50歳で早期退職し、セミリタイア!

私セイルは50歳で早期退職、セミリタイアしました!その思いを綴ります。

名誉も地位も無い楽しみが、真実の楽しみである

 今回は久しぶりに漢文から。『菜根譚』という、明朝末、日本で言うと江戸幕府がちょうど開かれた頃の書物。この書物には含蓄のある言葉が多数収録されているのですが、今回は「名誉も地位も無い楽しみ」と「飢えず寒からずの憂い」について書かれた章から。

目次

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 《東京都青梅市:JR青梅駅裏「永山公園」》

名誉も地位も無い楽しみ

 これから引用しようとする段は二つの部分に分かれていて、まずは前半。

人知「名位」為樂、不知「無名無位之樂」為最眞。

 人々は、「名誉や地位」(名位)が楽しみであることを知っているが、「名誉も地位も無い楽しみ」(無名無位之樂)が、最も真実(※)の楽しみであることは知らない。

 ※「最も真実」とは日本語として不自然ですが、他に適切な言葉が思い浮かばないので直訳としました。

 富裕層は「名誉や地位」を得て、それが楽しいことだと、人々は思っている。でも、実は、名誉も地位も関係無いところところに「真実の楽しみ」が潜んでいる。逆にいえば、「名誉や地位」をひたすら追い求めたところで、「真実の楽しみ」など得られない。

 そういう文章です。

 現代日本にも「名誉や地位」を追い求める人々は多数いて、そういう人々からは、猛烈に反発を喰らいそうな文章です。

 個人的には、「名誉や地位」そのものがダメだというより、「名誉や地位」を得ることにかまけてしまうと、往々にして「真実の楽しみ」を脇に追いやることになることを警告しているのだと解釈しています。

 自らの楽しみとは何なのか、見つめ直すには、一旦、「名誉や地位」を忘れてみよう、ということなのでしょう。

 「真実の楽しみとは何か」という問題もありますが、それは人それぞれなので置いておくとします。

飢えず寒からずの憂い

 次に後半。

人知「饑寒」為憂,不知「不饑不寒之憂」為更甚。

 人々は、「飢えや寒さ」(饑寒)が憂いであることを知っているが、「飢えず寒からずの憂い」(不饑不寒之憂)というものが、一層、甚(はなは)だしい憂いである、ということを知らない。

 飢えたり凍えたり、というのは非常に辛い体験。 でも、『菜根譚』の著者によれば、それよりも甚だしい憂いがあるという。それが「飢えず寒からずの憂い」。

 これも、「飢えない、寒くない」ということ自体が、直接、憂いをもたらすものではないでしょう。

 おそらく、当時の中国は「飢えない、寒くない」というのは、特権階級の象徴だった。その特権階級であることに満足できず、あれも欲しいこれも欲しいと、欲望をつのらせていく。あるいは、自分より地位が下の人(「飢えや寒さ」の憂いを抱えている人)を見下したりする。

 「飢える・凍える」といった生理的な憂いも深刻ではあるが、それらを克服しても、なお残る精神的な憂いは、更に深刻ということでしょう。

  【過去の当ブログ参考記事】 足るを知らざる者は「餓鬼」である

現代日本も『菜根譚』の時代と変わらない

 『菜根譚』は数百年前の中国に書かれた書物ですが、現代日本にあてはめてみるとどうでしょうか。案外、変わらないよね。

 現代日本は、数百年前の中国と違い、名誉や地位が無いところで、飢え・凍えに直結しません。それどころか、便利な機械が発達し、昔は豪華とされていた食事も安く手に入る。敢えて、名誉や地位を得なくとも、それ相応の生活は出来る。

 つまり、「名誉も地位も無い楽しみ」を得るということのハードルが大変に下がっている。にも関わらず、少なくない人々が「名誉や地位」を追い求めるのに必死であり、結果、「最も真実の楽しみ」どころか、「一層、甚だしい憂い」を抱えている状況。

 例えば、世帯年収1000万あっても不満タラタラだったりするわけです。

  【過去の当ブログ参考記事】 世帯年収1000万円でも不満な人々が集う掲示板

 結局、東京都心などの豪華タワーマンションに住み、一流企業に勤め、一流の仕事をし、子供にも一流の教育を受けさせる。それらを全部実現するには、世帯年収1000万では到底足りない。低年収の奴らが、俺達の稼ぎを奪っているから、俺達は生活が苦しい。

 これは人間の「性」なのでしょうか。上を見ればキリが無いとは言いますが、それでもやはり上を見てしまう人が少なくないし、世間もそれを推奨するわけです。こうして、「一層、甚だしい憂い」を抱えたまま、「最も真実の楽しみ」について考えることさえ出来ないでいるわけです。

 

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正直、auのpovoか、UQmobileに乗換えを考えている

 私は、二十年来のガラケー派ですが、docomoのahamoやauのpovoなど、月額3000円以下のプランを出してきて、正直、心が揺れ動いております。

 おそらく、そう遠くない時期に、スマホに乗り換えると思います。その対象は、おそらく、UQ mobileのくりこしプランになるはずです。

目次

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 《埼玉県飯能市:名栗湖》

これまでの私の移動通信について 

ipod touchとの出会い

 昔はスマホなどというものはなく、移動中の相手に連絡をとるにはガラケーだったのですが、iphoneが登場して以降、スマホが普及していくことになります。

 しかし、iphone初期はそこまでネットの通信料が安いものではなく、ガラケー料金を月1000強で済ませている私にとっては、抵抗ある料金でした。

 しかし、ある時、梅田のヨドバシカメラで、ipod touchを見かけ、これがなかなか面白い。電話は出来ないにしろ、iphoneと同じOSが入っているので、自宅の無線LANに繋げば、多くのiphoneライクなことができる。

 こうしてipod touchに一目ぼれして衝動買いしてしまい、しばらくして、初代iPADまで購入してしまいました。

 こうして、ガラケーで移動中の通信料を最小限に抑えつつ、自宅ではipod touch+iPADによりiOSにも触れる、というスタイルが確立されました。

wimaxの契約

 しかし、44歳の頃、早期リタイアを決意→青梅に一軒家購入して転機が訪れます。前回記事より。

自宅インターネットの料金プラン見直し(UQ wimaxギガ放題)

 土休日しか使わないのに、青梅にも固定回線をひくのは割高。結局、UQのWiMAXの7Gプランを契約したんですよね。つまり無線のモバイルWifiです。

 7Gまでとはいえ、無線なら固定回線よりも月額千数百円安く、移動中にも使えるというメリットがあります。

 つまり、二拠点居住のため、青梅側の通信手段としてUQ wimaxを契約したことにより、ipod touchとiPADが移動中にもできるようになりました。スマホを使っている方からすれば周回遅れな話ですが、私からすればまさに革命ですよ、これは。

mineoの契約

 その後、2年半ほど、二拠点生活を続けることになるのですが、正式に青梅に引越しすることになり、集合住宅側の固定回線は解約。青梅側のwimaxは、晴れて、新たなメイン回線となります。

 しかし、ここで問題が。夫婦のうち、どちらかがwimaxルータを自宅から持ち出してしまったら、もう一方はインターネットが出来なくなってしまう(妻も私と同じ、ガラケー&pod touch)。

 そこで、wimaxとは別に、格安simを契約することにしました。mineoの3G・音声通話無しプランを契約。月額900円也(税抜)。

スマホ乗換えに揺れ動く心。

 よって、我が家の通信体系は、現状、次のようになります(税抜)。

  • 自宅のメイン回線  wimax:4380円
  • 移動中の音声通話  ガラケー:基本1000円強(長電話した月のみ2000円を超える)
  • 移動中のネット通信 mineo:900円

 しかし、リタイアしてから、私は外でインターネットすることが激減し、妻も外でインターネットをすることに飽きてきた。

 結果、mineoの登場回数は少なくなった。

 また、これまでのスタイルだと、外出時は、以下の3台を全て持って行く必要がありました。

  • ガラケー
  • ipod touch または ipad
  • mineoのwifiルータ

 すると、3台分のスペース・重量が取られるだけでなく、ときにはどれか1台忘れてしまう・・・ということもありました。

 さてどうするか・・・というまさにこのタイミングで、ahamoや、povoの発表ですよ

 正直、あれって菅総理が一人で頑張っているだけで、携帯大手は、テキトーなプランを出してお茶を濁すだけだと思っていた。

KDDI社長、主力ブランド値下げ「すぐには動かない」: 日本経済新聞

KDDIの高橋誠社長は25日、日本経済新聞の取材に応じ、政府が携帯大手に求めている主力ブランドの値下げについて「すぐには動かない」と話し、即座の対応を否定した。「国に携帯料金を決める権利はない」とも述べた。

 auユーザーだった私としては、つくづく情けない発言で、「このまま私は、auを使い続けていていいのだろうか?」と真剣に思ったものでした。

  しかし、その後、auを含む携帯大手から20GBで3000円以下というプランが出てくると、すごく心が動く。これまでは、「ガラケー最安プラン+mineo(3Gbyte)」という最小限のスタイルでも2000円は超えたのだから、それに比べるとコスパは高い。

 しかし、「どうせ料金なんて大して下がらんだろ」と高をくくっていた私は、昨年、ipod touchの最新機種(256GB)の購入ガラケーの機種更新をしてしまっていた。

 特に、後者については、機種代金+事務手数料で払った6000円以上が、スマホに乗り換えることで全く無駄な投資となってしまう。

 本当に心は揺れ動いていたんですが、やはり、スマホに乗り換えしようと思います(そしてmineoは解約)。

 

狙いは、UQのくりこしプラン

 ahamoやpovoがこれまでのプランと違うのは、キャリアメールが使えなくなる点ですが、考えてみれば、私はかなり昔から、いつでもどこでも使えるフリーメールを重宝していました。今、キャリアメールでやりとりしているのは、家族と若干の知り合いくらいなので、多分、どうにかなる。

 また、ahamoとpovoの500円の料金差は「5分以内の通話定額」がプランに含まれているかオプションかという点にあります。これまで、ガラケー最安プランで、ほとんどの月で1500円以下に抑えてきた私としては、「5分以内の通話定額」は不要

 すると、「5分間通話し放題」がオプション扱いのpovoに優位がある。auユーザーとしては、本当に喜ばしいぞ!

 しかし、もう少し調べてみると、auの関連会社のUQも新プランを出しているのですよね。あまり話題になっていませんが、こちらの「くりこしプラン」も魅力的です。

UQ mobile、ひとりでもおトクな「くりこしプラン」を提供 | 2021年 | KDDI株式会社

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  povoに相当するのが、くりこしプランMですが、容量が15GBと若干少な目な代わりに、

  • 余った容量を翌月に持ち越せる。
  • 速度を1Mbpsに抑える「節約モード」を使えば、通信量にカウントされない

という特徴があり、povoの下位互換ではないようになってます。

 私の場合、リタイアして自宅内通信が大半を占めることから、容量は15GBでも過大で、くりこしプランSの3GBで間に充分合ってしまう可能性があります。これだとわずか1480円

 「ガラケー+mineo(3G)」よりも安くなってしまうのです。

 しかも、2月以降、auからUQへ乗換える際の違約金と事務手数料がゼロ円になる。

ASCII.jp:KDDIも、auとUQ mobile間の移動で手数料を無料化&手続きシンプル化へと舵を切る

KDDIは、同社が提供する「au」と「UQ mobile」の両ブランド間での移行に関する手数料や手続きを見直し、来年2月以降に契約解除料やMNP転出手数料、新規事務手数料を無料化。来夏以降はMNPでの手続きを不要にして、料金プラン変更と同様のシンプルな手順に変更すると発表した。

 つまり、今後は、auとUQの垣根を無くしていく方向に舵をきったということなのでしょう。

 次のサイトを見ても、povo、従来型au、UQは対立するものではなく、それぞれの特色あるプランにより棲み分けることで、共存共栄を図っていこうという意志が感じられます。

3つの料金プランのご紹介

  • 「オンライン専用」 povo
  • 「大容量」 au 使い放題MAX
  • 「小中容量」 UQ

 色々と書きましたが、2月以降、UQのくりこしプランSに無手数料で乗り換えるのが、私の場合、最適なんだろうな、という形で、心が固まりつつあるのです。

KDDIの経営戦略について

 auのpovoは、ahamoが発表されて慌てて作ったプランのように捉える向きもありますが、私は、随分と前から、こっそりと検討を進めていたものとみています。

 というのも、povoはそれ単独で成り立っているのではなく、従来型au、および、UQmobileと相互補完した複雑な経営戦略であり、思いつきで出来上がるものとは思えないからです。

 「国に携帯料金を決める権利はない」発言、あれって観測気球だったのね。

 

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自宅インターネットの料金プラン見直し(UQ wimaxギガ放題)

 我が家のインターネット回線のあり方は、私のセミリタイア計画と大いに関連するところがあります。そして、先日、自宅のインターネット回線の料金プランの見直しを行いましたので、書いてみます。

目次

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 《東京都青梅市:多摩川》

二拠点生活を機に、UQ WiMAXを契約

 もともと我が家は固定回線をメインに使っていました。集合住宅だったので、特に何も考えることなく、その集合住宅に引き込まれている回線を使うという感じで。

 しかし、44歳の頃(もう6年半以上も前になるのかね・・・)、私は定年を待たずにリタイアすることを決意。退職後に住む場所として、さっそく青梅市に一軒家を購入。

  【過去の当ブログ参考記事】 リタイア後の住宅を購入した経緯

 しかし、諸事情により、いきなり青梅市に引っ越すのではなく、集合住宅と青梅の間を行ったりきたりする二拠点居住となります。

  【過去の当ブログ参考記事】 リタイア前に二拠点生活していた私、そのリアルを語る

 青梅に行くのは土休日のみとはいえ、ライフラインをどうするかは悩みどころ。電気と水道は契約しましたが、ガスは契約しませんでした。

 インターネットはどうするか?

 土休日しか使わないのに、青梅にも固定回線をひくのは割高。結局、UQのWiMAXの7Gプランを契約したんですよね。つまり無線のモバイルWifiです。

 7Gまでとはいえ、無線なら固定回線よりも月額千数百円安く、移動中にも使えるというメリットがあります。「月額たった千数百円安いだけで、7Gまでしか使えない」という言い方も出来ますが、スマホを持たず、PCとiPADをネット接続のメインとしている私にとっては、WiMAXが最適な手段でした。

 それに当時は、現在のWiMAX2+ではなく、容量制限の無い旧WiMAXがまだ幅を利かせており、速度は遅いものの、旧WiMAXを併用すると、結構、良い感じにネットが使えたのでした。

 こうして、集合住宅では固定回線、青梅ではWiMAXという形に落ち着きました。

青梅へ完全引越し後もWiMAXを使い続ける

 二拠点生活は2年半くらい続けたでしょうか。その後、集合住宅を引き払い、青梅に完全に引っ越しますが、このときネット回線をどうするか?ということが問題になりました。

 もちろん、集合住宅の固定回線は解約するわけですが、問題は、青梅側のネット接続をどうするか?です。さすがに、7Gプランをそのまま継続するわけにはいかない。旧WiMAXも使用できる区域が狭まってきている。

 しかし、WiMAXは「ギガ放題」というサービスを開始していました。7Gプランにたった500円をプラスするだけで、WiMAX2+が容量制限無しに使用できるというものです。ただし、次のような速度制限はあるのですが。

WiMAX2+サービス ネットワーク混雑回避のための速度制限について

  • 速度制限がかかるご利用データ量
    直近3日間で10GB以上(「WiMAX 2+」と「au 4G LTE」のデータ量の合計)
  • 制限時間
    3日間で10GBを超えた日の翌日のネットワーク混雑時間帯※1(18時頃~翌2時頃※2)
  • 制限後の最大通信速度
    概ね1Mbps※3(YouTube動画の標準画質レベルが視聴可能な速度)

  つまり、このWiMAXギガ放題と固定回線、どちらにするかが問題でした。

 以前の私だったら、迷わず固定回線にするところでしたが、WiMAXを2年半使ってみて、WiMAXも悪くない、と感じていたのです。

  • 必要設備は、小さなwifiルータのみというシンプルさ(固定回線は、引き込み工事が必要で、配線や機器でゴチャゴチャする)。
  • ギガ放題にしても、固定回線よりも数百円安い。
  • 我が家のネットの使い方だったら、WiMAXでも不便無く使える。
  • どこにでも持ち運び可能。通勤時・旅行時に活躍。

 結局、「とりあえず、WiMAXのギガ放題にしてみて、不便だったら、そのとき固定回線を考えればいいや」ということにしたのです。

コロナを機に、アマゾンプライムに加入して状況が変わる

 この後、リタイアするまでは、WiMAXのギガ放題に満足していました。いや、リタイアして家でネットする時間が増えても、上記の「直近3日間で10GB以上」という制限にかかることはありませんでした。

 しかし、リタイア後しばらくして、コロナの感染者が日本でも増えてきて、緊急事態宣言が出されてしまったのを機に状況が変わりました。自粛生活を楽しむための投資として、アマゾンプライムに加入したのです。

巣ごもりリタイア生活に投資した。楽しく緊急事態を乗り切ろう!

 まず、皆さんご存知、アマゾンプライムで映画を見られるようにしました。もっとも、30日間の無料お試し期間があるので、正式にはまだお金は払っていないのだけれど。

  すると、データ量が激増。アマゾンプライム、私は早々に飽きたのですが、妻がけっこう見ているっぽい。すると、「直近3日間で10GB以上」という制限が鼻につくようになった

 また、私もかつてのゲーム熱が復活してきて、先日、DMMでダウンロード用のゲームを2つ購入した。

 最近のゲームは、グラフィックが綺麗になっているため、容量もギガ単位なんですね。だから、ゲームやビデオのダウンロードは1日1タイトルまで!という運用で、なるべく「直近3日間で10GB以上」の制限を超えないようにしていました。

 こういうタイミングで、12~1月にかけ、WiMAXの契約更新期間がやってきました。すると、固定回線の方がいいのかな?と思うようになってくる。料金的には、初期工事費+月額数百円ほどの上乗せで固定回線にできる。

 それでも私が固定回線を躊躇する理由は、「初期工事費+月額数百円」がもったいないのではなく、WiMAXの「小さなwifiルータのみというシンプルさ」をとても気に入っているから。自宅内LANも含め、この小さなwifiルータだけで全てが完結している。

 この簡明な構成に「固定回線用のやぼったい機器と配線」を持ち込みたくないのです。

結局、WiMAXを継続。「新・ギガ放題」にプラン見直し

 背景説明がすごく長くなりましたが、上記のような次第で、先日、改めてWiMAXについて調べると、ギガ放題の新しい料金プランができていることを知りました。

 UQ、解除料1,000円のWiMAX 2+サービス「ギガ放題」を10月開始 | マイナビニュース

UQコミュニケーションズは9月25日、WiMAX 2+の新料金プラン「ギガ放題」を発表した。10月1日から提供開始し、2年自動更新ありの場合、月額料金は3,880円。この場合、2年間の契約継続は必要だが、解約金は1,000円となる(税別、以下同)。

  これまでは4380円でしたから、事実上、500円の値下げです。3880円なら最安ではないにしろ、そう悪くない数字。新たに加入しようとすると、別途機種代金や登録料が必要になるのですが、既存のユーザーである私には関係の無い話。

 しかも、これまで契約解除料がこれまで9500円(2年以上使用時)もしていたところ、新プランではたったの1000円になっているのが大きい。

 それならば、「とりあえず、新しいプランに移行した上で、固定回線についてはまた考えればいいや!」ということにして、料金プランをこの「新・ギガ放題」へと見直したのでした。今後、固定回線にする場合でも、解約料が1000円なら気楽ですからね。

 それに考えてみれば、これまで「直近3日間で10GB以上」を超えてしまったときでも、翌日の「1Mbps制限」が遅い・・・と感じたことは無く、普通にネットが使えていたんですよね。

 とにかく、「固定回線用のやぼったい機器と配線」を持ち込むのは、本当にどうしようもなくなってから、ということになりそうです。

 

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リタイア者の生き方の拠り所となる「一本の糸」

 何ヶ月か前、NHK『こころの時代』という番組で、外国人のお坊さまが紹介されていました。

「天地いっぱいを生きる」 - こころの時代〜宗教・人生〜 - NHK

兵庫県北部の山の中にある安泰寺。自給自足の暮らしの中、年間1800時間坐禅を組む。この寺の堂頭を18年務めてきたネルケ無方さん(52)に、お話を伺う。

1968年、ドイツのベルリンで生まれたネルケさん。7歳で母を亡くしたことをきっかけに「自分とは何者か」を考え始め、16歳で禅に出会う。

 私と年齢の近いこのお坊さま、なかなか聞かせる話をされる方で、人間の生き方を「トマト、カボチャ、キュウリ」と3つに分類します。そして、多くのリタイア者は必然的にキュウリの生き方になるよなぁ、などと考えたのです。

目次

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 《埼玉県秩父郡小鹿野町:群馬県境にある志賀坂トンネル付近より》

生き方の3分類

 この寺には、日本人だけでなく外国人も修行にやってくるのだそうで、日本人修行僧と外国人修行僧とでは、明らかにモノの考え方や行動パターンが違うそうです。

トマトの生き方

 トマトを育てるには、色々と手をかけてやらないといけないそうで、その様子が「あーしなさい、こーしなさい」と、いちいち指示をしないと何をしたら良いのか分からない、多くの日本人修行僧のようである、ということです。

 日本人がこの寺にやってくると、ネルケさんは最初に「今後、この寺を背負っていくのは、あなただ」みたいな話をするそうですが、すると、彼らは明らかに不安そうな顔をして「そんなこと言われたって、一体どうすればいいんだ」的な考え方をするそうです。そのあり方がまるでトマトの栽培のようだ、とのこと。

カボチャの生き方

 一方で、カボチャは勝手に育つけど、放っておくと、どんどん畑の中を横へ横へと乱雑に広がっていってしまう。その様子は「自分が、自分が」と、あくまで自我を主張する多くの外国人修行僧のようである。

 寺でやっている修行に対して「何でそんなことをやるんだ、そんな必要あるのか」みたいに、いちいち突っかかってくるのは、やはり外国人なんだそうで。これはやっぱり「カボチャ」。

 ネルケさん曰く、トマトもカボチャも問題がある。キュウリのような生き方が望ましい、ということです。

キュウリの生き方

 キュウリというのは、糸を縦に一本、ピンと張ってやると、その糸を伝って自分で育っていく。トマトのように手がかかるわけでもなく、カボチャのように乱雑でも無い。

 キュウリを育てるのに必要な一本の糸、これが仏の教えです。

 その一本の糸だけを頼りに、あとのことは自分で考え、行動する。それがキュウリなのだそうです。

リタイア者の生き方はキュウリ型

 早期リタイアというのは、トマト的な人には絶対向かない。

 一方で、ひたすらカボチャ的に、ひたすら自我を主張するのも何か違う気がする。まぁ当ブログでは好き放題書いていますが、普段の生活では人々にいちいち食ってかかっているわけではない。人と接することが減って、自我を主張する必要性が薄れてきたということもありそうです。

 結局、リタイア後の生き方はキュウリ型に落ち着く。でもこれは手前味噌で言っているのではなく、消去法なのですね。トマトでもカボチャでもない生き方なので、必然的にそうなってしまう。

 とは言っても、私は仏教信者ではなく、仏教については本やテレビで聞きかじるくらいのものですから、「仏の教え」という糸を持っているわけではありません。自分にとっての「一本の糸」は何だろうなぁ。

 あまり世間に惑わされず、自分のやりたいことを少しずつやっていく。こういうことだろうか。つまり「自分のやりたいこと」がすなわち「一本の糸」

 逆に言えば、この「一本の糸」が無い人は、リタイアしても色々と問題が出てくるのだと思う。

やはり「人生に意味は無い」

 ちなみに、私は少し前に次の記事をアップしました。

  【過去の当ブログ参考記事】 人生に意味はあるのか。数学からの?アプローチ

 数学の素人は変に数学的であろうとして、約分や割り算に「意味」や「本質」というものを求めがちだが、実は今日の数学では、約分や割り算は、全く機械的な計算ルールとして定義されていて、そこに「意味」を求めることなど、それこそ無意味

 人生も同じで、変に人生の意味を追い求めて苦しくなるより、意味へのコダワリを捨てた方が楽だし、かえって見えてくるものがあるよ・・・・というのが、この記事の要旨。

 ネルケさんも、「人生に意味はあるのか?」ということを子供の頃に疑問に思い続けていて、仏門に入ったそうです。

7歳で母を亡くしたことをきっかけに「自分とは何者か」を考え始め、16歳で禅に出会う。

 そして、長年、修行を続けてきて感じているのは「人生に意味は無い」ということなのだそう。でもこれは単純なニヒリズム(虚無主義)とは違います。

そこで発見したものは身体。この身体も含めて自分の存在全てが大いなるものに生かされているということだった。

 「自分の身体が生きている」という、そのこと自体が大いなる自然の一部であり、その自然に従って生きる。頭でっかちに「人生の意味」など考えてもしょうがない、ということなんでしょう。

 私が数学の考え方を人生論に強引に適用した結果と、仏門に入った外国人の考え方が、かなり接近したものである、ということにテレビを見て興味深いものを感じたものです。

 

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緊急事態宣言。「あわよくば」はもう無いと考えるべき。

 首都圏に緊急事態宣言が出てきました。私の住んでいるのは、山梨県に程近いとはいえ、行政区分上は東京都ですので、宣言の対象です。

 私は数ヶ月おきに通院していて、1月8日に立川の病院に予約していたのですが、1月7日の東京都の新規感染者数はいきなり2447人。いよいよオーバーシュート(感染爆発)の軌道に乗ってきたなという感じのときに、病院にいかなくてはならないなんて、はなはだタイミングが悪い・・・。

 かといって、待っていても状況は悪くなるだけなので、仕方なく病院には行ったのですが・・・。

目次

 

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≪東京都感染者数推移≫

リタイア後の東京・立川方面への外出状況

 最後に23区内に行ったのは、退職日当日。つまり昨年の1/31。退職に関わる書類等を受け取ったりしに本社まで行ったわけですね、当然、電車で。そして、あれ以降、私は、一歩たりとも23区内に足を踏み入れてはいない

 コロナというのもあるけど、都心部の合唱団をやめてしまってからは、根本的に用事が無いんですよね、23区には

 多摩地区の(事実上の)中心地である立川でさえ両手に満たないぐらいの回数。どうしても通院はしなくてはならんのと、買い物をすることが何度かあったからです。

  【過去の当ブログ参考記事】 百貨店ほど面白くない大型商業施設は他に無い(個人的意見)

久々に電車に乗った

 さて、立川への行き方としては、自転車または電車。コロナとはいえ、さすがに寒いので、今回は電車をチョイス。

 電車にはほとんど乗っていないから浦島太郎状態ですね。

 私が退職する前、青梅線・五日市線・八高線などは、電車の扉は押しボタンで開けるという、東京都では珍しい仕様でした。すなわち、電車が駅についても、乗客がボタンを押さないと扉が開かない。人の出入りが完了したら、やはり乗客がボタンを押して、扉を閉める。

www.youtube.com

 一見、不便なように思えますが、特に夏冬はありがたい仕様でした。空調で暖まったor冷えた空気が外に逃げるのを最小限に抑えてくれるのですから。

 しかし、コロナの今は、空調よりも換気を優先させなくちゃならん!ということなのでしょう、押しボタン式ではなく、自動ドアになっていました。

 私が乗った無人駅では、ラッシュを外すと、電車に乗り降りする人は一列車あたり数人にも関わらず、全ての扉が盛大に自動で開きました。車内放送でも「感染対策としてドアは全て自動で開きます」とも。ただ何故か、駅の録音アナウンスの「ボタンを押してご乗車下さい」は、相変わらずでした。

 また、折返し駅である立川駅・青梅駅だけは、停車時間が長く空調の効きも重視してか、押しボタン方式が残されていました。

 車内放送では、通常の自動放送のほか、あきらかに素人の声を録音した放送したものが流れていましたね。「国土交通省の指導により、新型コロナウィルス・・・」といったもの。

病院内での様子

 病院も随分と様変わりしていますね。

 出入り口では検温しているし、従来だと、必要書類をクリアファイルに入れて患者が持ち運ぶシステムだったのが、クリップで止める方式に変更になっている。

 なんといっても、建物の一階の一部が、通常の患者では入れないように仕切られていて、何か専門のことをするスペースになっている。ハッキリとそう書いてはいなかったが、間違いなく、コロナ関連であろう。

 病院のサイトを見ると、風邪っぽい症状が出た場合、いきなり病院にくるのではなく、事前に電話で予約をしろ、と書いてある。多分、電話で予約した人は、先のスペースにまず連れていかれ、コロナか否か判断するのであろう。

 医療関係者の苦労を直接見たわけではないが、色々と大変なことは、推察できます。

感染の収束は当分、先

 

 緊急事態宣言が出ましたが、これで感染が1ヶ月で収束するのか、というと、そうは思えません、少なくとも東京では。

 東京都では、1日で1000~2000人台の感染者が出ているわけですが、数字そのものよりも大事なのはトレンドです。このトレンドが、オーバーシュートの軌道に乗ってしまっているため、収束どころか、高止まりさせるのさえ、難しい状況になっている

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 このグラフは、私がEXCELで作ったものです。青い線が一日あたりの感染者数を表したもの。これだと曜日によるバラつきが大きいので、7日間の移動平均(過去7日間の平均値)を計算したものを赤い線で表しています。

 この赤い線が、次の指数関数のグラフによく似た形になっているのです。現在はちょうど点(1,e)のあたりか。

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 下降トレンドで2000なら、西村大臣のおっしゃるように、短期間で500まで下げることは可能でしょうけど、オーバーシュートのトレンドに入ってしまったら、ちょっとやそっとでは収まりませんよ、多分。まして、今回の宣言は、前回に比べ相当に甘々ですからね。

 緊急事態宣言の効果が現れる、と言われている2週間後、どのくらいの数字になっているか。その時点のトレンドはどうなのか。オーバーシュートなのか高止まりなのか下降基調なのか。

 今後どうなるかは分からないけど、ただ一つ、「感染の収束は当分、先」ということは言えそうです。

 感染拡大初期の頃、都内の7日間移動平均が初めて30を超えたのが3/28、移動平均ピークの167になったのが4/14、ここまで18日間。5/11には、再び30程度に落ちるが、ピークから数えて28日間

 先の緊急事態宣言時は、あんなにロックダウンみたいなことをやっても、感染者数の減少速度は、増加速度よりも緩慢でした。まして今は、前回より遥かに急速で、ブレーキはゆるゆる。収束は当分先だと思う所以です。

 首相は外国人入国停止を蹴ったそうですが、「あわよくば(そこまでやらなくても収束していくかもしれない)」というのは、もう無いと考えるべきと思います。

 

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2:6:2の法則。「やりがい」が中間層を仕事好きに仕立てあげる

 2:6:2の法則についてご存知の方は多いでしょう。

働きアリの法則 - Wikipedia

  • (略)
  • よく働いているアリと、普通に働いている(時々サボっている)アリと、ずっとサボっているアリの割合は、2:6:2になる。
  • (略)
  • サボっているアリだけを集めると、一部が働きだし、やはり2:6:2に分かれる。

  これは働きアリの研究によるものですが、人間社会にまで広げて解釈している記事が少なくありません。例えば・・・。

組織エンゲージメントを高めるために必要な「2-6-2の法則」 | TUNAG

集団において、全体の2割の人間が意欲的に働き、6割が普通に働き、残りの2割が怠け者になる傾向が高いという法則です。

  本当は、この法則を検証なく人間にまで拡大解釈するのは、学問的にどうかと思うのですが、面白い話なので、私も乗っかることにします。

目次

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 《東京都青梅市:金刀比羅神社》

6割の中間層をいかに仕事好きに仕立て上げるか

 2:6:2を日本社会の労働に当てはめれば、

  • 2割は、仕事好き層(仕事が好きで好きでしょうがない層)
  • 6割は、中間層(まぁ普通に働いている人)
  • 2割は、仕事嫌い層(全然働かないか、仕方なく最小限働く)。

となります。

 仕事好き層の2割は、誰に言われることなく沢山仕事をするでしょうが、それだけでは社会全体としては不足でしょう。支配層・経営層は、残りの8割の人にもしっかりと働いてほしいわけですが、仕事嫌い層の2割は腰が重い。

 そこで、ターゲットとなるのが6割の中間層。普通に仕事はする人達に対して、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、仕事をしてほしい。6割の中間層をいかに仕事好きに仕立て上げるかが勝負なわけです。

 先に挙げた記事では、もっとマイルドに「エンゲージメント」なんて言葉を使っています。

エンゲージメントを高める方法で一番ベストな方法は「中間層の6割」にアプローチをすることだと考えています。中間層の引き上げしか、全体のエンゲージメントを高める方法はないと思っています。中間層を引き上げていくことで、高い上位2割の人たちを更に引き上げることもできます。

 でも、露骨に表現すると、私が上記に書いたようなことになるわけです

仕事好きに仕立て上げるやり方

 中間層を仕事好きにする方法ですが、これは、基本的には2割のもともとの「仕事好き層」が考案するものでしょう。というのも、「中間層を仕事好きにしなくては」と考えている支配層・経営層の多くが「仕事好き層」の出身だからです。

 だから、その方法論にも「仕事好き層」の発想が強く反映される。特に日本で普及しているのは「やりがい」でしょうな。

 「仕事好き層」は当然ながら「仕事というのはいいもんなんだ。やりがいのあるものなんだ」ということを考えている。逆に言えば、彼らの言っていること考えていることをつきつめると、結局「やりがい」というところに行きつく。

 そこで、手を変え品を変え言葉を変え、その考え方の普及促進に努めている。

 だからこそ、学生たちは就活の時点から「やりがいのある仕事を!」みたいなことを、異口同音に言うわけです。面接でも「~という理由で御社で働くことはやりがいにつながると考えています」などと言うのかもしれません。「やりがい」という言葉は、自らの仕事好きをアピールできますから。

 「やりがい」という言葉をここまで浸透させたことで、本来、中間層であったはずの多くも人も、「仕事にやりがいを見出す」ことで仕事好きに変貌する。

 あるいは、そこまで至らなくとも、「仕事にやりがいを見出すことで、自分も仕事好きにならなくてはならないんだ」と感化させる。そうすることで、少なくとも(表面上は)「仕事好き層」に迫るパフォーマンスを上げてくれるようになるわけです。

「やりがい」という言葉のルーツは「仕事」

 この記事を書いていたら、いつの間にか「やりがい」の話になってしまったので、もう少し続けます。

 2割の仕事好き層による「やりがい」の構造を、6割の中間層に持ち込んだことが、日本人の労働の在り方に深く関わっていて、これが日本の経済発展に大きく貢献したのでしょうが、現在では「やりがい搾取」などの問題を生んだのではないかと思っています。

 ところで、この「やりがい」って言葉、いつ頃から、どのように使われていると思いますか?

 早速、全13巻の日本国語大辞典をひいてみると、最初期の用例は次のごとし。

やりがい【遣甲斐】 あるものごとをするだけの値打ち。努力に見合う効果。

茶話(1915-30)<薄田泣菫> お水「女に有難られる仕事ほど行(ヤ)り甲斐のあるものは無い」

異形の者(1950)<武田泰淳> 「それに堪へる困難な路を歩むことは、やりがひのある仕事であらう」

 つまり、この言葉はそう古いものではなく、明治から大正の頃に発生し、昭和戦後に普及していったものと見てよいでしょう。

 興味深いことに、どちらの用例もやりがいの対象が「仕事」です。現代でも「やりがい」という言葉は、仕事に対して最も多く使われるのでしょうが、そのルーツは、ここにあったのです。

 最初の用例をもっと多く青空文庫から持ってくると、

薄田泣菫 茶話 大正五(一九一六)年

 忠朝は生きてゐる間うちは、鉄の棒を揮(ふ)りまはす外には何の能も無かつた男に相違ないが、死んでからは面白い内職にありついてゐる。

 内職といふのは、禁酒の願を聞くといふ事なのだ。

 一体男に禁酒させるのは、女に有難がられる第一の功徳で、世の中に仕事といふ仕事は沢山あるが、女に有難がられる仕事ほど行り甲斐のあるものは無い。

 やりがいのある仕事の第一号は「人に禁酒させること」、その理由は「女性に喜んでもらえるから」。結構、微笑ましいエピソードのように思いますが、今は手垢が付き過ぎまね、「仕事のやりがい」は。

 

 

 

 

 

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百貨店ほど面白くない大型商業施設は他に無い(個人的意見)

 大体この時期、新年初売りとかいって、東京だと銀座や池袋あたりのデパートの福袋争奪戦が発生し、客が行列したりインタビューに答えてるシーンなどがTVで写されます(今年はコロナでイマイチですが)。

  ただ、一部の地域・店舗を除くと、デパートというのは斜陽産業ですよね。

  スモールな生活をしている私であっても、大型商業施設を歩きまわるのは結構楽しいものですが、デパートだけは全く面白くない。こんなに面白くない大型商業施設って、他には無いんじゃないか?という個人的意見を持っています。

目次

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 《神奈川県相模原市:相模湖駅》

「イオンモール」や「ららぽーと」はそこそこ面白い

 当ブログの読者の方は、このような大型商業施設全体に興味が無い方もおられるでしょうが、私は、必ずしもそうではありません。

 専門店だと「IKEA」や家電量販店などがありますが、「イオンモール」や「ららぽーと」のような、総合的な商業施設も、たまに行くと結構面白い(あまり買わないですが)。

 これらの店は、老若男女を対象にしていて、取り扱っている品数は多い。しかも総花的ではなく、各テナントに充分なスペースを割き、色々と面白いものを取り扱っている。51のオッサンでも楽しめるテナントは用意されている。

 イオンモールなんて「田舎モンがデートする場所」みたいにネットで煽る人がいますが、そこそこ面白い場所なんだと、青梅に引っ越して「田舎の大型商業施設」に行く機会が増えて、初めて知りました。

 池袋とか新宿みたいな繁華街は、トータルで見たら、イオンモール・ららぽーとよりも、遥かに多くの品揃えがあるんだろうけど、いかんせん街が広すぎて、どのような店があるのかサッパリ分からない。もし分かっていても店間の移動だけで疲れてしまう。手っ取り早く一通りのモノを見て回りたい、という要求には応えてくれない。

 そこで、一通りのテナントをコンパクトに集約し、効率的に見て回れるように設計されたイオンモール・ららぽーと等は、私にとっては、池袋や新宿なんかよりも、沢山の商品に触れられる機会を与えてくれる場所なのです。買うか買わぬかは別として

ターゲットから外れた人間にとっては苦行でしかない場所

 一方、同じ大型商業施設であっても、デパート・百貨店は、そうではありません。基本的には、

  • 女性用服飾品
  • 高級路線・富裕層
  • 中高年向け

というのが核になっていて、その他の商品、例えば、男性用向け商品とか雑貨というものはおまけの扱い。だから、上記のターゲットから外れた人間が、付き合わされてデパートに行くと、全く面白くないのも道理苦行でしかない。

 また、洋服の場合、テナントが細かく分かれているので効率が悪い。例えば、ズボンを見るだけでも、いくつものテナントを回らなければならず、テナントに入るごとに、入店者の一挙手一投足を見守っている、ヒマそうな店員がいちいち声をかけてくるから、鬱陶しくてしょうがない。

 実は、品数も売り場面積ほどには多くないように見える。マネキンに多くのスペースを割いていたり、商品配置がスカスカだったり。

 一方、雑貨類は総花的で品数が少ないし、高級感はあってもワクワク感のあるものが少ない

 ここまで心踊らされない大型商業施設というのも珍しい。デパ地下はともかくとして。

百貨店という場所が面白くないんだろう

 新型コロナの影響もあって、百貨店の営業が不振です。

「三越伊勢丹の"余命"はあと2年強」経済アナリストが試算する百貨店4社の末路 残り少ない時間でいかに変革するか

 日本百貨店協会のデータによると、4月の業界の売上高総額は前年同期72.8%減、5月は同65.6%減と緊急事態宣言の影響下で売上高が大幅に落ち込みました。この9月は同33.6%減と持ち直しましたが、それでも各社はコロナ前の7~8割程度の売上高です。

  ただ、百貨店の不振はコロナ以前から続いてきたものであって、インバウンド需要で一時期持ち直していたけど、もともと斜陽業界だったんですよね。地方の百貨店はバタバタとつぶれ、新宿伊勢丹や阪急うめだのような、人口の多い巨大都市においてのみ成り立つという状況。

 一方、イオンやららぽーとには結構、客が入っているから、総合的大型商業施設自体がオワコンなわけではない。

 百貨店は高いから・・・というが、イオンやららぽーとだって安物一辺倒ではない。ユニクロがある一方、結構いいお値段のするテナントも入っている。

 みんなネットで買うようになったから・・・というが、イオンやららぽーとは結構人が入っているから、ネットのせいにするのも無理がある。

 結局、多くの人にとって、百貨店という場所が面白くないんでしょうね。

 前項で述べた通り、商品が「女性向け高級服飾品」に異常に偏っているため、それ目当てで来る人には面白いのでしょうが、ターゲットから外れた人間にとっては、見るところがほとんどないから、冷やかしに入ってみるということさえしない。だから、客層の広がりもなく、新規顧客の開拓も限界がある

 私のような人間でさえ、たまにはイオンでそう安くはない買い物をすることがあるし、目的のモノを買った後、ぶらぶらとモール内を歩くということもする。しかし百貨店については、プレゼントやお土産購入で入るものの、用事が済んだらそそくさと退散する。

 メインターゲットである「富裕層の中高年女性」にしてみたって、「女性向け高級服飾品」以外にも買いたいものは色々あるはずですが、百貨店がそのような要求に充分応えているとは思えないから、結局、服飾品以外は別の場所で買い物をするのでしょう。

 だから一部の旗艦店を除き、人が寄り付かなくなっていき、バタバタ店舗がつぶれているのもむべなるかな、と思います。

 

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現役時代、正月休みは随分と短く感じたものだった

 1月4日月曜日。一般社会では仕事始めの日。仕事おさめは通常12月28日頃だから、この間、約1週間。1週間の休みは随分と長いように思えるけど、現役時代はあっという間に過ぎていきましたね。

目次

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 《神奈川県相模原市:相模湖》

年末年始にはゆっくりできる日があまりない

 それは、この1週間、のんべんだらりと過ごすことは出来ず、やることが意外に多いからです。特に、夫婦双方の実家への帰省だけで、最低4日はつぶれます。帰省の準備、大掃除、買い出しなどをこなさなくてはいけない。

 私は年賀状を書かないから関係無いが(年賀状 ~ 出世や収入に影響があるから出すべき!だそうです・・・を参考)、年賀状をしっかり書いているは、さらに年賀状の労力が必要になる。

 年末年始の諸行事は、会社の仕事ほどハードではないものの、親戚づきあいが絡むため、結構気を使うものが多く、気苦労が絶えない。

 結局、のんべんだらりと過ごせるのは1~2日。これでは、普通の土日と変わりないですね。ほとんどゆっくりする間もなく、さっさく仕事始めが迫ってくるあの絶望感。

コロナで年末年始の帰省がなくなり、実はホッとしている人も多そう

 ところが、今年は、コロナで年末年始の帰省が著しく制限されるような事態です。みんな帰省したいのに我慢を強いられている。なかには我慢しきれずに帰ってしまい、地方にウイルスを持ちこんだ人さえいる。

 コロナでせっかくの帰省シーズンが台無しだっ! そういう論調の報道が圧倒的です。

 でも、少なからずいるのではないでしょうか。コロナで帰省しなくてよくなり、実はホッとしている、という人が。

 帰省の計画を立てて、交通機関や宿泊場所の予約をしたり、実家や家族との調整が大変だし、実際に帰省する際、交通機関の時刻を気にしたり、食事をどうするか考えたり・・・・ということを一切気にしなくてよいのは本当に楽。

 一人暮らしの人は「このくらいどってことないじゃん」とおっしゃるかもしれませんが、家族がいるとそうはいかない。自分一人が自分の実家に帰るだけならどうにでもなることでも、家族をコントロールするのは結構しんどいこと。この大変さは、家族内の帰省担当にならないと分からないことかも。

 もちろん、双方の親には顔見せもしたいから、単純に帰省できないことを喜びまくっているわけではないのですが、旅行しなくていい、というのは本当に楽だなぁ、というのが偽らざる実感なのです。

 リタイアしている私でさえ、このように思う始末。

本当はもっと分散すべき

 年末年始がこんなに大変なのは、皆が一斉に同じ時期に同じ行動をとるから・・・というのは以前からありますが、私もそう思います。

 もう少し余裕があれば、日程の調整、宿や列車の予約、家族をコントロールするのも随分と楽になる。あるいは、行程が多少ずれたところで回復運転ができる。

 でも、昨年までの年末年始のように、目いっぱい詰め込む、というやり方だと、少し予定外の事態が起こると、かなり大事(おおごと)になる可能性が高い。だから気も休まらない。

 マスコミは、年末年始に帰省できないことを嘆きますが、あんなに一斉に同じ行動をしなくちゃならんものなのか。嘆くばかりでなく、むしろ、コロナがあぶり出した問題だと捉えてほしいと思います。

 もっと行動が分散できると密も避けられる。GoToトラベルを再開するにしても、土日は対象外、火水木が大きくオトクになるような形にすれば、結構、違ってくるんじゃないですかね。

 ということで、私も本当は分散行動したいんだけど、家族がいるとそちらの行動に合わせざるを得ないんですよね。

 

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今年はこんな年になる・・・という想像を述べてみる

 年があけました。おめでとうございます。

 年初め一本目のネタは「今年はこんな年になるだろう」という想像を述べてみたいと思います。

目次

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 《東京都青梅市:近所から見える初日の出を見てきました》

コロナは当分続く。オリンピックは無観客でもやる。

 昨年はコロナで世界中がドタバタしましたが、多分、今年も同じような局面が当分続くと思います。

 大晦日、東京都の感染判明数が1300人を超えました。これは年末における検査駆け込み需要というのもあるのでしょうが、陽性率も10%を超えるなど上昇傾向にあるため、やはり感染者が増えている、と見なさなくてはなりません(感染者がそれほど増えていない状態で、検査を増やしたら陽性率はむしろ下がるはず)。

 行動制限は、感染拡大の初期であるほど、制限が強いものであればあるほど、短期間で大きな効果を得られる。逆にいえば、蔓延状態にあって、中途半端な制限をしたところで、なかなか効果が上がりにくい、ということ。

 飲食店とか観光業への影響を言うけれど、結局、そういう人達に慮ることで、かえって事態を長引かせ逆効果になっているのが今なのかもしれません。「感染対策をしつつ経済を回していく」というやり方、理解はしているのですが、限界があったのかもしれない。でも、おそらく、このような中途半端な対応は、いよいよ、というときまで続いていく。

 

 つまり、緊急事態宣言を出すにしろ出さぬにしろ、収束までには相当な期間を要するということです。オリンピックが行われる7~8月においても、似たようなことをやっているのだろうと思います。

 オリンピックですが、多分、中止はしない。せっかく作った競技場ですから、選手や審判だけでも呼び寄せればテレビ放映ぐらいはできて、元手を少しでも取り戻せる。

 つまり、最悪でも無観客ということ。更には、運営者はギリギリのギリまで有観客の道を探るでしょうね。これは、私が書くまでもなく、森会長ご本人がおっしゃっていることでもありますが。

コロナ後、世界中から振り返られるような五輪式典に - 東京オリンピック2020 : 日刊スポーツ

「もう中止はできないから、たとえ無観客という指示が出たとしても工夫してやるべきだ(以下略)」

 それにしても日本にとってオリンピックって、一体、何だったのか・・・。もう開催が決まっちゃっているから仕方無いにしても、以降は二度とやらんでいいんじゃないか、という気がします。

私はどうするか

 ということで、今年のことは「コロナは当分続く」という前提で考えてみるべきなのでしょう。

 私の場合、とりあえず、旅行をどうするか。この年末年始、ともに夫婦の実家に帰っていないのですが、行けるのはいつになることやら・・・。昨年もインフルエンザだったから、2年越しで帰っていないんですよね。

 妻は仕事をしていますから、2人で旅行する場合、どうしても「繁忙期の土休日」が対象となります。移動そのものがまずいというより、「繁忙期の土休日」にいる観光に出かけている人というのは、かなりの確率で緩んでいますから、そういう人達の群れには飛び込んでいきたくない。

 以前から平日に泊りがけでサイクリングに行きたい、と思っていましたが、そのリスクは高くなさそう。サイクリングが目的ですから、食事もひっそりと一人で行います。でも、実際にはある程度落ち着いてからですね。自転車は、次のものを買う予定。

 合唱が趣味なんですが、昨年は全く歌っていません。来年も無理かもしれないな。大晦日にNHKで海外におけるクラッシックの公演なんかをみましたが、いやー、演奏者も観客も密集していてリスク高そう。よくやるわ、と思いました。

 あと、以前から述べていますが、TVゲームです。こんなに感染リスクの少ない娯楽ってなかなか無いでしょ(一人でやる場合)。もちろん、ニンテンドースイッチやプレステ5などには目もくれず、ファミコンからプレステ2の間の、家にあるレトロゲームのソフト資産の有効活用をします。

 今、半熟英雄(SFC版)、初代FF(FC版)などをやっていますが、あのくらいのシンプルな方が、私には合っています。大神(PS2版)でさえ、凝り過ぎという感じがするのに、最近のゲームは、映像の質が高過ぎて、見ているだけで疲れそうです。

 

 今年は、初の確定申告。昨年の1月分の給与は申告しないといけないので、必須なんですよね。初めての確定申告が、このようなコロナ

 

 当ブログですが、あとひと月ほどで一周年を迎えます。書きたいことは概ね書いて、最近はネタがループしています。TVゲームに時間が取られるようになったというのもあるし、ブログで収益を得ているわけでもないので、一周年を機に運営方針を変えようと思っています。詳しくは、1月末~2月初に発表します。

 

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大晦日。リタイア初年は概ね予定通り・・・コロナ以外は

 リタイア後、初の大晦日。正式な退職日は令和2年1月31日ですが、昨年のこの時期は年休消化をしていたので、ほぼ1年間、リタイア生活を送ってみたとみなすこともできます。

 リタイア初年はまぁ概ね予定通りだったのかな、と。コロナ以外は・・・

目次

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 《東京都青梅市:多摩川にかかる軍畑大橋》

今年の予定について

 予定・・・といっても、詳細な予定を立てていたわけではないのですが、まぁ、「リタイア後はこんな感じの生活になるのかな」程度にボンヤリ考えていたことはありました。

  1. 出費は年間150万±30万程度
  2. ブログを始める
  3. ホームベーカリーを始める
  4. 読書、サイクリング、合唱など、既存の趣味に精を出す
  5. 通院・散髪のために、2ヶ月に一度くらいのペースで立川(東京・多摩地区の繁華街)に出る。
  6. リタイア生活に飽きることなく過ごす

 これらのボンヤリ考えていたこと、概ねはその通りになっているのですよ。

今年の出費について

 例えば、今年の出費。月末ごとに、資産の棚卸しをしています。始めたのが3月なので、まだ3~11月の9か月間のデータしかありませんが、大体の傾向は分かります。リスク資産・住民税・年金等・定額給付金による資産変動を除いた、純粋に「自分や家族の生活・娯楽」に使った額は、約73万円といったところ。年間に直すと100万円弱になります。

 これに、先の住民税等を合わせても、年間150万±30万に充分収まる範囲なわけです。予定通りといってよいでしょう

 ちなみに、先の73万円のうち、30万円は「リタイア生活を快適に送るための」臨時費用なんですよね。過去記事参照。

  【過去の当ブログ参考記事】 結構、買い物が多かったリタイア一年目

 また、上記記事に書いていない細かい臨時支出があるので、純粋に生活費といえるのは40万円くらい。すなわち月額4.5万円ほど。夫婦の分を合わせれば、月額8.5万円くらいでしょうか。

 想定だと夫婦で月間10万円なので、思ったより少ないですが、これは、コロナで旅行に行けなかったというのがありそうです。

  【過去の当ブログ参考記事】 我が家の家計とリタイア資産状況について、もう少し詳しく書いてみる

 コロナが収束したら、もう少し出費のペースをあげてもよいかも。

コロナで影響を受けたこと

 何といっても、今年を象徴する出来事としては、新型コロナウィルスを差し置いて他に無いでしょう。今年の漢字も「密」、流行語大賞も「3密」でした。

 私は仕事をしていないので、コロナにより仕事への影響があった・・・ということはありえないのですが、それ以外の点では、コロナの影響はあります。

 その中で大きいのは趣味でしょうか。合唱には全く行けなくなったし、緊急事態宣言中はサイクリングに行くのも憚られた。

 一方で、散髪について、これまで自宅で行うなんて考えてもみなかったところ、コロナの影響でヘアカッターを購入し、そのまま今も自宅散髪が続いている。

  【過去の当ブログ参考記事】 巣ごもりリタイア生活に投資した。楽しく緊急事態を乗り切ろう!

 ただ、こんなのは、仕事でメチャクチャ影響している人に比べれば、蚊にさされたほどの痛みも無いのでしょうが。

 あと、直接の影響ではないのですが、私のような引きこもり気味の生活が、なぜかニューノーマルとして推奨されるようになってしまったのは、全く想像もしていなかったことですね。

  【過去の当ブログ参考記事】 ぼっち・ひきこもりがスマート・ライフに昇格!

「リタイア生活に飽きる」は無かった

 多くのセミリタイア・早期リタイア系のブログや記事において、「予定外の事態」として取り扱われているのは何でしょうか?

 私の観察によると、それは「お金が足りなかった」ではなく「リタイア生活に飽きた・思ったよりつまらなかった・また働きたくなった」系の話です。

 リタイア前、この手の記事を読まないでもありませんでしたが、全く自分には当てはまらないだろうな、とは思っていました。

 私の場合、「これ以上、仕事はムリ」というところまで何年も働いて充分な資金を貯めてきたわけで、その上また「やっぱりまた働きたくなった」なんてこと、さすがにあり得ないだろ・・・。

 ということで、リタイアして1年近く経ちました。積極的に「素晴らしい生活だ!」などと言うつもりはありませんが、当初の予定通り、「飽きた」とか「つまらない」とか「また働きたい」という気分には至ってはいないな、と。来年もこのような生活を続けた上で、コロナが収束すれば、もっと楽しいだろうな、と。

 「早期リタイアは飽きる系」の記事だと、飽きるまでの期間は大体、3ヶ月とか半年みたいに言われているので、とりあえず、それはクリアですね。

それでは良いお年を!

 当ブログの今年の更新はこれでおしまい。また来年お会いしましょう。

 良いお年を!

 

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もう年末。リタイアしていると実感がわかないね。

 驚いたことにもう年末ですよ。え?そんなの分かっているって?

 でもリタイアして、職場との関わりがなくなったら、年末とか年度末という概念が自分の意識から遠ざかってきているので、全然、実感が湧かないのです。

目次

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 《東京都青梅市:多摩川》

現役時代、11月に入ったら年末を意識していた

 現役時代は、11月に入ったら既に年末を意識していました。いや、させられていた、というべきか。

 例えば、忘年会。現役時代末期、私は忘年会を毎年欠席していましたが、11月に入ると部署内で「今年の忘年会はどうしようか」みたいな話が持ち上がってくるので、「あぁ、もうそういう時期になったのか」などと思うわけです。

 そして、カレンダー配布大会への参加。他社から年末年始のあいさつに来たり、自分が出向いたりして、お互いにカレンダーを配りっこするわけです。そのために時間を調整せねばならず、今考えると不毛なことやっていたと思いますが、この大会、コロナで少しは縮小するのでしょうか?

 そして、何よりも仕事。年末年始には1週間程度、仕事の空白が入りますから、前々からそのことを意識してスケジュールを立てなくてはならんのです。

 たかが1週間という気もしますが進捗中の仕事はなるべく年内に済ませておこう、という心理が働きます。

 その理由の一つとして、年末年始をまたぐ仕事をなるべく少なくするため

 多くの仕事を年末年始に持ち越すようだと、仕事を気にする年末年始を過ごすことになってしまいかねない、ということがあります。当ブログ過去記事でも、似たようなことを述べています。

"在職時の休日"と"日々のリタイア生活"で異なる点

 せっかく確保した趣味の時間も、一度、仕事のことが頭に思い浮かんでしまうと、そのことを頭から振り払うことができず、真の意味で楽しめない。

 他にも、年末年始をまたぐと、どうしても人々の生産性は一時的に下がるものですから、他人への依頼事項は、年内に締切を設定することも多いのです。

年末を意識するネタの大半が仕事関係だった

 結局、私の場合、年末を意識するネタの大半は仕事関係でした。他の人なら年賀状がありますが、私は書かないから関係無し。

  【過去の当ブログ参考記事】 年賀状 ~ 出世や収入に影響があるから出すべき!だそうです・・・ 

 あとは、夫婦双方の実家への帰省の計画を立てることが、年末年始を意識させるネタだったかな。一見、仕事と関係無いようですが、現実には、夫婦双方の仕事のスケジュールに大いに左右されるから、ある意味、仕事と密接に関係している事柄です。

 このように、年末年始の準備には多大なエネルギーを必要とします。これは、正月関連の行事の準備で大わらわ、ということだけではありません。

 会社における「『1週間のうち、5日間仕事をし2日間休む』という日常」、これを僅か1~2週間崩すだけことに、多大の労力を費やしているのです。

今年は年末を意識するネタが全く無い・・・

 しかし、今年はそのような年末年始を意識するネタが全くなくなってしまっている。

 正式にリタイアした2月1日以降、300日以上、全く働いていない。そして年末年始も当然働くことは無い。すなわち、「年末年始とそれ以外の日を明確に区別するモノ」というものが、生活の中に存在していない

 おまけに、今年はコロナのため、実家への帰省も見合わせることにしている。「実家への帰省は見合わせよう」という話は家族としましたが、ということは、帰省への準備は全くしなくて済むことになる。だからそれっきり。

 こうして、年末のためにスケジュールを調整したり、準備したり、というエネルギーのいることを今年はほとんどやらないまま、既に12月24日(この文章を書いている日です)になりました。年末だという実感がわかない所以(ゆえん)です。

今年中に行う年末年始の準備

 今年も残すところ、あと数日。年末年始にすることと言えば、次のようなことか?

  • 大掃除
  • 買い物(1月1~2日は近所のスーパーが休み)
  • 当ブログ年末ごあいさつ
  • 12月31日に年末特番を見る

 どれも、日常生活の延長ですね。日常のままの新年を迎えることになりそうです。

 

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どうしても会食したい人達の心理

 感染者が毎日のように増え続ける今日この頃。昨日の東京都の新規感染者数は949と結構な数です。

 新型コロナ、「結構ヤバい」という人と、「ただの風邪」という人がいます。おそらく繁華街に出歩いているのは、後者の人なんでしょう。

 ちなみに、私は「結構ヤバい」派で、自粛しなくちゃならんという風潮も仕方ないと受け止めています。リタイアブログを読んでいても、政府や知事の言う通り、大人しくしている人達が多い印象。

 セミリタイアする人って、右へ倣え的な行動を嫌う人が多いから、ちょっと不思議な気がしました

 

目次

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 《埼玉県秩父郡東秩父村:槻川上流》

多人数の会食が批判されている人達

 最近、菅首相をはじめとした、主に自民党議員が大人数で会食をして叩かれるケースが多いです。「会食」のキーワードでニュース検索すると、ヒットするのは全部これ関連です。例えば・・・

 あれほど 「自粛警察」はダメだと言っておきながら、相変わらず、自分達だけは自粛警察ぶりを遺憾なく発揮するマスコミ。

 ただ、これは会食する議員も議員。与党の政治家は、直接にせよ間接にせよ、広く国民なり県民なりに色々と「お願い」している立場にあって、さすがにそれでは示しがつかないんじゃないの?とは言いたくなります。

 私も、好きな人達と飲み食いするのは楽しいから、会食という行動自体を全否定するわけではありません。ただ、都市部において、多人数の会食をするというのは、非常にリスクの高い、まさにドンピシャリの危険行動。

 そのドンピシャリの危険を冒してまでも、多人数での会食を、今どうしても、しなくちゃならんのかね?と、私なぞは思ってしまいますが、こういう人達にとっては、「抽象的に語られる”命の危険”」よりも、「目の前の楽しみ」の方が、より実感のある事柄なのでしょう。

 会食中毒なのか、会食しないと死ぬ病にかかっているのか。

 こういう人達は「コロナなんてただの風邪」といいますが、会食や仕事を優先するための方便として使われているきらいがなきにしもあらず。

 何だかんだいって自重している人も多いから、破滅的な事態に至っていないだけだ、と私は睨んでいますが、自重している人は街中に出てこないから、会食したい人達の目には止まりません。これも正常化バイアスの一種なのでしょう。

この期に及んで会食している人達の人間像は?

 今回、批判されているのは政治家ですが、こういう人は政治家に限らず、沢山いる、特に東京には。そういう人達の人間像としては、やはり仕事人間が多いんのではないか、と勝手に想像しています。

 仕事人間といっても、伝統工芸の職人のような人ではなく、職場組織に馴染んでいる人達。

 こういう人達にとっては、仕事がアイデンティティの根幹をなしているだけでなく、飲みニケーションも仕事の一環。何といっても「○○社の社員である」というアイデンティティを確認する儀式ですから。

 だから、会食しないと、死んでしまうとまでは言わないが、アイデンティティの一部を喪失してしまう。だから、たとえ自分達が勤めている東京都心部でコロナが流行していようと、職場近くでの会食を欠かすことは、アイデンティティが許さない

 以前、「定年後にやることがない」のは「○○社である」というアイデンティテが失われるからだ、みたいなことを書きましたが、会食ができないということも、類似の構造があるんだと思います。

  【過去の当ブログ参考記事】 定年後にやることがない~「やること難民」は日本社会の根深き病?

自粛の世の中がリタイア者の感性にマッチ

 一方、リタイア者やそれを目指す人達というのは、前項で述べたような人達とは逆の感性を持っています。

 「○○社の社員である」という儀式は不要。

 会社人間にありがちな「年末には忘年会をしなくてはならない」という固定概念が無いから、たとえ会食が好きであっても、時と場所を選ぶ。

 それどころか、一部のリタイア者は、自粛の世の中を歓迎したりしている。リタイア者は、どうしても、定義上「ひきこもり」に該当しやすく蔑視されがちだったのが、コロナの世の中では、むしろ最先端の生活に昇格してしまったのですから。

  【過去の当ブログ参考記事】 ぼっち・ひきこもりがスマート・ライフに昇格!

 つまり、自粛の世の中、というのが少なくないリタイア者の感性にマッチしているのです。「自粛」というと、いかにもやりたいことをやれないでガマンしているように響きますが、命をかけてまで、今、大急ぎでやらなきゃならんことなんて無いしね。今、出来る範囲のことをやればいい

 

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結構、買い物が多かったリタイア一年目

リタイア後やりたかった「断捨離」にようやく着手 - 50歳で早期退職し、セミリタイア!

 基本的には、スモールな生活をしている私ですが、リタイア一年目である今年は、結構、大口(数万円レベル)の買い物を多くしたな、と感じています。

  コロナというのもあるけど、本質的には「快適なリタイア生活を送るための投資」のつもりです。

目次

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 《埼玉県さいたま市:武蔵浦和駅 新幹線 with 富士山》

今年の大口出費

 リタイアしてから今日に至るまでの大口出費を挙げてみましょう。当ブログで紹介済のものも結構あります。この項は、商品を挙げているだけで大したことは書いてないので、読み流してください。

ヘアカッター(バリカン)、ホームベーカリー、パスタ製造機、フライパン

   

 

  以上については、以下の過去記事を参照。 

【過去の当ブログ参考記事】

 ホームベーカリーは、週2ペース、バリカンは2ヶ月に一度ペースで使用。パスタマシンは、製麺にコツがいるし、片付けが結構面倒くさいので、登場回数は控えめ。

IPAD

  標準タイプ。アマゾンでは現在品切れ。

自宅用の事務椅子

 私の自宅での定位置は机ですが、これまで座っていた椅子の調子が悪いので、買い替えようとかねがね思っていました。

 そこで最初、次のものをネットで買ったのですが大失敗

 「椅子は実物に座ってから買う」と決めていたのに、ついつい面倒になって、ネットで買ったのは失敗だった。自分には全然合わない! ゲーミングチェアってネットではやたらと評判いいけど、私には全くそうは思えない

 結局、6万円したものを、1週間後、僅か5千円で業者に引き取ってもらった。

 その後、中古OA店で実物に座り、順当にオカムラ製のものを、9万円ほど出して買いました。さすがに、これは良い感じに座れます。でも、でも、やはり最初の失敗は悔やまれます。

レトロフリーク(昔のゲームをやるためのゲーム機)とモバイルモニタ

  

 先日、少し述べましたが、断捨離の際、自宅にあるスーパーファミコンなどのソフト資産を生かすことを思い立ち、購入。家の中、どこでもゲームができるよう、モバイルモニタも併せて購入。

 いい機械なのですが、早速フリーズが多発し、修理に出しています

  【過去の当ブログ参考記事】 リタイア後やりたかった「断捨離」にようやく着手

レーザー複合機

 10年以上前のキャノン複合機が故障してしまっており、サポートも終了していたので後継機種に買い替え。印刷はたまにやるくらいですが、この機械の購入を機に、自宅の書類のデジタル化を進めていこう、とヤル気になっています。

今年、大口出費が多かった理由

リタイア前から予定していた出費

 以上の大口出費、合計してみたら30万ほど。結構、買いましたね。もっともそのうち半分は椅子に費やしているわけですが(失敗したやつと、その後買い直したやつの双方併せて)。

 なぜ、こんなに大口出費が多かったかというと、一つには、もともとリタイア前から購入を予定していたから、ということがあります。ホームベーカリー、パスタ製造機、フライパン、椅子、プリンタがそれです。これらのうち前3者は、コロナのステイホームの風潮で背中を押されたので、購入時期がより早まりました。

 リタイア前は、仕事で忙しかったからですからね、購入するにもじっくり検討している余裕、特に精神的余裕がなかった。あるいは、ホームベーカリーのように、購入したところで、リタイア前の忙しい時は使う機会がないので、急いで買ってもしょうがない。

 リタイアして落ち着いてから買おうと思っていたものが結構あり、実際、一気に買ったので、結構な額になってしまった、ということです。

リタイア後に思い立った出費

 リタイア後に思い立った出費もあります。ヘアカッター、IPAD、ゲーム機(レトロフリーク)&モニタです。

  • ヘアカッターはコロナで散髪屋に行くのをやめたから
  • IPADは、私の所有していたIPAD miniが、いつの間にか妻に占有されるようになってしまったから
  • ゲーム機&モニタは、所有しているゲームソフト資産を生かそう、と思ったから

残っている大口出費

 ここで挙げたものの多くは、結局は、リタイア生活を快適で面白いモノにしよう、というもので、そのための投資なわけです。「快適」という意味で顕著なのが椅子、「面白い」という意味で顕著なのがゲーム機でしょうか。

 30万円ほど使ってしまい、なかには失敗もあるけれど、リタイア生活を快適で面白いモノにするために、そのくらいの出費は覚悟してました。一度、買ってしまえば、当分は買わないものばかりなので、許せる範囲。

 とはいえ、まだまだ出費する予定のものがあります。 

電動アシストの折りたたみ自転車

 具体的には、次の機種。245,000円也(税抜)。税込にして、更に付随する出費も含めたら、30万近くいくだろうなー。これはコロナが落ち着いてからだな。

こたつにあたりながらWindowsができる環境

 これは迷っています。最近、IPADでもマウスが使えるようになったので、近い環境は今ウチにあるものだけで構築できる。でもIPADはコンテンツを消費するためにはいいけれど、生産的なことをしようとすると、いくらマウスがあっても不便なんですよね。

 もし、導入するとしても、あくまでサブ環境なので、高価なものは不要。例えば、次のような超小型デスクトップPCと、先に紹介したモバイルモニタを組み合わせるくらいでも充分かな、とは思っているのですが・・・・。

  

自宅の庭整備(エクステリア)

 私の家は格安建売なので、庭には地面があるだけで殺風景です。放っておくと、5~9月の間は雑草が生えます。まぁ、雑草については、月イチくらいで除草剤か草刈り機で始末してしまえばいいだけなので、このままでもいいっちゃあいいのです。

 ただ、今後、何十年も住む予定の家だから少しくらい手を入れてもいいのかなぁって。でも、私は不器用だから、庭の手入れなんて自分だけでは出来ない。かといって、業者に頼むと100万くらいは軽くかかる。

 出せない額ではないけれど、「このままでもいいっちゃあいい」ぐらいのものに、そこまで費やすべきなのか

 悩みは尽きません。

 

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リタイア後の予備資金はコミコミ1000万円で計算している

 貯金取崩し型リタイアの資金計算方法は至って単純。

「貯蓄取崩し型セミリタイア」の資金計算・超概要

 例えば、年金支給開始時を初期状態として、次の式がプラスになればよいのです。

  資産初期値-(生活費-年金額)×年数

 この式で算出した値の符号により、次のように場合分けします。

  • マイナスの場合、リタイア資金不足。値が大きいほど不足額多し。
  • ゼロの場合の場合、ギリギリでリタイア可能。予備資金は全く無し。
  • プラスの場合、その値がすなわち予備資金となる

 「効率の良さ」という側面からは、予備資金ゼロが最適だけど、想定より一年でも長生きしたら、何か想定外の大口出費があったらアウト、という危うさがあります。

 多ければ多いほど安心なんだけど、発生確率が極めて小さなリスクのために、多額の資金を塩漬けにするというのもよろしくない。リタイアは遅れるし、大金を残して死ぬ確率が非常に大きくなる。

 考えどころですが、私の場合は予備資金を1000万円と設定し、基本的には手をつけないお金としています。

目次

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 《東京都奥多摩町》

人生の諸リスクへの対応資金を1000万とする

 人生において、リスクと言われていることは沢山あります。

 例えば・・・

  • 想定よりも長生きする(私の想定:90歳)
  • 年金が想定ほどもらえない
  • 大病・大怪我・介護
  • インフレ
  • 自然災害
  • 想定外の自宅修繕、建て直し(私が想定している修繕は1回)
  • 人に怪我を負わせる

 私の場合、予備資金としてコミコミで1000万を用意し、上記のリスクのうち、「一つか二つくらい発現しても」「ある程度は」対応可能なようにしておく、という発想です。

このような考え方をする理由

 このような考え方をする理由は次の2つ。

  1. 諸々のリスクにおける損失額を個別に算出し全て合計すると莫大な金額になり、準備するのに現実的でない。
  2. リスクが「パワー全開」で複数発現する可能性は極めて小さい。

 例えば、110歳まで生き、年金は現在のねんきんネット表示の1/3、インフレ毎年5%、事故を起こして高額の賠償金、大震災も1回発生・・・・といった、激動の人生を想定し、それらの合計金額を準備する・・・という発想では、1000万や2000万では到底足りなくなります

 しかし、それぞれのリスクの発現確率は、まぁ小さい。発現したとしてもパワー全開とは限らない。

 例えば、自分が生きている間に関東地方で大震災が起きたとしても、震源が自宅直下付近で大損害を被る・・・というのは、更に小さな確率。震源が自宅から離れていれば「パワー全開」というほどの被害にはならない(はず)。

 そのような「パワー全開のリスク」が発生するが、更に複数重なる、というのは、割り切ってゼロと考えてしまう。

 つまり「そこそこパワーあるリスクが1つだけ発現する」「パワー抑え気味のリスクが2つ発現する」といったことを想定し、その場合いくらあればよいか?ということを考えています。個人的な感覚ですが、予備資金として1000万円あれば大抵のことは乗り切れるのではないかな?

 極端に確率が低い事象を恐れて先に進むことができなくなるよりも、コミコミで、例えば1000万円を最初から計上してしまうのが実際的だし、精神的にも健全でいられるのではないかと思うわけです。

90歳のときに1000万残るような計画を立てている

 私は、90歳まで生きることを想定しています。そして、予備資金はこれまで述べた通り、1000万。

 つまり、90歳時点で1000万残すためには、年間いくらまで使えるか・・・というのが、私のリタイア資金計算の根本思想なのです。そのため、90歳より長生きしてしまった場合は、この1000万を取り崩して生活することになります。

 また、実際に「90歳時点で1000万残すために使える年間生活費」を計算してみると、私の生活形態はスモールであるため、現実の生活費より多めに算出されるのです。この意味では黒字なのです。

 この黒字は、予備資金1000万円とは別の形でのリスク対策になっています。

 【過去の当ブログ参考記事】

 詳しくはこの2つの投稿を読んで頂ければ、と思いますが、要するに、「年金の減少」と「インフレ」といったリスクが発現しても、黒字分がバッファとなって、ただちに「90歳時点で1000万残すために使える年間生活費」を超えるということにはならないのです。

予備資金の額

 以上、私は予備資金として1000万を見込む、ということを述べてきましたが、もちろん、これは絶対ではなく、人によっては300万とか500万でもいいのではないか、と思います。

 というのも、90歳の時点で1000万・・・ということは、例えば、75歳や80歳でリスクが発現したとすると、その時点ではもっと多くのお金があって、それらをリスク対応に使えるわけです。

 リスク発現後は、残った費用+年金だけで済むよう、生活を引き締めることにすれば、90歳の時点で1000万もいらないような気がするのです

 一方、もし、私の考えていたリスクが一つも発現せず、1000万円が丸々残ったら。。。。葬儀代を差し引いた額を、相続した人に差し上げるつもりです(笑)。後始末した人への迷惑料として、1000万あればそこそこではないでしょうか。

 

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リタイア後のたまの外食、富裕層っぽくていい感じ

 リタイア前も後も、食事は基本「自炊」で、安く済ませています。安いとは言っても、ネットレシピを参考にすると、結構、おいしく仕上がるので、不満はありません。

 ただ時には、外食にドカンとお金を使うこともあり、リタイアしているという境遇の身との相乗効果により富裕層っぽくていい感じなのです、これが。

目次

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 《埼玉県毛呂山町:大量の旧型ポスト》

外食が「いい感じ」になるパターン

 リタイア後、私が外食するパターンは、以下の3つ。

  1. サイクリングや通院等の外出時、朝食や昼食を外食にする。もちろん一人。
  2. どうしても自炊が面倒なとき、外食する。妻と二人。そんなにお金はかけない。
  3. あらかじめ、予定しておいた外食。妻と二人。結構お金をかける。

 そして「いい感じ」なのは、第三のパターンです。

 先日も、近所のイタリアンに妻と行きました。特に今回は、期間限定の高級ステーキのコースを奮発したので、2人分トータルで1万3000円くらいしました(普段は8000~10000円ぐらいで済ませている)。

 結構いいお値段ですが、イタリアで修行を積んだ人がやっている店だけに、さすがいにいいモノが出てきて満足度が高い。大人数で馬鹿騒ぎするタイプの店ではないから、感染リスクは低いと思う。

 考えてみれば、現役時の飲み会でだって、レンチン料理+ドリンクで一人4500円とかを居酒屋に払うわけだから、それ考えると、2人分トータルで1万3000円かかっても、そこまで高くは感じない。年に数回程度のことなら。

リタイアという境遇との相乗効果

 リタイア前から、お金をかけるタイプの外食に年に何度か行っていたのですが、リタイア後だと、また格別な感じがしますね。

 私のリタイア資金の大半は、これまでの労働賃金を原資としていますが、今は働いていないわけですから、不労所得みたいな感覚でお金を使っています

  • 働いていない悠々自適の状態で、
  • 「不労所得」で、
  • 妻と二人で、ゴージャスな外食をする。

 その最中、ふと思った。

  「これって、まるで富裕層では?」

 もちろん、私は富裕層ではありませんし、本モノの富裕層が全員一律こういう感じでもないでしょう。つまり、単なる私の自己満足なのであります。

 ただ、たとえ自己満足であるにしろ、自分としては、この富裕層っぽい気持ちに浸れるのが非常にいい感じなのですね。

 「あ~、こんな贅沢な時間って無いだろ」

っていくくらい。

 仕事に縛られることの無い自由な毎日というだけでも、かなり贅沢だと思うのですが、それに加え、数ヶ月に一度ペースとはいえ、こんな豪華な食事ができるのだから。

 だから、富裕層といっても、「仕事で大層な金を稼ぐがゆっくり食事をする間も無い人」については、お呼びではありません。

 「優雅さ・贅沢さを兼ね備えた生活をしている人」の方には、何となく憧れがあり、そういう気分を垣間見ることが出来たような気がするのが、何か嬉しい。

 私の偏った「富裕層観」について詳しくは、過去記事をご覧ください。

  【過去の当ブログ参考記事】 資産たった1億円で富裕層扱いとなるのが解せない

リタイア前との違い

 先に述べた通り、リタイア前、現役で仕事しているときも、妻と二人でゴージャスな外食に行ったことは何度もありますが、ここまで、いい感じではなかった。

 先に挙げた条件のうち、次の二つがスポイルするからです。

  • 働いていない悠々自適の状態で、
  • 「不労所得」で、

 フルタイム賃金労働していると、「悠々自適」とは言えないし、店に支払う代金も、毎月の賃金の中からそれに充てているわけで「不労所得」とは思えない。だから「富裕層」感も生じない。

 お金を払えば、ゴージャスな食事は出来るけれども、時間までゴージャスにする効果は限定的というか。単なる庶民の贅沢の域を出ないというか。

 そういえば、以前、次のようなことも書きました。

"在職時の休日"と"日々のリタイア生活"で異なる点

 私の在職時は、前項に述べたように、休日とはいえど完全な休日ではないという感覚が、とにかく嫌でした。

 (略)

仕事とリンクしない時間がいかに心地よいものか。これは在職時の休日には味わうことが出来なかった感覚です。

 これは、休日論ですが、今回の話にも充分通ずる話。

 せせこましい生活の中で、食事だけ豪華にしたところで、明日の仕事のことが頭の片隅にある状態で食べるのでは、そんなの牛丼や立喰そばの延長・・・といったら、言い過ぎという人もいるでしょうが、私個人はそう思ってしまう。

 贅沢な外食は、ある程度生活面・精神面に余裕を持った中で行うのが本当ではないのか?などと、勝手な思いを抱くようになったわけです。

 

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