「働かない中高年」というのが結構話題になっているみたいで、最近、次の記事を見つけました。
《東京都青梅市》
「働かない中高年」といっても、最低でも、次の2通りがあると思います。
- 真の意味での働かない人(一日中新聞を読んでいるだけなど)
- 働いてはいるが、加齢や立場の変化等によりパフォーマンスが低下している人
多くは、1のパターンの方を問題視しているのでしょうが、私が注目しているのは2のパターンです。1のパターンは例外的な存在なのでほっとけばいいですが、2のパターンはそうではないからです。
若い頃はバリバリ仕事をこなしていた人でも、 40代も半ばになれば、よほど才能のある人でない限り、どうしても体力が落ちて疲れが見え始め、能力・体力も頭打ちになり、新しいことへの対応力も落ちていきます。
つまり、長く勤めていれば、何れは2の状態になっていってしまうものです。
例えていうなら、「8勝7敗でギリギリ地位を守っている大関」。今だけを見ると不甲斐ない成績でも、小結や関脇の頃は12勝くらいしていたのです。
しかし、近年の傾向を見る限り、1のパターンは当然として、2のパターンであっても、企業は「働きが無い」と判断し、早期退職を勧奨したりしています。これらの企業にとって、45歳以上の中高年は一部の幹部候補を除けば「いらない子」なのです。
すると、若者の多くは、今現在は「働かない中高年」に文句を言っていても、将来的には、自分が「働きが無い」の烙印を押される可能性が高い、ということになります。「働きがある」と見なされるためには、相当なパフォーマンスを挙げなければならず、今のあなた程度の働きでは認められることはないでしょう。
このような「世の中の仕組み」って、頭の中では分かっていても、実際に組織で長年勤めないと、なかなか自分のこととしては実感できないですよね。若い頃は、往々にして自分のことを無意識のうちに「働きがある」方に分類しがちです。
冒頭の記事に
「実際に私も20代のころは、働かない中高年に相当腹を立てていましたが、この歳になってようやくわかりました。歳をとらないとわからないことってありますからね」
とありますが、「歳をとらないとわからないこと」とは、上記に述べたようなことなのでしょう。
このように、あなただって将来「働かない中高年」の烙印を押されないとは限りません。自分では頑張って働いていたつもりだったのに、早期退職を勧奨されたり、閑職に追いやられて、会社にいづらくなったりするかもしれません。
そうなった場合に備え、「セミリタイア」というオプションを持っておくのは有効な選択肢です。
「働かない中高年」になる前にリタイアするのが理想的ですが、実際に「働かない中高年」になってしまってからでも遅くはありません。資金が貯まったり、早期退職勧奨があった段階でリタイアする、というのもアリでしょう。
私の場合は、「働かない中高年」であったかは分かりませんが、「働きたくない中高年」であったことは確かでした。このまま55歳、60歳となっていったとき、「働かない中高年」になっていた可能性は充分にありました。
そのような不遇な立場になる前にリタイアできたのは、大変に良かった、と思っています。
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