50歳で早期退職し、セミリタイア!

私セイルは50歳で早期退職、セミリタイアしました!その思いを綴ります。

緊急事態宣言の今後 ~"お上"と"右へ倣え"の狭間で揺れる企業達~

 私が会社勤めしていたとき、企業というのは「お上(政府)」と「右に倣え」に弱いな~、と思っていました。

 そうようなことは色々とありましたが、在職中に劇的だったのはクールビズ

 最近でいえば、4月上旬に出された緊急事態宣言

 

目次

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 《東京都あきる野市》

クールビズのとき

 夏の暑い時期はネクタイを外して涼しく過ごそう!という、クールビズ。現在では当たり前になっていますが、これが導入される前は、どんなに猛暑であっても、ネクタイを外すことは許されませんでした(大抵の企業では)。

 私は「ただ息苦しくって邪魔臭いだけのネクタイって何か意味があるんだろうか?」と内心思っていましたが、下っ端だったので逆らわずにいました。

 そしてあるとき(2005年?)、クールビズなるものに国が本腰を入れて取り組む、と報道されました。このときは他人事のように受け流していたのですが、しばらくしてから、我が社もクールビズを導入するからよろしく!みたいなお達しが回ってきたので、何とも驚きました。

 更に、もっと驚いたのは、我が社以外にもクールビズを導入した会社が多く、夏場はノー・ネクタイが一気にスタンダードになってしまったことでした。

"お上"と"右へ倣え"は車の両輪

 このクールビスの例から、多くの企業の行動原理(の一つ)として、"お上"と"右へ倣え"は車の両輪ではないか、ということを考えました。

  • まず、お上が旗を振る。
  • 多くの企業は、それに倣う他企業が出るか、動向を様子見
  • 自分達がフライングしないと確信が持ててから、お上に従う。

 上記のうちポイントなのは、「それに倣う他企業が出るか、動向を様子見」ですね。さすがに、全員が様子見していたら、誰もお上に従う企業は出てきません。

 大概の会社は「様子見」だとしても、一部、発言力の強い企業や、空気読まない系の企業があって、彼らが前向きに判断すると、一気にそちらへの流れが加速していく。

 クールビズのときは、こんな感じだったのではなかろうか、と想像しています。

 一方、「プレミアム・フライデー」のときは、発言力の強い企業や、空気読まない系の企業から支持を受けなかったので、お上からのお達しにも関わらず、普及しなかったのではないでしょうか。

4月の緊急事態宣言について

 で、緊急事態宣言ですが、まともな企業であれば、緊急事態宣言が出た場合にどうするかについて、遅くとも3月下旬には検討を開始していたでしょう。その際、他企業、特に親会社・協力会社等の動向は、大きな判断材料として気にかけていたはずです。

 このような企業の思惑が錯綜するも、4月8日、実際に宣言発出会見が開かれたときには、大概の企業(特に東京や大阪などの大都市)において、

 「宣言が出された場合、各社、極限まで出勤は少なくする」

という趨勢が出来上がっていたことでしょう。

 だから、緊急事態宣言が出された後は、案外、スムーズに出勤自粛のフェーズに持っていけていたように見えます(小売業などは別にして)。

 「緊急事態宣言は、要請ベースだから意味が無い」という方もいましたが、これまで述べたような、日本企業の習性を考えれば、出勤の自粛を徹底するためには、緊急事態宣言というお題目が必要だったと考えます。

GW後、緊急事態宣言はどうなるのか

 ところで北大の西浦先生によれば、現在の感染状況、新規感染者数はピークを打ったように見えるが、減少幅はまだまだ不十分である、ということです。

 検査数が少ないから、感染者数だけを見ても意味が無い、とおっしゃる方もおられるかもしれませんが、大事なのは発表される数値そのものよりもトレンド。トレンドとしてなら、西浦先生のおっしゃっていることは、おそらく正しい。

 統計学的な素養・センスの無い人が、憶測で自信たっぷりに色々な事を言うから、訳がわからなくなっている(芸能人やTVのコメンテーター、ネットのコメントなどは勿論、医者やノーベル賞受賞者だって、統計的な見方が出来ていると、私は思わない)。

 それはともかく、「感染者数はピークを打ったように見えるが、減少幅はまだまだ不十分」という傾向が、しばらく続いたとします。

 すると、GW後、緊急事態宣言をどうするのか、微妙になってきます。

 恐らくですが、次のような形になるのではないでしょうか。

  • 緊急事態宣言を完全には解除しない。
  • ただし、対象地域や、自粛内容については一部緩和する。

 特に、「感染拡大に最大限に気を配りながら、出勤者を徐々に増やす」みたいな感じで言われた場合、どのように出勤者を増やしていくのか、各企業は難しい判断を迫られることになると思うんですよね。

 その際、各企業が参考にするのは、やはり「他企業の動向」ではないでしょうか。

 発言力の強い企業や、空気読まない系の企業が先駆的な取組みをして、他企業がこれに追従する、という動きは変わらないと思うんですよね。

 さすがに、GW直後は、どの企業もおそるおそるでしょう。ただ、自粛が長引くと、次第に「おそるおそるでは耐えられない企業」が出てくる。そうるすと、その企業は短期間で出勤者を増やすことになる。

 そのような企業が増えてくると、様子を見ていた企業も追従する。そして、あるタイミングでそっちが趨勢となってしまい、多くの企業で一気に出勤者が増える(自粛前と同程度とまでは言わないまでも)。

 こうして、出勤自粛は、政府のコントロールのきかない形で、緩んでいくことになるのでは?というのが私の想像であります。

 

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