どうしても会食したい人達の心理
感染者が毎日のように増え続ける今日この頃。昨日の東京都の新規感染者数は949と結構な数です。
新型コロナ、「結構ヤバい」という人と、「ただの風邪」という人がいます。おそらく繁華街に出歩いているのは、後者の人なんでしょう。
ちなみに、私は「結構ヤバい」派で、自粛しなくちゃならんという風潮も仕方ないと受け止めています。リタイアブログを読んでいても、政府や知事の言う通り、大人しくしている人達が多い印象。
セミリタイアする人って、右へ倣え的な行動を嫌う人が多いから、ちょっと不思議な気がしました。
目次
《埼玉県秩父郡東秩父村:槻川上流》
多人数の会食が批判されている人達
最近、菅首相をはじめとした、主に自民党議員が大人数で会食をして叩かれるケースが多いです。「会食」のキーワードでニュース検索すると、ヒットするのは全部これ関連です。例えば・・・
- 6人で高級寿司会食の橋本聖子五輪相 菅首相の陳謝翌日になぜ?「結果的に、予定外、一時的に」の説明に街の声は
- キャンセルしなかったのは「食材ロスを考慮したから」 埼玉自民県議団が数十人でホテル会食:東京新聞 TOKYO Web
- 自民・宮腰氏が30人と飲酒会食 転倒しけが、救急搬送 富山で25日夜 - 毎日新聞
あれほど 「自粛警察」はダメだと言っておきながら、相変わらず、自分達だけは自粛警察ぶりを遺憾なく発揮するマスコミ。
ただ、これは会食する議員も議員。与党の政治家は、直接にせよ間接にせよ、広く国民なり県民なりに色々と「お願い」している立場にあって、さすがにそれでは示しがつかないんじゃないの?とは言いたくなります。
私も、好きな人達と飲み食いするのは楽しいから、会食という行動自体を全否定するわけではありません。ただ、都市部において、多人数の会食をするというのは、非常にリスクの高い、まさにドンピシャリの危険行動。
そのドンピシャリの危険を冒してまでも、多人数での会食を、今どうしても、しなくちゃならんのかね?と、私なぞは思ってしまいますが、こういう人達にとっては、「抽象的に語られる”命の危険”」よりも、「目の前の楽しみ」の方が、より実感のある事柄なのでしょう。
会食中毒なのか、会食しないと死ぬ病にかかっているのか。
こういう人達は「コロナなんてただの風邪」といいますが、会食や仕事を優先するための方便として使われているきらいがなきにしもあらず。
何だかんだいって自重している人も多いから、破滅的な事態に至っていないだけだ、と私は睨んでいますが、自重している人は街中に出てこないから、会食したい人達の目には止まりません。これも正常化バイアスの一種なのでしょう。
この期に及んで会食している人達の人間像は?
今回、批判されているのは政治家ですが、こういう人は政治家に限らず、沢山いる、特に東京には。そういう人達の人間像としては、やはり仕事人間が多いんのではないか、と勝手に想像しています。
仕事人間といっても、伝統工芸の職人のような人ではなく、職場組織に馴染んでいる人達。
こういう人達にとっては、仕事がアイデンティティの根幹をなしているだけでなく、飲みニケーションも仕事の一環。何といっても「○○社の社員である」というアイデンティティを確認する儀式ですから。
だから、会食しないと、死んでしまうとまでは言わないが、アイデンティティの一部を喪失してしまう。だから、たとえ自分達が勤めている東京都心部でコロナが流行していようと、職場近くでの会食を欠かすことは、アイデンティティが許さない。
以前、「定年後にやることがない」のは「○○社である」というアイデンティテが失われるからだ、みたいなことを書きましたが、会食ができないということも、類似の構造があるんだと思います。
【過去の当ブログ参考記事】 定年後にやることがない~「やること難民」は日本社会の根深き病?
自粛の世の中がリタイア者の感性にマッチ
一方、リタイア者やそれを目指す人達というのは、前項で述べたような人達とは逆の感性を持っています。
「○○社の社員である」という儀式は不要。
会社人間にありがちな「年末には忘年会をしなくてはならない」という固定概念が無いから、たとえ会食が好きであっても、時と場所を選ぶ。
それどころか、一部のリタイア者は、自粛の世の中を歓迎したりしている。リタイア者は、どうしても、定義上「ひきこもり」に該当しやすく蔑視されがちだったのが、コロナの世の中では、むしろ最先端の生活に昇格してしまったのですから。
【過去の当ブログ参考記事】 ぼっち・ひきこもりがスマート・ライフに昇格!
つまり、自粛の世の中、というのが少なくないリタイア者の感性にマッチしているのです。「自粛」というと、いかにもやりたいことをやれないでガマンしているように響きますが、命をかけてまで、今、大急ぎでやらなきゃならんことなんて無いしね。今、出来る範囲のことをやればいい。
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