あまりお読みになっている方はおられないでしょうが、総選挙の総括5回め。
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《山梨県富士吉田市・富士山駅:これ京王線の車輛だよね?懐かし過ぎる・・》
国民民主党が、立・共の枠組みから離脱
総選挙の結果が出てから、色々と動きが出ていますが、その中で、扱いは小さいですがかなり注目するニュースがこちら。
国民民主党は4日の役員会で、今後の国会対応に関し、立憲民主、共産、社民の3党と同じ枠組みには加わらないことを決めた。同時に、立民、共産が中心となってきた野党合同ヒアリングに今後も出席しないことを改めて確認した。役員会後、玉木雄一郎代表がツイッターで明らかにした。
玉木代表の該当のツイッターはこちら。
先程、国民民主党の役員会を開催し今後とも「改革中道」「対決より解決」の立場を貫くこと、選挙で約束した政策の実現に全力を尽くすことを確認。また、これまで立憲、共産、社民とともに行ってきた野党国会対策の枠組には参加しないこと、いわゆる野党合同ヒアリングにも参加しないことも併せて確認。
— 玉木雄一郎(国民民主党代表) (@tamakiyuichiro) 2021年11月4日
これまでの国民民主は、立ち位置的にどうも中途半端なところがありました。是々非々で行きたいという思いは伝わってくるのだが、立憲との関係も、やはり情があるのか、明確なスタンスを打ち出せないで、ダラダラ来ていた感じ。
ただ、今回の衆議院選挙で善戦して自信がついたのでしょうか、かなり割り切ったスタンスを打ち出してきた。
あと、総選挙前の補選において、静岡県の参議院補選で当選した山崎氏も、立憲側でなく国民側につくというニュースも入ってきました。
「静岡ショック」の主役…参院補選で初当選の山崎真之輔議員 無所属のまま国民民主党会派に入会へ
10月行われた参議院静岡選挙区の補欠選挙で当選した山崎真之輔議員が、無所属のまま国民民主党の会派に入会する方針であることがわかりました。
山崎議員は10月の参院静岡補選の際、無所属で立憲民主党と国民民主党の推薦を受けて当選。政党などに所属するかどうか「衆院選の結果も踏まえて見極めたい」としていました。
山崎氏も、現在の世論は国民民主側にある、と睨んでの判断でしょう。
«補足»ただ、この人、週刊誌『FRIDAY』に何か記事が載るそうで、ちょっと不穏な動きもあります。果たして?
国会の勢力図が3つに塗り分けられた
国民民主党がスタンスを明確に打ち出したことで、多党が乱立している国会が3つに塗り分けられ、非常に分かりやすくなりました。
- 中道系与党(自民・公明 当選数計293)
- 左派野党(立憲・社民・共産・れいわ 当選数110)
- 中道系野党(維新・国民 当選数52)
個々の議員や政策を見れば、右寄りだったり左寄りだったりしますが、平均すると与党も、維新・国民も中道でしょう。一方、左派野党は、今回の総選挙で掲げた政策を見る限り、明確に左。
だから、有権者は、まず、中道系与党・左派野党・中道系野党のどれにするか考え、それが決まったら、どの政党に入れるか検討する、という風に段階を踏めば、とても考えやすい。フォルダのようなものです。
そして共同通信が選挙後に行った緊急調査。
野党共闘見直しを 61.5%
与党絶対安定多数維持の選挙結果 どちらともいえない47.9%、よかった35.3%
政党支持率
自民:45.7%(-5.1)
公明:6.2%(+1.5)維新:14.4%(+9.4)
立憲:11.2%(-0.4)
共産:4.0%(+1.5)
国民:3.3%(+1.9)
れいわ:1.8%(+0.5)
社民:1.2%(+0.4)
NHK:0.9%(+0.5)
これをもとに足し算すると、与党が圧倒的なのはおいておくとして、左派野党は支持率合計18.2%、中道野党支持率合計17.7%と拮抗状態になっています。特に、維新は、立憲を上回り、政党支持率の2位になっている。
しばらくは、政権交代よりも、中道野党と左派野党の争いの方がキーになりますよ。そして、その勢力争いに勝った方が政権交代に挑戦できる。一種のトーナメントです。
まぁ、来年の参議院選挙は、選挙制度上、議席数が大幅にアップダウンすることはないので、ポイントとなるのは次回の衆議院選挙ですかね。岸田総裁の任期である3年後が一つの目安です。
今回の総選挙の流れを見る限り、現在のベクトルは中道野党が↑、左派野党が↓なのは明らかですが、3年後どうなっているか。
未確定要素「立憲がどうなるのか」
ただ、以上の考察で、一つ考慮に入っていない部分があります。これまでの投稿も述べてきましたが、立憲が今後どうなるのか、です。
与党は相変わらずだし、中道野党(維新・国民)も、進むべき道は明確。左派野党のうち、れいわはマイペースだし、社民共産も長期低落傾向にはあるものの、現状維持で進むしかない。志位委員長だって、2議席減らした代わりに、野党第一党のキン○マを握ることが出来たのだから、十分な成果ですよ。志位委員長に責任などあるはずが無い。
しかし、立憲は本当にどうなるのだろうか? こればかりはマジで読めない。
ただ以下のことは言えると思います。
党を割ってもらって、右側は国民民主に、左側は社会民主に行ってもらうのが、国民からすると分かりやすいんだけど、相手がいることだからねぇ。
これまでの離合集散の歴史への反省があるので、維新や国民民主は安易な合流話には乗らないと思うんですよねぇ。しかし、分裂しただけで合流が無い場合、塊りが小さくなっていくだけなんですよねぇ。展開次第では、維新以上に細かく分かれていく可能性は捨てきれないんですよねぇ。
まぁ、分裂しないか、脱党者が一部に留まれば、野党第一党の座は守れます。でもそのためには、共闘派への配慮で、野党共闘をある程度継続させないといけません(共闘したからこそ自分は当選したと認識しておられる方も多いでしょうから)。
すると、現在のスタンスもある程度維持され、その結果、旧社会党に先祖返りします。その時々でアップダウンはあるものの、政権を取ることは出来ないでしょう。ただ、今後も100議席前後はとっていけますから、党の生き残りだけであれば、一番それが楽な道です。
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