50歳で早期退職し、セミリタイア!

私セイルは50歳で早期退職、セミリタイアしました!その思いを綴ります。

リタイア資産形成に魔法みたいな方法なんて存在しないんだと思う

 最近、「本気でFIREをめざす人のための資産形成入門」なる本が出版されましたが、アマゾンの書評ではボロクソ言われています。

  私はこの本を読んだ訳ではないので、書評は出来ないのですが、アマゾンの書評を読んで感じたことを書いてみます。

目次

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 《東京都奥多摩町:奥多摩湖》

ブログ派生本

 先の本は、セミリタイア・FIRE界隈では有名なとあるブログ管理者により書かれたもの(ご存知でない方も、書名でググってヒットしたサイトをいくつか読めばすぐに見つかります)。

 ただ、私個人としては、もう少し地味なリタイアブログが好みなので、これまで何度かは読んだけれども、定期的に読みに行くことはありません。

長文の否定的書評

 8月16日現在のアマゾン評価では

  • 星5つ 34%
  • 星4つ 17%
  • 星3つ 10%
  • 星2つ 6%
  • 星1つ 34%

 と、星5つと星1つが多く、評価が割れています。一方、楽天での評価は平均4.7なので高評価が多いということになります。

 注目すべきは、アマゾンに書かれた否定的書評でしょう。相当に長文のものもあり、高々1冊の本をそこまで否定的に評論できる情熱ってどこからくるの?などと思ってしまいますが、それはおいておいて(人のこと言えないしね)。

 レビューには色々書いてありますが、例えば、

  • その手法(投資・節約)に内容的な目新しさが無い(既存のブログや書籍に既に書かれ過ぎている)。
  • 著書で勧めている高配当投資のリスクがあまり言及されていない。
  • 著者がハイスペック過ぎて一般性が無い。

といったようなことです。

書評を読んで感ずること

 私自身がこの本を読んだ訳ではないので、これらの評価が正しいのかは分かりません。ただ、リタイア資産の形成に、魔法のような素晴らしい方法なんて無いのだということは感じるのです。

 この著者は、30歳にして7000万円ほどの資産を作ったそうですから、相当なものだと思いますが、その手法というのは、結局、

  • 労働で収入を増やす。
  • 節約して支出を減らす。
  • 労働・節約により生じた余剰資金を投資に回して殖やす。

という古典的な方法であり、著者はこれら「古典的な方法」に秀でていたというに過ぎません(私自身は、その本を読んでいないけど、著者のブログから判断する限りそうなります)。

 だから本に載っているのも、当然、魔法ではなく「古典的な方法」なのでしょう。魔法を期待していた読者は「期待外れ」と言い、「古典的な方法」を知っている読者は、デメリットの言及が足りていない、などと言うのです。

魔法のような方法がある、と錯覚させる

 問題は、「古典的な方法」それ自体ではなく、「古典的な方法」であるのにも関わらず、魔法のような方法であるように錯覚させることではないでしょうか。

 それでも節約系の話は、極端な話、「年間たった50万円で暮らせる!」などと煽ったところで、そのための魔法など存在せず、地味な努力が必要なことは誰でも分かるので、害はほとんどありません(実はこの手の貧乏ネタ、私、大好きです)。

 ただ、投資系の話はどうでしょうか。

 この本のChaprer3の標題は「お金自動発生マシンを組み立てよう」となっています。配当金を何度か受けると、投資に経験の無い人なら、あたかも魔法のようにお金が湧いてくるように思ってしまう人もいるかもしれません。

 ただ、いくら配当金が高額でも、それは資産から取り崩して配当に充てているだけで、別に自動で金が発生しているわけではない

 アマゾンのレビューには、

配当収入で年間100万を計上するが、株価ベースで年間150万目減りしている株式を保有し続けることに対して、普通の人は嬉しいと思いませんし(略)

とありましたが、私も類似の経験をしているので、ちっとも嬉しくないのは分かります。

 配当が安定していることこそがメリットであり、総資産額は副次的なものなのだ!という考え方もありますが、私の場合、総額でマイナスになっては何の気休めにもなりませんでした(最終的にはアベノミクスで奇蹟の復活を遂げたのですが)。

 いうなればタコが自分の足を食っているようなもの。足を食ってもすぐに生えてくる間は全然いいのですが、今後は難しい時代になりそうです。

 もちろん、方法論それ自体は一つの考え方であり、否定するものでは決してありません。この人のリタイア論にも賛同する部分はあります。都心から離れた場所に住むというのも私と同じです。

 ただ、刺激的なワード(お金自動発生マシン)を用いて、人々の射倖心を煽っているように聞こえるのが、やはり気になりますね。書籍を売るためには必要なのでしょうか。

 同様の例として、以前、当ブログでは、「金の卵を産む鶏」あるいは「貯金バカ」なる言葉を用いているサイトを紹介しました。

 最初は「自分だけの成功」だったのが、メディアで投資を勧める立場になると、人を惹きつけるために、表現がオーバーになってくるのかな?

 

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