コロナで"満員電車での通勤"は改善されるのか?
満員電車が嫌だという風潮は前からありましたが、コロナ以降、テレワークやら在宅勤務やらで、その風潮が更に加速してきました。
例えば、次の記事などがその一例です。
目次
《東京都青梅市[日向和田駅]》
満員電車は主要な感染源ではない、日本においては
満員電車を肯定するわけじゃないのですが、公平を期すため、満員電車は現段階の日本においては、ゼロではないものの、主要なコロナ感染源ではないだろう、ということを、まず書いておきたいと思います。
そう考える理由は、あそこが主要な感染源だとしたら、今ごろ、オーバーシュートしまくって、病院や火葬場が、ニューヨークなみに大変なことになっているはずだからです。
また、満員電車が主要な感染源だとするなら、乗車時間の長い郊外ほど、感染者が増えていないとおかしいのに、東京都の市区町村別の感染者数(5/18時点)を見る限り、逆になっています。
新型コロナウイルスに関連した患者の発生(第358報)|東京都
以下、感染者数を、新宿から中央線・青梅線下り方面にソートしてみましたが、概ね、都心に近い場所ほど、人口あたりの感染者数が多い傾向にあることが分かります。
- 新宿区 398人 人口:33.76万 10万人あたり:117.89人
- 中野区 223人 人口:32.27万 10万人あたり:*69.1人
- 杉並区 248人 人口:56.21万 10万人あたり:*44.12人
- 武蔵野市 *17人 人口:14.47万 10万人あたり:*11.75人
- 三鷹市 *28人 人口:18.69万 10万人あたり:*14.98人
- 小金井市 *17人 人口:12.14万 10万人あたり:*14人
- 国分寺市 *12人 人口:12.27万 10万人あたり:*9.78人
- 国立市 **6人 人口:*7.59万 10万人あたり:**7.91人
- 立川市 *14人 人口:17.63万 10万人あたり:**7.94人
- 日野市 *20人 人口:18.63万 10万人あたり:*10.74人
- 八王子市 *42人 人口:57.75万 10万人あたり:**7.27人
(以下青梅線) - 昭島市 **9人 人口:11.15万 10万人あたり:**8.07人
- 福生市 **1人 人口:*5.84万 10万人あたり:**1.71人
- 羽村市 **5人 人口:*5.56万 10万人あたり:**8.99人
- 青梅市 **6人 人口:13.26万 10万人あたり:**4.52人
- 奥多摩町 **0人 人口:*0.52万 10万人あたり:**0人
満員電車とはいっても、駅ごとにドアが開いて換気されるし、乗客はマスクをしておしだまっているから、密集は極度であっても、密閉・密接は緩和されているという事情がありそうです。
ちなみに、上級国民ほど検査されているから都心部の方が多くあぶりだされている等の陰謀論は勘弁して下さい。国立市や武蔵野市などにも上級国民は多そうですが感染者は少ないですし、そもそも上級国民かどうか、いちいち身辺調査する程の余裕が保健所等にあるとは思えません。
それでも満員電車は避けるに越したことはない
ただ、前項で述べたことは、日本ではオーバーシュートをしていないから、というのはあると思います。オーバーシュートして、感染者がうじゃうじゃ乗車している状況になったら、さすがに車内のウィルス密度が上がって、リスクは大幅アップするのでは?というのが、私の推測です。
だとすると、「満員電車では感染しないから、これからも無制限に満員電車で通勤して大丈夫だよ」みたいに考えるのは、よくないということになります。
コロナは「出勤」という概念を変えるのか?
冒頭の記事に戻ります。
この記事にあるように、テレワークなどで出勤の必要性が減ったのだから、「週5回、必ず○時に出社して席に着く」という概念はもっと緩めた方がいい。
ただもっと本質的なのは、高額のショバ代を払い、あそこまでの苦行をおしてでも職場を東京都心に構えなくちゃいけない理由って、実は稀薄なんじゃないの?ということ。
それでも、都心に職場を置く会社が後を絶たないのは、彼らなりに、都心に通勤してそこで働くことに、メリットを色々と見出しているからでしょう。
この記事を書いた中川さんは上手くやっているようですが、都心部に出社してこそナンボみたいな価値観を、人々から拭い去るのはそうやさしいことではないと思います。特に、東京都心に大規模な事業所を構えている会社ほどね。
それに前項で述べた通り、現段階では、満員電車は主要な感染源ではないだろうという事情もあります。
そう考えると、コロナといえど、どこまで「出勤」という概念が変わり、満員電車が解消されるものか、若干懐疑的に捉えています。
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