50歳で早期退職し、セミリタイア!

私セイルは50歳で早期退職、セミリタイアしました!その思いを綴ります。

少額でも「息をするように金を遣う」クセはリタイアを遠ざける

 早期リタイアを目指すなら、収支を見直して資金を貯めるなり投資する、というのは基本中の基本で、特に言われるのが「大口の固定費を見直す」ということ。

 確かに、それが最初にやるべき事柄であるのは間違いありません。ただ、少額の支出を見過ごしてもいいわけではなく、むしろ本丸はこちらかもしれない、ということを書いていきます。

目次

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《東京都奥多摩町・奥多摩湖》

息をするように少額の支出をしてしまう習慣

 最初に断っておきますが、1円でも安いスーパーを探し回ったり、極端に食費を削ったり、クーラーもつけずに猛暑日を耐えるなど、支出を極限まで減らして、サバイバルな生活をしろ、と言いたいわけではありません(山崎元氏の言を借りれば「爪に火(fire!)を灯す」)。

 必要なところ、本当に楽しめること等に相応の支出をするのは当然だ、という認識のもとで、ただ、少額であっても「息をするように金を遣う」ような習慣からは、脱却した方がいいね、ということ。

 少額の支出ってクセになるんですよ。しかも、自分のクセって、なかなか自分でそうだとは気づかないからタチが悪い

 例えば、どんなに高級な外食が好きだからといって、毎日ランチに5000円のうな丼に使っていたら、すぐに金が尽きてしまうのは誰でも分かるので、そんなことは、職業的なグルメか大金持ちでない限りはしない。

 でも、コンビニや自動販売機、その他お店などで、息をするように数百円レベルのものを買い込む人はいて、多くの場合それはクセなんだけど、恐らく、本人はそれをクセだと自覚していない

 お金がある人なら勝手にすればいいけど、「老後2000万円が~、70歳まで働かせるなんて政府は許せん!」みたいに言っている人が、そういうクセをお持ちなのなら、老後のことよりも、まずは、目の前のそのクセを直したほうがずっといい

毎日300円の出費でも、20年で200万円になる

 当ブログ過去記事より。

"お金"は貯められるが"時間"は貯められない

 例えば、毎日、150円のペットボトルを2本消費している人がいるとします。平日なら、職場で1本、帰りにコンビニで1本という感じで。

 この人があるとき、ペットボトルをやめて、水筒持ち(中身は水・湯出しのお茶パック)に切り替えたとする。すると、1日300円の節約になる。年間で10万9500円。お茶パック代を差し引いて、きりよく年間10万円分の節約とする。

(略)

貯蓄に回せば、10年で100万円、20年で200万円、30年で300万円。リタイア後の資金としても無視できない金額にまで膨れ上がります。

 言うなれば、優先度の低い出費を毎日300円抑えるだけで、老後2000万円(が正しいとして)のうちの1割程度は捻出出来てしまう、ということです。

 これに付け加えるとすれば、年金は一人頭、国民年金で満額78万円、厚生年金でも百数十万円程度が普通。しかし、毎日300円を多く遣うだけで年間10万円、つまり年金額の数%から十数%を費やしている計算になり、それだけ生活が厳しくなってしまうのです。

 大体、「息をするように金を遣う」というクセのついている人は、毎日300円にとどまらず、色々なところで数百数千円レベルの出費を繰り返している(例えば、やたらとタクシーに乗ったり、ダラダラと飲み会に参加したり、リボ払いしていたりなど)。

 そういう人は固定費を削減したところで、知らず知らずのうちに、それを上回る出費をしているので、結局、生活の苦しさから逃れられない

対策らしきもの

 「たかだが数百円をケチって・・・」と言われるかもしれませんが、ケチっているのは数百円ではなく数百万円なんですよ。逆に言えば、数百万単位の出費なのに、大口の固定費と違って、一回一回の額が数百円単位なので、問題が見えづらいんですよね。

 例えていうなら、水の入ったバケツの底に小さな穴が空いている状態。

 漏れてくる一滴一滴は大したことないし、何滴漏れたのかの把握も難しいから、ついつい軽視してしまう。しかし、この状態では、たまにバケツに水を足したところで、バケツの水をいっぱいにするのは無理です。それどころか、放っておけば、バケツはどんどん空っぽに近づいていきます。

 だから、そのような穴は是非とも塞いで、必要なときに、必要な分だけ、バケツからコップでちゃんと水を汲むような形にした方がいいです。

 時には大きなコップでたくさん汲んでも構わない。ただ、穴から漏らすのではなく、必ずコップで汲んだほうがいいよ、と。あるいは、コップで汲む水をしっかり確保するためにも、穴はちゃんと塞いでおけ、と言うべきか。

 そのためには、家計簿をつけて、「息をするように少額の金を遣う」ことの弊害を認識するのが本当はいいのかもしれません。バケツのどこに穴が空いていて、そこから何滴漏れたのかちゃんと把握する、ということです。

 でも、「息をするように少額の金を遣う」人ほど、家計簿をつけるのが困難なんですよね。それなら、現状把握は後回しにして、まずは買い物の回数自体を減らすのが手っ取り早いんじゃないかと。例えば、スーパー・自販機・コンビニ・ネット通販全て含めて、1日1回までとか。

 こうすると、1回1回の買い物の額は増えるでしょうが、「買い物をする」という行為に自覚が生じ、結果、「息をするように少額の金を遣う」ことが減少するのではないしょうか。そこから色々な工夫に繋がっていくんじゃないかと思います。

 

★初めてお越しの方へ。以下にて私のセミリタイアの概要をまとめてあります。
 ⇒50歳でセミリタイア達成!その概要を書きます