我々は、買い物のとき商品と価格を当然に比較しますが、「この商品を買うためには、どれ程の労働が必要になるか」ということはあまり考えません。でも、早期リタイア・セミリタイアするためには、有効な考え方かもしれません。
目次
《東京都八王子市:「マムシ注意」》
自動販売機は是か?非か?
ひろゆき氏へのインタビュー記事で次のようなものがあります。
この記事、以前はヤフーに載っていて、多数のコメントが付いていたのですが、いつの間にか流れてしまいました。
記憶する限り、あのときのヤフコメは、標題につられて、自動販売機を使うのは是か?非か?みたいな論争になっていました。
非とする側から「同じ物を買うのに敢えて割高な店で買うなんて信じられない!」ときたら、是とする側から「数十円安いものを買うだけのため、いちいちスーパーになど寄っていられるか?」みたいに応酬。
まぁ、日本は言論の自由が保証されていますから、そのような論争をするのも自由です。でも、ひろゆき氏の言いたいことは、そういうことではないですよね。
自動販売機の話の直後、次の記載があります。
「お金を使う」という行為は、その分、働いた時間を交換する行為です。
時給1000円で働いているのであれば、1000円のものを買うときは、「これは1時間分の労力に見合うのか?」と考えることです。
あるいは、「この1000円のものをタダで手に入れることができれば、1時間もラクをすることになる」と考え方を変えるのは、お金だけでなく「時間の節約」にもなります。
本当はもっとここの部分について語るべきなのに、話の方向がずれてしまった。確かに自販機を人生で5回しか利用していないというのは印象深いエピソードではありますが、読んでもらうためとはいえ、編集者も罪なタイトルをつけるものです。
商品と労働力を比較=レイバー・パフォーマンス(レイパ)
ところで、私はひろゆき氏の話は、面白いところを突いていると思うんですよね。
通常だと、「コスト・パフォーマンス」(コスパ)といって、その商品と金額の比較はするけれども、そこに、コストを得るために費やした労働力を比較する発想はありません。
でも、「この1000円の商品を得るために、あのツライ仕事を1時間しなくてはならないのか・・・」と考えると、仕事嫌いな人はブレーキがかかるかもしれません。
つまり、商品と金額を比較するのではなく、商品と労働力を比較する。「コスト・パフォーマンス」ならぬ、「レイバー・パフォーマンス」(レイパ)を考えよう、という訳です。
まだ1000円の商品くらいならともかく、終電に乗り遅れてタクシーに乗って1万円払ってしまったら、これは人によっては1日分の給料に相当するわけです。
「1日タダ働き」と考えたら、1万円といえど、そうそう無駄遣いなどできません(仕事嫌いの人にとっては)。
ある意味、時間は貯められる
以前、次のような記事を投稿しました。
この投稿では、お金と時間の本質的な違いとして、「お金は貯められるが、時間は貯められない」ということを指摘しています。
しかし、前項の「レイバー・パフォーマンス」(レイパ)の理屈を応用すれば、ある意味、時間は貯められると思うんですよね。
この投稿では、1日2本(300円分)のペットボトルを止めて水筒にすれば、年間10万円の節約になることを述べています。
300円というと、労働時間に換算すれば、人にもよりますが例えば10分程度ですよ。だからレイパなど気にせず、毎日300円を使う。
でも、もしペットボトルを水筒に変更するなどして、毎日300円を使わないようにできれば、これは毎日10分間の「時間貯蓄」をすることに相当します。
すると、20年後、この節約によって200万の資金が手元に残っているはずです。これは、平均年収の半年分に相当します。もしリタイア願望があれば、半年早くリタイアできる。あるいは年間の生活費が200万程度の人なら、1年早くリタイアできる。
つまり、毎日10分を貯蓄することで、20年後には半年ないし1年の時間をおろすことが出来ますよ、ということです。
分かったような分からないような話ですが、次のように言い換えたらどうでしょうか。
300円というはした金を稼ぐのにも、10分程度の労働はしているのです。これを、はした金だからといって、必要性の低いものに費やしてしませば、この10分間はそこで消えてしまいます。しかし、この300円を無駄にせずにとっておけば、この10分間は300円に形を変えた蓄えとなります。時間のヘソクリと言ってもいいかも。
この「10分間=300円の蓄え」を、20年間毎日積み重ねると、200万円になっています。これは半年や1年といった、まとまった時間と等価であり、この分の労働時間を自分時間に変換できる、という仕組みです。
10分 ⇒ 300円 ⇒ (20年後) ⇒ 200万円 ⇒ 半年or1年
もちろん以上の数字は例ですので、「20年後」という数字があまり遠い未来のように思えるのであれば、もっと多方面に節約額を上げることで期間は短縮できますので、各人で納得のいく数字になぶって下さい。
★ランキングに参加しています。よい記事だと思ったらバナーをクリックして下さい。
★初めてお越しの方へ。以下にて私のセミリタイアの概要をまとめてあります。
⇒50歳でセミリタイア達成!その概要を書きます