50歳で早期退職し、セミリタイア!

私セイルは50歳で早期退職、セミリタイアしました!その思いを綴ります。

東京は医者が多いから心強い!それ本当?

 東京を礼賛するのに「お医者さんが多くて医療充実!東京に住むべき!」などと書いてある記事をたまに見かけます。東京都の優位性を誇示することで、不動産購入や賃貸を煽ったりするものが大概です。

 でもそれって本当かな? どこに行ってもメチャクチャ混んでいる東京で(特に23区)、お医者さんの数だけ余裕があるなんて、ちょっとあり得ないだろ、と以前から思っていました。

 

目次

 

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 《東京都青梅市》

 

東京の医師数が多いのは本当だが・・・

 最近、新型コロナ絡みでも「東京はお医者さんが多い」という記事を見かけました。

page 6 | 新型コロナに東京は持ちこたえられるか? 統計のプロが厚労省データを冷静に読み解く | アーバン ライフ メトロ - URBAN LIFE METRO - ULM

 一方、医師数については総人口当たりについても高い水準ですが、高齢人口当たりでは全国一の高さとなっています。つまり東京はお医者さんが多いのです。

 これだけで安心できる訳ではありませんが、東京人にとっては、多少、心強く感じられるデータではないでしょうか。

 ただ、この記事の著者の専門は医療ではなく、「統計のプロ」らしいです。

 これ、現場を知らない人が数字遊びをしているだけのような・・・。それよりは、現場に近い医師会の実感の方が、迫ってくるものがありますね。


 それはともかく、人口当たりの医師数の数字だけを見ると、東京都、特に23区がトップクラスなのは本当です。

 ただ、それが即、「東京都には医者は多くて心強い」ということになるのかは疑問です。

 というのも、東京都心部の病院には、以下の理由により、他県の患者が多数いて、彼らの人数も分母に加えると、東京都の優位性は下がると考えられるからです。

  • 都内の大病院で行われている高度医療は、東京都の独占物ではなく、日本国民全員の財産(この辺、勘違いしている都民は多そうなので下線を付けた)。そのため、患者の居住地は都内だけでなく広範囲にわたる。
  • 通常の病院であっても、都心勤務の会社員などが会社帰りに立ち寄るケースがある。

 また、美容整形外科の医師なども東京はトップクラスと思われますが、彼らは病気にかかった際の安心材料になりません。

 更には、東京には大学の医学部が多く、研修医、働き始めて間もない勤務医、研究中心の方など、病気診療の第一線にはおられない方も多いのではないでしょうか。

 つまり、人口あたりの医師数が多いのは事実であっても、「一般都民が罹患したとき、信頼できる医者にどれだけ容易にアクセスできるか」という観点でみると、東京都が他に比べて、取り立てて恵まれているとは、ちょっと思えません。

 加えて、コロナの場合、1週間くらい前から明らかにフェーズが変わってきています。統計的な数字を見て多少なりとも心強く感じることができた、あの牧歌的な期間は既に過去の物、というべきでしょう。

コロナ陽性時の患者施設、および、緊急事態宣言

 先日、都知事の会見をずっと見ていましたが、コロナの病床数を今後、500から4000に増やすそうです。

 4000の根拠については、あるTV番組によると、

  • 最悪を想定した場合、都内で2万人の感染者が発生すると推測されている。
  • 2万人のうちの2割が重症化するとして4000床が必要になる。

だそうです。

 2万ですよ、2万。もし現実化してしまったら、これは恐ろしいことになります。

 4000床の内訳としては、重症者用が700、中等症者用が3300。16000の軽症の人は自宅か宿泊所待機。

 中等症というのは、これまであまりきかなかった言葉ですね。「人工呼吸器まではいかないけど、酸素投与が必要」という段階だそうです。

 クルーズ船対応をした神奈川県知事によると、この中等症が結構多いらしくて、彼らをいかにさばくかが鍵になるらしく、東京都もそれにならったのでしょう。

  また、軽症者・無症状者の隔離施設を多数準備する必要があるのは、これまでも言われている通り(上の推定に従うなら、最大16,000人分)。

 緊急事態宣言を出せば、選手村であろうが三ツ星ホテルであろうが、強制的に使用が可能になるので、東京23区を含む関東一円に対しては、早急に宣言して準備を進めるべきだよなぁ。

 今ごろ、宣言を出すべきか出さざるべきか、政府は検討はしていると思いますよ。でも、調整が完了しないうちは、それを公に言い出せない。

 だから、昨日までは口を揃えて「出す状況ではない」と言っていたものが、ある日突然、「宣言が出るのはやむを得ない」みたいになると思います。ちょうどオリンピック延期みたいに。

 専門家会議の方が会見で、

 「医療崩壊は、オーバーシュートの前に起こってしまうんだ。医療の拡充は喫緊なんだ」

というようなことを、何度も何度も訴えていたのが印象的です。

 あと、人工呼吸器が足りなくなったとき、どのようにして人工呼吸器を使っていくべきか、早く議論を始めるべき、みたいな話もありました。

医療従事者への偏見

 医療従事者への偏見も問題視されているらしいです。

  医療従事者の感染リスクが高いのは多分本当だから、このような問題が発生してしまう土壌は理解できます。

 自分が保育園の園長だったとして、医療従事者の子供を温かく迎え入れてあげられるか、正直、自信がありません。

 でも、医療従事者こそが真の救世主なわけで、彼らを邪険に扱ったら、結局巡り巡って自分達が困ることになります。

 う~ん、難しい問題。

 ただ、一つ確実に言えるのは、心無い言葉を投げるのは止めるべきだということです。

 

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