はまとまるのかもしれませんが、ちょっと萎れた雰囲気で、旧・社会党っぽく見えてしまう(逢坂氏に社会党在籍経験は無いが、それっぽい外見、ということ)。広く国民にアピールするのなら泉氏なんでしょうが、旧・国民民主党の彼が主張する「党改革」、および小沢グループの支持を受けている点に警戒する人が少なくないかも

経済についてほとんど語られていないのが残念

 非常に残念なのが、経済対策について、ほとんど語られていないことです。弱者への施しみたいなことはおっしゃるんだけどね。

 私は、それほど経済については詳しくないし、そういう話を聞いても面白いとは思わないのですが、それでも、その党や候補が経済について語れる人なのかどうか、ということは非常に重視しています。

 それは、「この国をどうして行くのか」という具体的なビジョンを模索しようとすれば、結局、経済に行き当たるからです。逆に言えば、経済が語れないということは、具体的なビジョンがなく空理空論を述べているだけ、と私は捉えています。

 今回の候補者達は異口同音に、弱者を救わなくてはいけない、みたいなことを、しきりにおっしゃいます。しかし、弱者対策のためには原資が必要であり、そのためには、その原資を供給してくれる中間層や富裕層の実入りを良くしなくてはいけないのですが、そういう話がほとんど聞こえて来ない。

 これは、根幹部分(安全保障など)で党内に対立があるから、専門性のある政策課題を党として深掘りする土壌が無いことが原因だと思う(中道層から支持されなくなるから、一応、安保賛成を言うが、内心はそう思っていない人々多数)。

 こういうところからも、立憲民主党の地力が落ちていることが分かるわけです。

野党共闘共産党は腫れ物扱い

 やっぱり、というか、野党共闘について問われると、各候補者の歯切れは悪いですよね。

「立共共闘」否定せず、責任政党への道険し? 立民代表選

外交・安保政策が大きく異なる共産との連携を否定する候補はいなかった。逢坂氏は「(自民、公明両党との)1対1の構図を作るのは当たり前だ」と述べ、小川氏は「とにかく自公が嫌がること、自公にとって最も脅威となることを野党がまとまってやっていく」と指摘。泉氏も「1人区においては一本化を目指す」と語り、西村氏は「1対1の構図は自公の議席を減らすためには必要不可欠だ」と言い切った。

 この記者会見では「共産党との連繋についてお尋ねします」と問われていたのに、各候補は1対1の重要性を言うばかりで、共産党のキョの字さえ発することがない徹底ぶり。完全に腫れ物に触るような扱いです。

 だから、表面的には、このことが争点になることは無いでしょう。でもそれは重要度が低い問題だからではありません。支持母体の連合からは「共産を切れ」と言われているし、立民支持層の野党共闘への賛否も真っ二つなのですから、みんな注目していないはずがないのです。

【産経・FNN合同世論調査】立・共共闘 共産支持層8割「続けた方がよい」

支持政党別では、立民支持層で「続けた方がよい」との答えが48・6%、「続けない方がよい」が48・3%と拮抗(きっこう)し、賛否が分かれた。

 ただ、あまりにも問題が大きく、センシティブ過ぎるから、候補者は言葉に出すことさえ出来ない。まずは分裂しないことが最優先ですからね。

 ただ、当ブログ前回記事でも述べましたが、過去5年間ずーっと、この問題を背景として党が揉め、離合集散しているのに、いまだにその結論を出せないでいることが、党の弱体化を招いているのです。そろそろちゃんと正面から向き合った方が・・・。

 

 まぁ、それでも、この記者会見は、野党クラブ(そんなのあるんだ!)というのが仕切っているそうで、記者達が野党に甘いのか、外交安保、経済対策、野党共闘など立憲のアキレス腱についてはあまり突っ込まないのでボロは出ていない。

 でも次の番組ではズバリと、少々煽り気味に共産との連繋について問い質しているので面白い。

www.fnn.jp

 ここで、逢坂候補は、冒頭からいきなりキャスターの兆発に見事に乗ってしまった共産党との連繋を悪宣伝されてしまったのがいけないんだ! と、ちょっとホンネが出てしまいましたね。

 でも、現場の立憲の候補者の方の中には、共産党との連繋をかなり強調していた方もおられたようです。

 このポスター、立憲民主党という文字よりも、共産党のロゴの方が目立っているぞ!どこの党のポスターやねん!

 ここまでやってしまうと、さすがに「悪宣伝」というだけでは片付けられないですよね。

 実際、野党共闘の現場を見てきた国民民主党からして、選挙前から共産党との協力に警戒感を示していたのですから、一般有権者が警戒しても何ら不思議は無い

 あと、自民と公明も長く連立政権を組んでいて、彼らは折り合いを付けてどうにかやっているわけですが、例の給付金の件ではかなりグダグダです。

 それでも、自民公明のグダグダならこのくらいで済みますが、立憲共産間の場合、そのグダグダが安全保障など国の根幹部分にまで及びかねないから始末が悪い。

 しかも、野党共闘の言いだしっぺは共産党だから、共産党はノリノリ、立憲の候補にも自党の候補のように献身的に選挙活動してくれて、そのために当選できた候補も少なからずいる。しかも、選挙を重ねるごとに両党の結びつきは強くなってきている。

 そして、今回、共産は立憲のキン○マを完全に握ってしまった訳で、にも関わらず共産が立憲に何も見返りを求めないなんてあり得ないというのが、普通の感覚。

 立憲議員は、もう後戻りできないから、何とかそこに意義を見出すしか道は残されていないのです。

 

 まぁこの代表選をキッカケに立共共闘が直ちに破綻することは無さそう。その場合、来年の参議院選挙はどうなるのか。次回、書いていきたいと思います。

 

★初めてお越しの方へ。以下にて私のセミリタイアの概要をまとめてあります。
 ⇒50歳でセミリタイア達成!その概要を書きます