セミリタイアの情報発信。動画よりブログが王道か?
セミリタイア・早期リタイアの検討を開始する場合、まずはネットで情報収集するのが常套だろうと思います。
ネット上には、SNSやらyoutubeやら、様々なサービスが満ち溢れていますが、早期・セミリタイアに関する限り、昔ながらのブログが、いまだに幅を利かせているように思います。
目次
《山梨県甲州市:柳沢峠付近》
早期/セミリタイアを扱った書籍
まず、ネットよりも原始的な媒体として書籍について少し触れます。定年退職を扱った書籍はよくあるのですが、自発的な早期リタイア・セミリタイアについて直接扱った本となると激減します。
とりあえず、私が読破している、「日本人による」「紙の書籍」は次の3冊です。
これらは、人により好き嫌いはあるかもしれませんが、何れも好著なので、そのうち当ブログで書評を行ってもいいかもしれません。
あと、個人が作成した電子書籍が複数出ており、私も1冊だけこの手のコンテンツを読んだのですが、ブログに毛が生えたようなものであって、正直イマイチでした。
それと、海外の書籍の邦訳。特に最近アメリカで人FIREが注目されており、それに関する邦訳が出ていますね。ただ、日本で再現性があるのかは不明です。
書籍のいいところは、一冊中の情報量が豊富であることだと思うのですが、書かれているのは、あくまでその人のリタイア論でしかなく、しかも出版点数が少ないから多様性に欠ける。
例えば、巨泉さんの本は、巨泉さん自身のリタイアについては非常に詳しく書いてありますが、他のパターンのリタイアについては当然書かれていない。
リタイアといっても人それぞれな部分があるので、色々なケースについて広く触れて、その中から自分に合うものを見つけ出していくのがよいのですが、書籍だけではどうしても限界がある、ということです。
ネットの解説記事
そこでネットで検索することになります。先日、「セミリタイア」でググったら、ブログ村のランキングページが1位、そして2位・3位は次の解説記事がヒットしました。
これらのページに書かれていることが間違っているわけではないのですが、あまりにも概説的過ぎて、血肉が通っている感じが全然しません。
セミリタイアなんて考えたことの無いライターが、ネットで検索して適当に文章化していった、そんな印象を受けます。
サワリとしてはいいのでしょうが、早期/セミリタイアというのは、人それぞれ状況や方法が大きく異なるので、この手の概説をいくら読み込んだところで、実際にリタイアを実現するのは困難でしょう。
にも関わらず、google検索の上位に多数ヒットしてしまう。困り者です。
そのなかで異彩を放っているのが、FP深野康彦さんの記事ですかね。リタイアしたい人からの相談を請け負って、FPとしてのアドバイスを行っています。これは参考にしている人も多いはず。
個人ブログ
結局、早期/セミリタイアはオーダーメイドなのです。だから、先人のリタイア方法とあなたのリタイア方法は当然異なり、先人の方法を直接参考にできるとは限らない。
ただ、先人が先人なりのオーダーメイドのリタイア計画を、いかにして考え、作り上げていったのか。その過程こそが貴重であり、血肉の通った、真に参考にすべき情報となるのではないでしょうか。
そうすると、頼るべきは、やはり個人のブログということになるでしょう。当ブログが加入している、ブログ村などに行けば、リタイアブログが多数リンクされています。
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ブログというのは、数あるネットサービスの中でも比較的初期に発達したもので、一部ではブログ・オワコン説も流れていますが、少なくとも、早期/セミリタイアの情報発信/収集については、昔ながらのブログが王道ではないかと思います。
動画サイト(youtube)
最近は、ブログよりもyoutubeが注目されていますが、セミリタイアの情報発信・取得ツールとしてはまだまだだと思います。
もちろん、youtubeでも「セミリタイア」で検索すれば、多数の動画がヒットするのですが、これがリタイアの情報発信のメインとして発展していく姿が、ちょっと想像できないのです。
例えば、テキストなら2分ほどで読めそうな内容が、10分近い動画になっていたりします。情報を受ける方としては集中力が持たないし、時間もかかるから、その手の動画ばかりを1日に何本も見ているわけにはいかない。
たまに、話がうまい、パワポを駆使するなど、長い動画を飽きさせない工夫をしている方もいらっしゃいます。それは非常に素晴らしいのですが、そういう動画が作れる方は一握りの特徴ある方々なので、コンテンツの多様性が、ブログに比べると遥かに小さい印象を受けます。
つまり、動画に分かりやすく落とし込む過程で、ディテールが省かれて総花的になり、すんなりまとまっていて聞きやすいんだけど、内容的には先の「ネットの解説記事」と大差ないものになってしまっているものが割合多い。何か、自己啓発セミナーを受講している気分になってくるのです。
田舎暮らしとか小屋暮らしのような、特殊な環境やスタイルの場合なら、動画で発信するのは大いに意味があるでしょう。でも、通常のリタイア生活って、それ自体は普通の生活ですから、動画でなくてはいけない何かをコンテンツに込めるのって、案外難しいのではないかな、と想像しています。
個人ブログと動画の違い
早期/セミリタイアを試みると、自分の内面と向き合う場面が多くなります。
「職場が嫌」「家族の説得に大変」のようなディープな話だったり、「リタイアしたら○○したい」のような夢だったり。
そういう話を思いつくまま語るのに動画というメディアは適当なのか?
もちろん動画でも理論上は可能。でも、そういう奥深い本音の話を自分の肉声で世界に発信するのは抵抗ある人の方が多いんじゃないかな(合成音声やテキスト表示だけでやっている人も中にはいますが)。
実際、セミリタイア動画にて、特に顔出ししている人を見ていると、言葉では上手く言い表せないのですが、私とは別世界にいるとしか思えないような人々が多数登場している印象です(全てではありませんが)。そこで説かれているセミリタイア論、内容的には賛成なのに、何故かギャップを感じてしまうのです。
それに比べるとブログは、書かれている内容は地味だけど、内省的なものが多く、込み入った事情が書かれていたりして、自分と状況は違えど、同じ世界に暮らしている、悩み多き人間なんだな、ということが読んでいて伝わってくる。
どちらがいいのかは個人の好みではあるのですが、私はブログのほうに与(くみ)したいですね。
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