50歳で早期退職し、セミリタイア!

私セイルは50歳で早期退職、セミリタイアしました!その思いを綴ります。

【総選挙総括・1】自民党の圧勝だった

 先日の総選挙、蓋を開けてみれば、自民は単独で絶対安定多数と圧勝、立憲は惨敗という結果でした。このことについて、総括記事を書いてみます。私が書くのは、どの政党・政策が良い・悪い、ということではなく、あくまで政局論です。

目次

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 《東京都奥多摩町鳩ノ巣渓谷》

自民党は「圧勝」である

 まず、9月9日時点での私の予想を、ここで再掲します。

つなぎの総理で終わった菅氏。まぁ、よくつないだよ。 - 50歳で早期退職し、セミリタイア!

 次期総裁に余程のスキャンダルが発覚しない限り、自民・公明で過半数は維持するでしょう、議席は減らすかもしれませんが。

 というのも、最近、内閣支持率は落ちていても、自民党の支持率はそこまで落ちていないし、野党の支持率も低いままだからです。

 何より、前回、自民から民主へ政権交代したときは、「とにかく自民党から政権を取り上げよう」という雰囲気や流れをものすごく感じたのですが、今回はそのような雰囲気がほとんどしない。

 前項で述べたように、コロナの不満の矛先が与党や総理大臣に向かっているのは確かなのですが、じゃぁだからといって「政権を変えよう」という意識を持つ人は、政権をひっくり返すほどに多くはないのだと思います。

 

 概ね、この通りになったと思います。上記では「自民・公明で過半数は維持」と控えめに書きましたが(外したら恥かしいので)、「与党は、そこそこ、いくだろうな」と内心思っていました。

 自民の単独過半数は余裕だろう、と個人的には考えていたので、マスコミからの「単独過半数は微妙」みたいなニュースは懐疑的に思っていました。

 ただ、それでも、自民だけで絶対安定多数(261議席)を取ってしまうのは、さすがに想定外でした。

 つい2~3ヶ月前まで、新規感染者数が東京都だけで連日5000人、オリンピックの開催で叩かれまくり、内閣支持率が30%前後であったこと、更には、岸田新総理の地味なキャラクター、ということを踏まえると、15議席ほど減らしたとはいえ、これは、もう圧勝の部類だと捉えてよい。

何故、自民は「圧勝」したのか

 今回、自民が勝利したのは、過去記事でも述べた通り、「政権を変えよう」という意識が、国民の間で稀薄だったからなのですが、それだけであれば、自民は240~250ぐらいで留まったことでしょうし、正直、私もその程度の議席数に留まると思っていました。やはりコロナ関連で批判も浴びてますし。

 ただ今回、選挙期間中に、単独過半数は微妙」「自民はかなり議席を減らす」という予測がマスコミで頻繁に流れたんですよね。それに危機感を覚えた人達が、こぞって自民に投票をした結果、というのが、私の推測です。いわゆるアナウンス効果、なかでも、アンダードッグ効果というやつです。

アンダードッグ効果 - Wikipedia

投票行動におけるアンダードッグ効果とは、選挙前の予測で劣勢を伝えられた候補者が、有権者の同情や劣勢挽回のための支持から、当初の予想以上に獲得票を伸ばす現象を指す。

 もっとも、単独過半数に若干届かなくたって、230議席ぐらいあれば、公明と併せて、与党で絶対安定多数は行きますから、何ら国会運営に支障は生ぜず、十分、勝利と言えるラインなのですが、安倍元総理が前回、前々回とメチャ勝ちしているので、230ぐらいだと相対的に低く感じてしまう。

 客観的に見れば充分勝利なのに、「何十議席か減らした」ということをもって、敗北と位置付けられ、共産党に魂を売った人達による批判キャンペーンが開始される。自民が減るのはいいが、さすがに、それは耐えられないと考えた有権者も結構いたのではないでしょうか。

菅前総理は辞める必要はなかった?

 ここまで自民が勝ってしまって、一部で聞こえてくるのは「あのとき、菅さんは辞める必要はなかった。もう少し粘っていれば、菅総理で充分勝てた」というものです。

 これに対し、私は「いや、あのとき、菅さんは辞めて正解だった」と思っています。

 先日も書きましたが、菅前総理は、辞任表明をすることで、功績が再評価された、という側面があります。実際、菅内閣の支持率も辞任表明後、上がりました。しかし、辞任表明しなかったとなると、コロナの感染者数が減少しても、内閣支持率が充分に回復するのに、やや時間がかかります。

 内閣支持率の低い状態で総裁選を戦う、というのはものすごく大変なこと。勝ったら勝ったで、「こんな支持率の低い人を総理にするのか!」と叩かれ、負けたら負けたで、「この一年間の菅総理のやり方は誤っていたと自民党自身が認めた(特にコロナ対策)」みたいな印象を国民に植え付けます。

 何れにせよ、選挙を戦うにはマイナス材料となります。

 だから、このような中途半端な状態で続投するよりは、スパッと「辞める」という決断をして後進に道を譲り、手っ取り早く内閣支持率を回復させ、新しい人で選挙した方が、スッキリするし、戦いやすいです。

 結果、選挙で勝利し、結果的に菅内閣時代の実績も評価されたことになったのですから、菅氏自身も誇らしく思っているのではないでしょうか。

 何といっても、「引き際を間違えない」というのは、日本人にとって美徳なんですよ。

甘利氏のスキャンダル・・・ダメージは最小限

 あと、甘利幹事長の過去の金銭問題が取り沙汰されましたが、その影響は、自身の小選挙区落選(比例で復活)という最小限のダメージに留まりました。

 スキャンダルというのは、スキャンダルそのものよりも、その対応であたふたして見苦しく振る舞うシーンこそが、よりダメージを与えるものですが、今回はそのようなシーンは見かけなかったと思います。

 そして、選挙期間中は無駄に騒いで幹事長を交代させたりはせず、自民党勝利という幹事長としての最重要ミッションを果たした上で、即、自らの申し出により辞任というストーリーも完璧だと思います。

 

  次回は野党側についての総括記事をアップします。

50retire.hateblo.jp

 

★初めてお越しの方へ。以下にて私のセミリタイアの概要をまとめてあります。
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