50歳で早期退職し、セミリタイア!

私セイルは50歳で早期退職、セミリタイアしました!その思いを綴ります。

資本主義というシステムは脆いもの、自転車操業のよう

 コロナの問題で難しいのは、感染を抑えるということと、経済を資本主義というシステムに沿って動かす、ということが真っ向から対立していることです。

 対応を誤ると、新型コロナウィルスは、単に人間の生命を奪うのみならず、資本主義というシステムそのものを崩壊に追い込んでしまうことでしょう。

目次

 

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 《山梨県甲州市》

コロナ自粛と補償

 コロナ自粛で大きく叫ばれているのが「補償」。店舗等が休業などをすることに対して、収束後も、営業が維持できるだけの金銭的なバックアップをしてほしい、というものです。

 実際、補償が無いと、特に中小の店舗は色々とツライであろうことは、例えば、次の記事に書いてあります。

 この記事では、海外の大盤振る舞いを例にとりながら、日本の補償の少なさを嘆いでいます。

 もちろん出来る限り多くの人を助けてあげて欲しいとは思うのですが、収束までに年単位かかる可能性も指摘されるなか、そこまで大盤振る舞いすることが現実に可能なことなのか、私には分かりません。また、ここでそのことを議論したい訳でもありません。

 私が言いたいのは、「資本主義というシステムは何とも脆いものだなぁ」ということ。

資本主義はお金が回らないと倒れてしまう

 単純にウイルスに対抗するためだけなら、ライフラインや医療等の一部職種を除いて、全員が自宅に閉じこもっているのが最適なはずです。

 絶対に不可能なことだとは思いません。

 考えてみれば、飢饉や戦争ではないのだから、食料や日用品の生産をしたり、それを消費者に届けたり、といったことは(基本的には)やれる。つまり、(一部職種を除く)日本国民が全く働かなくても、何ヶ月間か最低限生きていくだけの蓄積は国内にあるはずなのです。

 にも関わらず、自粛でやっていけなくなるのは、お金のフローを前提とした社会システムがガッチリと出来上がってしまっているから。

 

 だから、例えば、

  • 経済活動を社会全体で一斉にストップ(食料・日用品・ライフライン維持等は除く)。マスコミもニュースや総集編等で埋める。
  • お金が動く行為(購買活動、給与・家賃・手形・ローン支払いなど)を凍結
  • 代わりに配給制(現物支給)のようなシステムをとり、最低限食うに困らないようにする。

みたいなことを一時的にすれば、全国を一斉にロックダウンしつつ、日本国民全員が食いつなぎ、短期間で収束させることは不可能ではないでしょう。いうなれば、極めて厳格な共産主義をとる、ということです。

 

 でも、さすがにそれはやらない。やれない。資本主義のあり方に反するからです。

 資本主義のあり方とは、お金を回して人々が生活していくこと。上記のような配給制に移行することは、それまで築いてきた資本主義社会を一旦チャラにせよ、というに等しい。

 そのため、各国政府は、それまでの資本主義の枠組みを維持しつつ、言い換えれば、最低限のお金の流れは従来通り保ったまま、ウイルスに対抗しようとしているわけですが、そうすると、休業補償なり現金給付のような形をとるしかありません。

 でもそれを行うには、莫大なお金が必要となります。資本主義の基本リソースたるお金を、ただただ自粛するためだけに費やすことになってしまうのです。

 正直、詰んでいる。私にはそう見えてしまいます。

 人が生きていくだけの生産を充分に行える力はあるにも関わらず、お金が動いていないとバッタリと倒れてしまう。資本主義というシステムはまるで自転車操業のようですね。

イタリアでは経済を再開するらしい

 前項で述べた通り、感染拡大の中にあっても、各国政府は極力、資本主義を維持しようとしています。あんなに悲惨なことになっているイタリアでも、長期間にも及ぶロックダウンには耐えきれないらしく、懸念の残るなか、経済を再開するそうです。

「コロナと共存」経済再開 圧力に押されたイタリア政府 [新型コロナウイルス][緊急事態宣言]:朝日新聞デジタル

新型コロナウイルスの欧州での感染の中心になったイタリアが、規制の解除に向けて動き出した。コンテ首相は10日、一部商店の14日からの営業再開を認めると発表。経済活動を5月初めから段階的に再開させる検討も始まった。経済界からの強い要望に押された形だが、懸念も残る。

 長く経済活動を止めてしまうと、お金を回す力が衰えてしまうので再開する、ということでしょう。資本主義崩壊を避けるためにやむを得ない処置なのかもしれませんが、心配ですね。

 もっと積極的に、ウイルスとの戦いよりも経済を優先せよ、という考えもあります。

小林よしのり氏「自粛を止めて、経済を回す」と持論 - 芸能 : 日刊スポーツ

「どうせ感染者は増え続ける。自宅療養しておけばいい。緊急事態宣言やっても、自粛を要請しても無駄!ならば経済を回した方がいい!補償なんか無駄!」と持論を展開。「自粛を止めて、経済を回す!それしかない!『集団免疫』で必ず感染も止まる!」とした。

 ただ、ノーガードで集団免疫を待つ作戦は、遅かれ早かれ数十万単位の死者、数百万単位の重症者といった犠牲を伴うことでしょう。そんな状態に陥っても、経済は正常に回っていくのでしょうか。私にはそうは思えません。

 結局、自粛や都市封鎖などで感染をコントロールしつつ、人的被害・経済被害のバランスを取りながら、時間をかけて軟着陸するというやり方しか、私には思いつかないのです。

 

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